タロットは視覚言語

近頃、漢字がアルファベットを使う外国人に人気らしいですね。


自分の名前を漢字に変換してくれるサイトもあるとか。


暴走族のペンキ文字風みたいな語呂合わせでないことを祈りますが、まあそうなるんでしょうねぇ・・・(苦笑)


それでも外国人には意味がわからなくても、なんとなく漢字の醸し出す雰囲気がわかることもあるらしいのです。


やはり漢字も、もとはといえば象形文字からといえますので、形自体に意味が込められていることを感じ取ることができるのでしょうね。


ところで、タロットも漢字と似ているところがあるのです。


似ているどころか、カードの中にはほとんど漢字と同じではないかと思えるものさえあります。


例えば、「禁」という文字がありますが、この漢字はタロットカード(マルセイユタロット)の「星」と符合するところがあります。


星のカードの図柄には、木が二本描かれています。その下には女神と思われる女性が謙虚に壺から水を流している姿があります。(タロット画像を見たい人は、ここをクリックして 見てください。一番上の段、向かって左から三番目のカードが「星」です)


一方、漢字の「禁」にある「示」の字は、神に捧げるための供物台から転じて、神に関係するものにつく文字となっています。つまり「禁」は「二本の木の間に神」と分析されます。


それは二本の柱で守られた神域や聖なる区域を表し(足地)、そしてまた「星」のカードも二本の木の間に女神が描かれており、そこは特別な聖域を「示す」のです。


ここにタロットカードと漢字に驚くべき共通性があることが発見できます。


このように考えれば、タロットはいわば漢字のような目で見て意味を伝える言語の一種(視覚言語)だと言えます。


漢字と意味的に似たところがあるのも、洋の東西を問わず、人類の普遍的なシンボルが、方や漢字、方や絵という形で表現されたものとも考えられます。


またへんとつくりの組み合わせ、漢字同士組み合わせによって、多種の新たな漢字と意味が作り出されたように、タロットカードも複数のカードの組み合わせによって、多くの意味を汲み出すことが可能となります。


さらには日本語の漢字かなまじり文のように、カード同士が何枚も連繋していくことにより、そのカードの間のストーリーも創造され、ひとつのまとまった文章として出現することもあります。


目で見て意味を瞬時に把握できる視覚言語は、複雑な情報も少ない形で伝えることができます。


タロットもまた78枚(大アルカナだと22枚)のみで、たくさんの情報を送り、伝え合うことができるのです。

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