想定外のタロットリーディング

東日本の地震のあと、よく想定外という言葉を聞きます。


時には言い訳であることもありますが、本当に思いもよらない災害だったのでしょう。


さてタロットリーディングにおいても「想定外」というケースがあります。


この想定外の意味にはいろいろとありますが、今回はそのうちでも「タロットの出方(展開)が想定外」ということについてお話します。


タロットに慣れてきますと、ある自分のパターンというものができあがってきます。


「こういう問題やケースの時はこういうカードが出るだろう」というようなものです。


そのため、時にはタロットを引かなくても想像(イメージ上)でタロットが展開できてしまうほどです。それも実際に展開した時とは、それほど違いがないということも多くなってきます。


一見すばらしいようにも思えるのですが、これは実は非常に危険なことでもあるのです。

一種の奢りと言ってもいいでしょう。


こんな時、タロットはすばらしいことに、タロットリーダーの奢りを戒めるためか、はたまた茶目っ気のあるタロットの霊のしわざかわかりませんが、最初にリーダーが想像していたのとはまるで違うカードを引き出してくることがあります。


それが意外くらいで済めばよいのですが、非常にショッキングな出方になることもあります。


こうして、自分がにはまった(ある意味、カードで例えると「悪魔」の罠・誘惑とも言えましょう)ことから脱出が促されるのですね。タロットの自浄作用とも考えられます。


こうして考えてみると、自分に起こる想定外のことはとても重要な意味があると想像されます。


想定外のことが起こる時は、逆にいえば安心や安定、怠惰の幻想の世界に自分がつながれており、いつしかそれが当たり前、最善だと錯覚してしまっている状況だと言えます。


また現実的にも自分のこれまでの知識や経験・常識を越える対応力が求められていることは確実であり、それは裏を返せば、自己の飛躍的成長のチャンスを与えられているとも読めます。


ですから、再びタロットに戻りますが、「ありえない」と思えるカードや展開が出たとしても、「ありえないことはありえない」と認識を新たにし、再び初心のようにニュートラルに戻ることが大切です。


カモワン版マルセイユタロットでいえば、 「手品師」と「力」の帽子の関係です。それは今までをふまえつつも、大きく発想や行動を転換するポイントだとも言えます。


終わりであり始まりでもあるのです。そして、そこに「奇蹟」の力も生まれることになるのです。


想定外のことは、自分を規格(これまでの常識や枠)外にするための試練としてとらえてみましょう。

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