私たちは天秤の上に乗っている。

世の中は、どんな分野でもバランスがとられるようになっていると言えます。


有り難いことに、自分がどちらかに傾いていたらそれを正す、均衡を図るために自動的に調整が働くようになっているのです。いや、そうなるのが宇宙の掟・ダルマだと言ってもいいでしょう。


たとえばお金が足りなくなったらもっと働いて収入を増やすか、必要あれば借金してでも得るようにするでしょうし、食べ過ぎたら食欲不振になって控えるようになるか、下痢などして出すよう体は働きます。


これは何も同じフィールドだけに作用するものではありません。


たとえば今述べたお金の欠乏があれば、増やすことができない場合は精神的な満足を得ようとしたり、怒りや不満・嫉妬・落ち込みなどの精神的な働きかけ・運動によって、お金がないことの充足を求めるようとすることもあります。


逆に精神的な満足が得られていない場合は、買い物をしたり、食事をしたりしてお金を使って解消しようとすることもあるでしょう。


つまりはどんな状況にあっても、私たち人間はこの世界で生きている限り、バランス調整の運動から逃れらることはできないのです。


それは究極的にはこの宇宙が陰陽、プラス・マイナスと呼ばれるような両極のエネルギーが合わさって存在するものだからです。片方だけはあり得ないと見るのです。そして両極が合一したところに安定と調和があります。


宇宙から見て、一人の人間はとても小さなものかもしれませんが、そんな中でもバランスはやはり働き、宇宙の原理が透徹しているのです。


よってあなた個人の些細なことから国や世界の大きなことに至るまで、バランスは必ずとられるようになると見ていいでしょう。


さらにバランスということは、常識的な時間の概念だけに留まらないところが重要です。


バランスが取られると言えば、私たちはつい短期間や自分の生きている間で図られると思ってしまいがちですが、もちろん短期的にもバランスは働いていると考えられますが、もっと長期の宇宙的サイクルのもとでもバランスが取られていると考えると、また違った見方が出てきます。


とはいえ、自動的にバランスが図られるのなら、私たちは何も意識しなくてもよいのではないかと思うかもしれません。


確かにそれは一理あります。


ただ、同じ事を繰り返していつも同様なことでバランスを回復しているとするのなら、次第にその揺り戻し規模・振り子の振り幅は大きくなると考えられます。振り子運動の繰り返しによる勢いと振幅の増加です。


それはそれだけ同じことの回数が増えれば、ショック(事件)が大きなものになるとということです。


また逆に、大きな観点のバランス回復が図れれば、小さなものは自ずと調整されるのも早くなると思えます。


個別ケースからバランス調整するより、大きな波からやってしまえば、全体としてバランスが取れているので、小さなことは消えるか、問題と感じなくなるということでもあります。


こういうことからも、すべて自動に任せるというより、自分の問題を大きな観点から見て、何が根本的にバランスが崩れているのだろうかと見つめ、発見するほうが早いと言えます。


気づきがあれば自動調整が及ぶスピードも増し、別のところ(違うフィールド)で回復されて振り幅を小さく調整されるので、自分への影響が少なくて済むということです。(ショックな事件にならずに済む)


バランス回復のひとつのコツは、次元やフィールドの種々を想定し、同じ分野・視野だけで見ないということになると思います。


その観点からも物理的なものだけではない、精神的なもの、目に見えない世界を探究することは価値あることだと感じます。

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