「調和」を考える。

今日は「調和」というものが題材です。

「調和」といえば、すべてがうまく整っていることであるとらえることができると思います。

さらに究極的に「調和」となれば、その通り、すべてうまくいっている、バランスも取れていることで、苦労も何もないようなイメージが出てきます。

マルセイユタロットでも、「すべてを整えること」というのは、ある意味テーマといえ、ひとつひとつのカードはそのためにあるとも言えます。

また単独で「星」や「世界」など、調和を表すようなカードもあります。

さてここでで改めて、「調和」というものを、すべてのバランスが整っている状態と定義することにします。

そしてマルセイユタロットの示す宇宙構造と照合しつつ考察していくと、面白いことが見えてきます。

それは実は調和にもレベルがあるという見方です。

大調和もあれば小調和もあり、地域や個人個人それぞれの調和レベルが存在しながらも、全体としてもやはり「大調和」しているという発想です。

私たちは、大きな視点に立つと「調和」というものを理解しやすいですが、個別や具体として小さく細分化された世界になりますと、意外に「調和」を見つけるのが難しくなります。

たとえば、あなたは今、調和していると言えますか?

スピリチュアルなことを思い、何からのメソッドを実行して自己の調和を図っている方でも、毎日、毎時間調和しているとは言い難いと思います。

少なくともあなたは、「調和していない」と思っている時間はあるはずです。

けれども、また大きな視点や違う自分になった時、静かな時間を持ったり、自分が好きなことをしたりしている時、愛を感じる時などは、「調和」を実感していることでしょう。

実は、これは私のタロットを見ての考えですが、おそらく「調和」は、いついかなる時、どんな局面だろうと調和しているのではないかということです。

あなたが誰かとけんかしている時も、うまく仕事が進まなくて悩んでいる時も、どこかで戦争が起こっている時も、そのどれもが、その時において調和していると見ることができるのです。

「そんなばかな」と思うかもしれませんが、宇宙がホログラムであり、フラクタル構造をしているのならば、一は全で、全は一であり、個別も全体も同じ構造と仕組みになっていなくてはなりません。

単に表現や規模、レベルが違うだけです。

とすると宇宙は調和しているのですから、個別であっても、どんな時もどんな状態でも、どれも調和していると考えることができます。

これを理解するには、次元レベルの違いというシステムを採り入れなければなりません。

いわゆる低次元での調和というものは極端なものであり、たとえばものすごく刺激的で楽しいことがあるかと思えば、残酷でつらい出来事も見ることになるというようなものです。

これに対して高次になれば、まさにどんな時も平穏で創造的であり、何かが起きているようで起きていないように感じるような、極めて高い周波数(波としては小さくたくさんある状態)のようなことであると想像できます。

この考えに立てば、自分に実際に現れている状態を見ることで、自らの調和レベルを知ることができます。

いつも問題が多くあったり、波乱な状態であったりすれば(「そのように感じている」というのが正しい言い方になります)、調和のレベルがまだ低いということであり、逆にほとんどのことがスムースに行くようになった(問題を問題と認識しなくなった)となれば、あなたの調和は次元を上げたということになるでしょう。

また、便利なのは、調和のレベルを知るだけではなく、それに応じた目標設定もできるということです。

つまり、あまりに高い次元の調和をいきなり求めようとしても、それは違い過ぎて、すぐには実現困難であり、少しずつ次元を上げていく必要があるのだとなるのです。

私たちは「調和」していると言うと、高次の調和を想像してしまい、何もかもうまくいっている状態を思い浮かべがちです。

しかし、自分(の意識状態)にあった調和レベルというものが現実化されると見れば、そういう絵に描いたような何も問題のないような「調和」状態というものはほとんど幻想に近く、すぐには実現できにくいものであることがわかります。

従ってこれを認識していれば、無理な目標や状態を設定することがなくなるので、大調和(すべてがうまく行き、整っている状態に)していない自分にいらだちをやあせりを感じることが少なくなります。

たとえば仕事とプライベートでも、仕事が6割うまく言っているように感じ、4割のプライベートの達成状況ということもありえますし、それぞれの大調和を10として考え、仕事は7割、プライベートは8割の達成感というような感覚もあり得るわけです。

それはそれでよくも悪くもなく、あなたのレベルに応じた「調和」状態なのです。

できれば低次元の調和ではなく(これはジェットコースターに乗っているようなもので、結構疲れるものです(^_^;))、もっと上の調和を目指したいものですね。

でも一足飛びには難しく、やはりひとつひとつのレベルをクリアーしてこそ、次のステージの調和を得ることができると考えたほうがよいでしょう。低次の調和を得ずして、その上の中次や高次の調和を達成することはできないのです。

ですから学びや成長のメソッドを実行していても、問題あるほうが自然だと思って、あせったり、自分を責めたりしないことです。

(秘密のポイントや宝物を発見すれば、ジャンプしたり、近道できたりもないわけではないですが(笑))

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