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タロットカード「13」に見る実際との関連の例

私のタロット講座でも常々言っていることなのですが、タロットリーディングを上達させるには、タロットカードが表す象徴と実際の事柄を当てはめて考えてみるということです。


実はこれは単にリーディング技術の向上だけではなく、さらに別の効果もあるのです。


それはタロットから現実世界への働きかけと変化を及ぼすことができるようになるというものです。


それはカードと物事のつながりを、ある種の目に見えない感覚のパイプでつなげていくようなものです。


そのパイプが太くてエネルギーの交流がスムースになればなるほど、現実に変化を起こすことも容易になってきます。ただし結びつきを深めていくのには多少の時間はかかります。


さて、そのような精神的メカニズムをふまえた上で、比較的タロットと現実がリンクしているということがわかりやすい例がありますので、ご紹介します。それ後、皆さん自身も考えてみてください。


それはタロットカードでいう「13」に関することです。


「13」のカードは大きな鎌をもった骨と皮の人物が描かれている、ちょっと人によっては気味悪く感じるカードです。


しかしながら、本当は強い改革力にあふれるすばらしいカードです。(カモワン流ではどのカードも等しくよいものと考えます)


その改革力は中の絵柄でいえば、まさに「大鎌」に象徴されています。鎌は刈り取るもの、そぎ落とすものです。


このことから、「13」はしばしば古いものを処分するということに関係することがあります。


実際にこのカードが出た場合、精神的にも物理的にも「何かを変える必要がある」と解釈できることがあり、そのためにはまず古いものを処分することが求められるのです。


多くは精神的なことでのリーディングにはなるのですが、しかしながら本当に家にある「古いもの」を捨てる(処分する)ことを示唆している場合もあるのです。


新しいものが入るためには、そのスペース分を空けておく必要があります。


これから訪れる幸運も、新しい人や新しい物も、もうあなたには必要ない、いやあるとかえってわずらわしくなるもの(あるいは気付いていても執着しているために捨てられないもの)を思い切って処分することで、流入してくるのです。


そして「13」の示唆を思いつつ、物理的な側面からも処分や掃除・整理を行うことで、スッキリした自分に変わっていくのがリアルに感じられていくことでしょう。


このような体験をして初めて「13」と「改革に伴う処分や整理」という事柄が結びついていくのです。


さらに今後、どうしても取り去れない悪癖や悪縁を絶ち切るような時に、「13」の力を思い出すと、何もしないときよりも前進しやすくなります。


こうして事柄→タロット タロット→事柄(実際)という図式を繰り返すことにより、人は自分も拡大していくことがてきます。ただし、世界を操ること(願望実現)が目的ではなく、それらはあくまでタロットと自分を探求していく過程でのひとつの現象に過ぎません。


本当は人間完成の道をゴールしていくことが目的なのです。


自分の価値判断で相談はしない。

少し前のことになりますが、何気にある文章を読んでいますと、ニートや働けない人のことを批判している内容に出くわしました。どうやら文章を書いた人が人様の相談の仕事をしている人らしいので、少し気になりました。


いわく、「仕事がないなら自分で作れ」「家から出たくないのなら、家でできる仕事をしろ」というようなものだったと記憶しています。


これはまあ、その通りといえばその通りなのですが、困っている当事者にとってはつらい発言になると思います。


「仕事がないなら自分で作れ」ということもわかるのですが、そもそも仕事の経験自体が少ないのに、仕事を作る方法なんてわからないでしょうし、何よりも「自分で仕事を作る」というモチベーションや気力が起こらないことに問題があるわけです。


誰しも「今のままではまずいな・・・」とは自分で思っていることなのですが、改善できない心や状況に問題があるので、ますますジレンマに陥り、苦しみつつもなすがままにしているわけなのですね。


何事も段階がありますし、自分の尺度や考え方で計っていたら、相談される立場にはなれません。まずは相手の弱っている面を考えないといけないでしょう。


「やれ!」といわれてもできないことを理解し、そのできない心はなぜなのか、そして少しずつできるようにする方向に導けないだろうかともっていくことが大切だと思います。


例えば健全な人でも、病気やおなかが減っている時に「そこの重い荷物、全部運んでおいて!」ときつく言われたら誰でもへこみます。


「この荷物を運んでもらいたいのだけれど、運べますか?大丈夫ですか?」とまずは相手を気遣って確認してあげることです。


そして、「ああ、お腹が減っていらっしゃるのですか。では食事してからでいいですよ、そうしないと運べませんよね」と運べない原因や理由を明らかにし、それを考慮します。


次に、「一気に処理する荷物の量が多いのならば、小分けにしたら運べる気持ちになるかもしれない」と、相手の問題状況の中でもできることを考えてみるということです。

それは、本人のとれる行動(方法)も一緒に検討するという意味でもあります。


そうしてやっと困っている人は重い腰をあげられるようになるのだと思います。


もちろんいきなり葉っぱかけたほうがいい人だっています。それはケースバイケースです。


ですが冒頭に紹介したようなニートの人に対しての言葉は、極端にいえばマリーアントワネットが飢えた民衆のことを聞いて、「パンがなければお菓子を食べればいいのに・・・」と言ったようなものです。(もっともこの言葉はでっちあげという説もありますが。。。)


まあでも、私の見た文章も、「動けるのに動けない本当に怠惰な人」に対して言っていたのかもしれず、まったく的はずれだったら申し訳ないことではあります。


ともかく、どんな状態にしろ、自分の価値観で判断するのは危険で、相手の立場を思うことが相談の基本だということが言いたかったわけです。


タロットが登場する作品いろいろ。

タロットはアイデアや物語を創造するのにはとてもよい道具です。


そのため、タロットを使って実際に小説や映画のヒントにしている人もいらっしゃると聞きます。


また反対に、タロット自体が創作に登場するものもあります。


タロットに興味を覚えている人、またタロット学習の途上でタロットのネタを探している人には、実際にそのような作品にふれてみるのも面白いでしょう。


とはいえ、映画ではタロットが出るものはあまり見かけないですね。(あるとは思うのですが、私自身の見た映画ではあまり登場していた記憶がありません)


それでも数年前でしたか、「タロット」という名前がズバリタイトルに出ていた映画がありました。

タロットカード殺人事件 [DVD]/スカーレット・ヨハンソン,ヒュー・ジャックマン,イアン・マクシェーン

ウッディ・アレン監督の「タロットカード殺人事件」です。私は見ていないのでわからないのですが、タロットは出るには出ても、あまり内容的には関連がなかったみたいですね。


一方テレビドラマ、そして漫画では結構題材として扱われているように感じます。


例えば、私も面識のあるステラ薫子さんのステラタロットを使ったドラマ「魔王」とか、記憶に新しいところです。


また韓流ブームの原点ともいえる「冬ソナ」こと「冬のソナタ」でも、チェ・ジウ演ずる主人公ユジンの友人がタロット占いができるという設定でしたし、ヨン様演じるミニョン氏とユジンの出会いの前触れとして、タロットカードの「運命の輪」が登場していましたね。韓国では占いやタロットが人気なのかもしれません。

漫画では「ジョジョの奇妙な冒険」でタロットが出たり、タロットをモチーフにしたスタンドという存在(特殊能力による妖精・分身みたいなもの)が設定されていました。
ジョジョの奇妙な冒険 1 (ジャンプ・コミックス)/荒木 飛呂彦

それから私は知らなかったのですが、「タロットウォーズ」という高校生タロット占い師が活躍する話もあるみたいですね。作者は実際にタロット占い師さんらしいですから、興味深いところです。

タロットウォーズ 1 (ホーム社漫画文庫) (HMB H 3-1)/氷室 奈美

ほかにも漫画にはいろいろとタロットを扱ったものは結構あるみたいです。皆さんも探してみてください。


あ、それから大事なことを忘れていました。


映画でタロットといえば、カルト映画の巨匠にしてカモワン版マルセイユタロットの製作者の一人、アレハンドロ・ホドロフスキー氏の作品があります。


直接タロットが出ていたか記憶が定かではないのですが(「エル・トポ」に出ていたような気もします・・・)、とにかくタロット研究はおろか、哲学・心理学・神秘学など、あらゆるものを研究してきたホドロフスキー氏ならではの奥深い内容と象徴がちりばめられており、一見の価値があります。


「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」「サンタ・サングレ」の三部作がDVDでもレンタルして鑑賞しやすいと思います。ただ内容は強烈ですので、気をつけてください。生理的にダメな人は全部見るのは難しいでしょうね。


エル・トポ [DVD]/アレハンドロ・ホドロフスキー,ブロンティス・ホドロフスキー,マーラ・ロレンツォ

ホーリー・マウンテン [DVD]/アレハンドロ・ホドロフスキー,ホラシオ・サリナス,ラモナ・サンダース

サンタ・サングレ 聖なる血 [DVD]/アクセル・ホドロフスキー,ガイ・ストックウェル,ブランカ・グエッラ

私は氏のタロットの使い方や観点はとても好きで、カモワン氏とはまた違った面白さがあると感じています。少しでもホドロフスキー氏の知識やタロットリーディングの活用法に近づきたいとさえ思っています。

それはもとかく、やはりタロットは絵ですので、作品としては漫画などには使いやすいのでしょうね。私も実は漫画か小説のネタとして、タロットをモチーフとした作品を考えているところです。もとは漫画原作者になりたかったところもあるくらいですから。(笑)



ソウルカード、パーソナルカード。

これはカモワン流に限らず、どんなタロットでも使えるテクニックなのですが、「ソウルカード」「パーソナルカード」という、自分と関係の深いカードから考察するという方法があります。


「自分と関係が深い」というのは、この二枚のカードが生年月日から割り出せるからです。


すでにこのブログでも説明は詳しくせずとも、何回かはご紹介してきました。


ここで改めてこの二枚についてお話したいと思います。


ソウルカード、パーソナルカードは計算方法としては途中まで同じです。違いは、ソウルカードが一桁になるか、パーソナルカードが22以内に収めるようにするかです。


すなわち、ソウルカードは1~9の数を持つ九つのタロットカードのどれか(「手品師」~「隠者」)であるのに対し、パーソナルカードは「愚者」(22あるいは0と考える)~21「世界」までの22枚のうちどれかになるということです。


古代にはもともと数を神秘的な象徴(神の力や形の現れの方のひとつ)としてとらえる考え方があり、ユダヤの秘教カバラの流れを組むゲマトリア(文字を数値変換するもの)などとして、数秘術的なものが伝わっています。


さてふたつのカードが何であるのかは、タロット講座で詳しくご説明していますが、簡単にいえば、ソウルカードが「ソウル」という名前を持つように、自分の魂・コアの部分、あるいは内面の部分を表すのに対して、パーソナルカードは個性・性格・社会や人から見た自分など、外面の部分を受け持ちます。


いわば自分に与えられた今生のテーマみたいなものです。


しかしたった二枚とはいえ、なかなかに奥深いもので、最初は自分のソウルカードやパーソナルカードがなぜそれなのかといった疑問も出たりしますが、ずっと二つのカードと対面していくことで、「なるほど」と納得できる部分が必ず出てくるようになります。


そうすると自分でも気がつかなかった自分というものを発見したり、さらにはカードの探求と理解も深まったりすることになるのです。


ソウルカードとパーソナルカードは計算によって出すことができますので、ある種のパターンも現れ、例えば「正義」と「13」のタイプ、「手品師」と「恋人」のタイプ、「斎王」と「戦車」のタイプ、「月」と「皇帝」のタイプ、「法皇」と「運命の輪」のタイプなどといった決まった組み合わせで登場します。


従って占いやリーディングでの人の性格や傾向の分析にも使えます。むしろ、その使い方のほうが楽しいかもしれません。


このカードのことを習った方は、パートナー、家族、友人など、自分の身近な人たちについて調べることにより、意外なつながりがあることにも驚かれています。


中にはたくさんの人のデータを調べ、相性や性格のパターンなどを推測して活用されていらっしゃる方もいます。


顧客を持つお仕事の人は、ちょっとした占いに使えますので、生年月日をお伺いしてお客様にお教えしてあげるのも面白いかもしれません。


また「イヤーカード」というのもあり、これは自分のその年の課題などをあるカードによって象徴させるものです。


やはりこれも自分の生まれた月日(年は使いません)で計算します。これによってタロットでも「年運」的な流れも見ていくことが可能になります。


ソウルカードやパーソナルカード、さらにはイヤーカードも、本当は自分とカードとのつながりをつけるための窓口として使うものなのですが、実際には「占い」としても使いやすく活用できる方法なので、パフォーマンス的にも知っておいて損ははない技法だといえるでしょう。

なお、私のHP では毎月、ソウルカードアドバイス として、ソウルカードナンバーによりその月のテーマや傾向、対応策などを書かせていただいております。(もちろんタロットリーディングしたものです)


興味のある方はご覧くださいませ。詳しい計算方法も載っております。


さらにもっと知りたい方は、タロット講座を受けていただくと楽しく理解できます。


定食生活、定食人間。

以前、ある知人にこんな人がいました。


彼と一緒にごはんを食べに行こうとお店に入ると、彼はメニューをろくに見ようともせず、いきなり「今日の定食」を注文するのです。


そして服を買うのもひとつの店で、マネキンにかかっているモデル一式を買います。あるいはスーツか、ワゴンにある、すでにセットになって包まれているものを選びます。


メガネを買い換える時も、レンズとフレームが一組になって店が売り出しているものを選択します。


旅行に出かければ、バックツアー。音楽CDもベスト版を購入...


とにかくお手軽、便利、相手が用意してくれているものをそのまま受け入れてしまう人でした。


手堅いといえば手堅く、大きな失敗もないかもしれません。


そんな彼を今笑った人もいるでしょう。でも私も含めて、多かれ少なかれ、彼と似たような部分は誰しもあるものです。


人は特別に意識すること以外、普段はスイッチを切っているかのようにオートマチックに進むことを望みます。というより、無意識にそう行動しているともいえます。


それはそのほうがであり、余計なことに意識を集中して時間をロスしたり、エネルギーを消耗したりするのを避けているわけで、いわば生きるための本能的な処世術みたいなものです。


しかしながら、それは油断していると次第にオートマチック機能が拡大していきます。


特に現代はありとあらゆるものにあふれ、だからこそ逆に選択が容易なように便利なものが用意されています。または思考停止しても選択できるように導かれます。


ですから私たちは、ややもするとその仕組みに慣らされ、「ああ、面倒」ということで、ついつい考えることをやめてしまうようになります。


そうなるとロボット化が進み、目の前にすばらしい道具や材料があっても使いこなすことなく、ただの無機質な景色として日常に溶け込ませてしまいます。


これはタロットでいえば、「手品師」が技も道具もあるのに工夫しようとせず、ただマニュアルに従ってこなしていくだけの「日常」だといえます。


それでは目の前の手品を見に来ている観客を引き留めることはできず、多くの他の店の中に埋没してしまうでしょう。いわば個性も魅力も磨かれないということです。


カモワン流のタロット絵図、タロットマンダラでは「手品師」の列の一番上は「悪魔」であり、悪魔は人々を魅了する独創的ともいえる個の力を持っています。


特に自分で仕事を興したい、好きなことで稼ぎたいという方には「悪魔」の力は必須です。それを培うためにも、まずは定食生活から徐々に脱していく意識的作業が必要なのです。


例えばこれからはお店に入ってもなるべくアラカルトを頼み、できれば食べたいものをイメージしたら、一軒のお店で済ますのではなく、何軒かにわけて味わうのも個を鍛える訓練になるでしょう。


一緒に来た人に合わせるとか、注文に時間がかりそうだからと遠慮などしていたら、またまたオートマチック人間に逆戻りです。


まあ、とはいえ、何事もバランスが大事ですから、度が過ぎる個の発揮は単なるわがままにしかなりませんから、それも注意が必要ですね。


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