「悪魔」は癒しにつながるのです。

タロットカードの「悪魔」が癒しとつながっているなんて、皆さんは信じられますか?


カードを見ていますと、そういうこともあることに気がついてきました。


ところで、皆さんは自分は人を癒すことができると思っていらっしゃいますか?


「私なんて癒されることはあっても、癒してあげることなんてできないです」


という方も少なくないかもしれません。


でも、人は誰でも他人を癒す能力をもっていると私は思っています。


それが表に出ているか、潜在的に眠っているかの違いだけといえます。


たとえば親となれは子供を癒すこともあるかもしれませんし、友人として相手を癒したり、恋愛関係や結婚してのパートナーとしてお互いに癒しあうこともあるでしょう。


人だけではなく、もしかすると動物や植物、自然のあらゆるものの何かひとつへは、あなたが癒していることがあるかもしれないのです。


あなた自身からだけではなく、あなたから表現された作品・言葉・文章・行動・仕事・会社・建物・商品・ファッション・・・などいろいろです。


たとえあなたが落ち込んでいたとしても、「あの人、元気なさそうだな・・・そっか、みんな何か悩み事はあるものなんだ」と慰めや癒しにつながっていることもあるかもわかりません。


とはいえ、やはり自分に癒しの力があるということは普段はわからないものです。


そのために、人は逆に癒されに行きます。特に誰か人間に癒される場合は、重要なことが起こります。


それが「悪魔」とつながってくるのです。


「悪魔」と聞けば何か悪いイメージが出ますが、タロットをフラットな見方で認識できるようになれば、「悪魔」のよい面に普通に気がついてきます。


簡単にいえば人の個性や能力に「悪魔」は関係しています。


自分が癒されに「癒す人」に会いに行くと、もちろん自分は癒されて帰ってくるわけですが、ある日を境に、その癒す人への尊敬やあこがれと同時に、自分にもできるかもしれないと思うときが来ます。


それは自分が癒されたので、ほかの自分のように困っている人を癒したいという気持ちからも生じるのですが、もっといえば、もともと潜在していた自分自身の癒しの能力(誰もが持つ力)が、癒す人によって刺激を受け、外に発現して来た、あるいは表現を求めはじめたといえるでしょう。


だから、人は癒されると自分も人を癒したくなる気持ちがさらに出てくるわけですし、今、ヒーラーや相談の仕事をしている方の中でも、きっかけは誰かに癒されたからだという人も多いと思います。


それで「悪魔」です。


「悪魔」は人に存在している個性を引き出す能力があるのです。


それは誰かにあこがれたり、魅力を抱いたりすることで、自分の中にも同等の要素があることを実感することを象徴しています。


あこがれや魅力を感じるのは、自分にもそれがあることを心は知っているからであり、自分にはないと思っていても、モデルを見ることで改めて自分の魅力・能力として発見することができるのです。


癒す人を見て、自分に癒す力があることを知る、この仕組みの間にいるのが「悪魔」です。


マルセイユタロットの教えでは人はもともと神であるというものがあります。ならば人にはどんな能力や個性も潜在しているといえます。


それに気がついていくためのツールがマルセイユタロットでもあります。


そういう意味では、自分の中の潜在能力を引き出してくれる「悪魔」は、自分が神なるための架け橋であり、通り道だといえましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Top