タロット学習においてのヒント

タロットの種類によって、その一枚一枚の象徴する事柄も微妙に異なってきます。


それはもちろん絵柄による違いが大きいでしょう。


仮に楽しそうに歩いてる人物が描かれている絵を見て、「落ち込んでいる」「泣いている」「止まっている」「恐ろしい感じがする」というようには感じないと思います。


ということはまずタロットで大切なのは、何よりも絵柄だと言えます。


ですからたいていのスクールや先生は「絵からの印象」「絵を見て感じる感覚」を大切にされていらっしゃると思います。


そしてそれがやはりタロットリーディングへの第一歩になります。もちろんあくまで第一歩であり、ここから感覚だけではないものも学び、融合させていく必要はあります。


ただ実のところ、感じ方と言っても人それぞれであり、さらに言えば先生や教えてくれる人の語るカードの印象や意味というのも、突き詰めればその話す人の主観です。


このカードはこういうことを示すのですよ、と伝えられてもそれはその語る人が感じている、または抱いている印象と知識であり、それが伝えられる側の全員に共通した感じ方ではないということはあると思います。


それでも、たとえ違和感を感じたとしても、「ふーん、そうなんだ」となんとなくか無理矢理にでも納得させてしまうでしょう。


そうして最初は受け売りみたいなこと、先生(参考書の著書でも同じ)が言われたからそう信じるというようなことでタロットの印象と意味を覚えて行きます。


よって当初は自分のタロット観は、習った先生や影響を受けたテキスト・書籍からのもので作られると言ってもいいでしょう。


従ってタロットを習うことにおいて最初の選択は極めて重要です。


と同時に、習いながら考えてほしいのは、先生の言っていることや本で書いていることを単純に暗記するのではなく、なぜそのような意味になるのか、なぜそう感じるのかを自分の頭と感覚で再度検証してほしいということです。


その過程では先生の言っていることとは違った意味がカードから出たり、自分としてはこのカードはこのようにとらえたいという「自分なりの感覚と意味」がはっきりと出てきたりします。


そのうえで、先生や書籍が示したこととどうつながるのかを見る時、その奥底にあるカードが表す「元型」、コアな核のようなものがわかってきます。これが非常に大切なのです。


絵柄と元型は結びつきますので、タロットの種類によっては、たとえ同じ名前・数をもっていても違った解釈になることはありえるのです。


違った解釈や意味になっても、そのカードの表す元型がとらえられていたら、それはOKなのです。


そして結局はタロットの真の理解は自分体験によります。いつまでもテキストや先生の講義の録音に頼っていると、なかなか自分体験が訪れませんので注意してください。


また教えられる先生や伝えられる本によっては、言い方・書き方が誰でもわかるようなうまい例えで普遍化したものになっていたり、「魂がこもる」と言いますか先生自身の実感に基づく語りになっていたりすると、タロットと自分体験がまだ結びついていなくても、心に響いてくる場合があります。


上っ面の、どこかの本で読んだだけの知識をなぞって話しているような方の講義は、やはりそれ相応のものとして受講生にも表面的に伝わるだけです。


それは楽しいとか面白いとかというものとは別です。


確かにつまらない講義、面白くない話は講義としては問題ですが、「あー、面白かった」「楽しかった」だけで何も残らないような講義もレクリエーションとしてはいいかもしれませんが、学びとしては不足だと言えるでしょう。


とはいえ、タロット教室や書籍の選択なども、自分の求めるもの・思考・レベル・感覚によって同じ傾向を持つ人かまったく逆の自分にはない魅力のある人にひかれるところがあります。(受講生同士でも)


それはまたと呼ばれるものによっても関係が生じます。何気なく申し込んだ教室が実は自分の人生を変えるきっかけになったということもタロットでは起こりえます。


何を選んでも実は失敗などいうものはありません。自分のその時の判断・価値によって選んだことなのです。何かの意味がきっとあります。


そして総じていえるのは、その選んだ教室よりもそのタロットが自分が好きなのかどうか(最初はわからなくても学んでいるうちにわかります)、ということが重要です。


また教えている人がそのタロットのことを語る時、どれだけ魂がこもり、活き活きしているかということも判断の材料のひとつとなるでしょう。

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