頭をからっぽにすること。

私は思考タイプのところがありますので、昔からいつも難しく考えてしまう傾向があります。


言ってみれば考えすぎで、頭がいっぱいの状態になっているのですね。


先日、通っている整体の先生から面白いことをされました。


「自分の頭の大きさを両手で表現してください」と言われて、手で幅を作ってみたのです。


そして先生は「自分の頭と実際に比べてみてください」と、私の手の幅を頭に誘導してくれました。


すると、かなり手の幅のほう大きかったのですね。つまり感覚として、実際に「頭が大きくなっている」と体はとらえていたのです。


考えすぎで、頭にものを詰め込んでいるかのように重く感じている証拠ですね。

「どうすればいいんですか?」と私は先生に尋ねますと、先生は「何も考えない、頭を空っぽにする時間を持つことです」とアドバイスされました。


これを聞いて私はタロットの「愚者」が思い浮かびました。


「愚者」はその名が示す通り、まさに何も考えずの楽天的な人物です。(本当は「愚者」なりの考えはありますが)


思えば「愚者」の視線は斜め上であり、頭も軽そうです。(笑)


しかし何も考えないということは実は難しいものです。瞑想でも最初はすぐにいろいろな雑念や思いが浮かんでくるのが普通です。


それでもそうした「空(から)」「真っ白」という状態を一瞬でも保つことができたのなら、それこそ頭は軽くなって判断も速くなり、行動も迷いがなくなることでしょう。


それはいわゆる「直感に従う」「感覚のよいほうを選択して正解」ということに近くなるのだと思います。


私たちは生まれてから得てきた知識、そして遺伝子に刻み込まれたものもあって、膨大な情報を蓄えている存在だと言えます。


しかしながらそれらが整理されず、頭をただたくさん使うことにより、ソフトを起動し過ぎて動きの遅くなったコンピューターのようになっているのでしょう。そうなるとまさにフリーズしかねません。


そんな状態ではうまく情報にたどりつくのも難しくなり、検索機能も悪くなって、よい情報や正しい選択を拾い上げることもできなくなります。


機能を上げたり、回復させたりするのにはやはりデリート(消去)やフォルダ整理(分類・整理)、クリーンアップなどのことが頭にも必要なのでしょう。


そうしたことでは「13」のカードもイメージできます。


「愚者」と「13」が形の上でも、意味の上でも共通する部分があるのは偶然ではありません。


ともに「無」と関係しているからです。


この二枚が活用できれば、人生はまさに無のように軽やかになり、同時に無から有を生じさせ、空(から)のようでいて空(くう・ここでは「すべてがあること」の意)といったことにつながってくると想像できます。


いわば「空白」(空っぽ・真っ白になる)ことで、あなたの次元は移行していくことになるのです。

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