マルセイユタロットは現実との調和を図るツール

タロットはスピリチュアルに関心のある人も惹きつけますが、そうした人の中にはやや誤解もあるように感じます。


それはタロットに限らずですが、統合や全体性への方向にこだわり過ぎるという視点です。つまりマルセイユタロットでいえば意識が天上的なのですね。


これはもちろんいいこともあるのですが、私たちは肉体を持ち、個性をもって生きていますので、全体や融合視点ばかりではうまく行かないこともあります。


時には現実逃避に利用されることすらあるのです。


これまで世の中が個別的・具体的・一対一・競争原理の方向に極端でしたので、それも無理のないところではあるのですが、現実から逃げてしまっては元も子もありません。


ところで、マルセイユタロットの場合、ある法則に基づいてカードを並べると、全体や統合の天上志向だけではなく、現実や具体の地上志向にも目を向けることができます。


これはカバラーの「生命の木」も同じような構造だと私は思っています。


つまり、簡単にいえば宇宙や全体、一なるもの、いわば「神」的な大きなエネルギーが、地上・現実世界に様々な形や具体性・個別性をもって表現されるという発想です。


そう、実は統合や全体へ向かう上の視点と、現実や具体に向かう下の視点が見いだされるのです。


これは非常に大切なことで、上への視点や方向性も霊的(スピリチュアル的)にはもちろん大切なのですが、逆に下への還元や表現も重要なのです。


それを考察しないと、上と下が同じであるという認識ができないからです。


この上と下が同じであることを頭と心で理解・実感することが、本当の意味で霊的な発展だと考えられるからです。


従って精神や心が穏やかになるだけではなく、実際もある程度安定したり、豊かになっていったりすることが霊的(スピリチュアル的)には求められ、そうなるのが妥当だと言えるのです。(これはマルセイユタロットでも進化の道筋としては語られています)


ここまでのことは、何を言っているのか、タロットやほかの象徴学を学習されていない方はさっぱりかもしれませんが、言い方を換えれば、たとえば天空の月は地上の女性や男性のロマンと関係しているという仕組みがわかれば、現実にもそのエネルギーを効果的に顕すことができるというものです。


いや、こういうと願望実現法と誤解されるので、付け加えますが、現実世界での月の表現がわかれば、現実でのモノや形が月の(表現の)一部だとわかるので、現実の材料から自分を全体の調和に向かわせしめることが、具体性(現実の事柄、経験)をもってできるようになるということです。


願いを叶えるのではなく、自分の願いを現実世界で表現されているモノや形・人で見つけるという感じです。それはすべてエネルギーの表現と見ることで可能になります。


ですから自分の願いが表現として全体と調和しないもの、現実世界での表現では見つけにくいものならば叶わないか、表現を変えて実現するしかないということになります。


それはともかく、全体性と個別性のつながりをマルセイユタロットで見ていけるようになれば、自分の現実世界での生き方、活かし方もよくわかってくるのです。


そうなりますと、移りゆく世界や実際社会の中でただそのまま反応的に流されるのではなく、普遍的な宇宙の原理に添いながら、個性をもって生きることができるようになります。


つまり、全体を目指せば目指すほど、自分を知ることになりますので、本当の個性の活かし方(表現)をするようになってくるというわけです。(ただし全体や上ばかり見ていては気がつくことができません)


それは決してわがままや勝手というものではなく、自然なものです。


この「自然」というのは、文字通り自分にとって全苦にならない状態であり、また大いなるものからしても調和するような感覚です。まさに自ず(みずから・おのずから)から然(全)という感じなのです。


完全にこれが調和・完成された時、それはすなわち悟りでもあるでしょう。


タロットの受講生(修了者)用に発刊しているメルマガでは、この記事についてもっと具体的にわかりやすく書いてみますね。結果的に、マルセイユタロットによる願望実現法になるかもですが。(笑)


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