二つのアイデア

アイデア」は大別すると、創るアイデア壊すアイデアがあると考えられます。


ほとんどの場合、アイデアと聞いてイメージするのは、新しい発想、これまでとは違った考えやプランということでしょうが、どうしてもそこには「生み出す」「付け加える」ということが浮かび、「創る」方のアイデアを想像しがちとなります。


それでウンウンうなりながら、何かを増やす、生み出すことに思いを巡らせ、「産みの苦しみ」を味わうことになります。


それはそれでいいのです。


新しいもの、洗練されたものを生み出すには、確かにそれなりの試行錯誤や苦しみはつきものだからです。しごかれ、磨かれてこそいいものができるのです。


しかし、先述したように、「アイデア」とは壊す、つまり捨てたり、離れたり、何もしないというような発想もあるのだということを覚えておくと楽になります。


このことは、数でいうと「」と関係し、タロットカードではその数を持つカードと関連性があります。


端的にはもちろん「女帝」、そして「13」が挙げられます。(ほかにもありますが、これはローマ数字で表記をみないとわかりません)


「女帝」は「創る」アイデア、「13」は「壊す」アイデアと言えましょう。


ここでは「13」の「アイデア」が必要であり、そうした「アイデア」もあるのだと考えてみることを言っています。


この発想に立てば、無駄なものをなくすこと、合理化すること、やらないこと、さらには「壊す」そのものと言っていい「終わらす」ことというのもアイデアとして出てくるのです。


そこからまた「新しいものを創る」アイデアへと変換されていきます。


従って、この「13」の発想・アイデアとは、「今あるところで創る」ということにもつながってくるのです。


なぜなら「壊す」「終わらす」のですから、「新しいものを付け加える」というよりも、「今の状態を見直す」ことになるからです。


たとえばダイエットとしたいと思い立っても、新たにサプリメントを飲む、器具を購入する、ダイエット法を新しく学ぶという発想よりも、現状を見直し、今のあなたのアイデアと状況で改善していくことが求められているということでしょうか。


言い換えれば、「やること(こうすればダイエットにつながること)はわかっているけど、やっていないということに改めて気を向けましょう」ということになります。


ほかにも「あの技術や知識を学べば自分はよくなる」と思うよりも、現状の中からできること(現時点までの学び、身につけたものを活かす方法)を探すという発想に向かうこともできるでしょう。


このように創る(付け加える)アイデアばかりではなく、壊す(そぎ落とす)アイデアもあるのだと認識しておくことで、まさにアイデアの世界とつながりやすくなるのです。


それはいわば、「二つの翼を持つ」ということなります。

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