タロットリーディングの副産物のようでいて主産物であるもの。
昨日はタロットリーディングにおいての質問(問い・相談内容)のポイントを絞ることの重要性をお話しました。
そして実はタロットリーディングというのは、単にタロットを読むことの技術の意味だけではないということを予告しておきました。
今日はその話題です。
まずいきなり回答を言いますと、タロットリーディングによって身に付くことのひとつに、コミュニケーションの問題を解消したり、その能力が上がったりするということです。
特に人に対してタロットリーディングをする場合はそれが顕著です。
一人の時(自分リーディング)でも、自分とのコミュニケーションになりますので、やはり意味はあります。
自分とコミュニケーションする? おかなし表現ですが、タロットを使うとこれは可能です。
つまりはタロットによって自分の心を映し出すような働きであり、自分の内側をカードで象徴させながら自問自答していくわけですね。
これは皆さんが思うよりも高い効果があります。というより、本来はこのような使い方がタロットの本質に近いと思えます。
そしてもちろん人に対してリーディングする場合は、コミュニケーション(の能力・技術)は大きなポイントとなります。
相手との会話能力が試されますし、それも単なる雑談ではありません。人の悩み事を聴くのですから、そこには、あるテクニックも伴います。
タロットリーディングによってこうした訓練を重ねていくことになりますので、コミュニケーションの能力は必然的に上がります。(でたらめにやっても意味はありません、フィードバックや指導はいります)
そしてコミュニケーション能力だけではなく、問題の把握の仕方、とらえ方もこれまでとは違ったものになってきます。
相手の言おうとしていることは何なのか、問題の本質はどれなのか、こういったことがわかるようになってくるのです。(技術として、あるいは直観能力の向上として)
さらに物事の取り組み方への意識も変わってきます。
それは昨日の話で、クライアントの質問のポイントを絞ってリーディングするということを指摘しましたが、このことが理解できれば、普段の仕事などの分野においても活かすことができるようになるのです。
たとえば今まで漫然と作業に取りかかっていたものを、どこかポイントを絞ってやったほうが効率的になるというようなことです。
そんなこと(ポイントを絞ることなど)は知っているし、タロットリーディングしなくても当たり前に皆やっていることだと思うでしょう。
しかしながら知っていてもやっていない、あるいはやっていることを意識しないことがほとんどなのです。
タロットリーディングをすることによって実際にそれを経験し、その訓練を積み、習慣化することができます。さらにタロット画像として確認するのでイメージとしても心に刻印されます。
それが無意識の事柄を意識上に昇らせ、さらに整理して再度無意識に落とし込むことになり、無理のない行動力にもつながってくるのです。
大げさにいえばタロットリーディングすることは人間を磨くことにもなってきます。ですから実際、講座においてリーディング練習をすると自分の苦手なところも出てきます。
それはタロットを読む技術の問題も最初はありますが、実は自分のブロックであったりネガティブに意識したりしている人間(の成長)としての課題であることがあるのです。
「しんどい分」だけ、それを克服した時の喜びもまた大きいものがあります。
不思議なことに、リーディング(練習)で出るカードは相手の問題なのに、自分の課題であったり、時には自分を励ましてくれるかのような出方をしたりすることがあります。
私はこのような時、やはりカードは生き物であり、タロットの精霊が存在していると思うのです。
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