ピンチや問題の時に試すこと。
タロットには「運命の輪」というカードがあります。
普通の形式のタロットならば、たいていデッキには存在しているカードです。その名の通り、「運」を象徴するカードなので、それだけ普遍的なカードと言えるかもしれません。
さて、人はうまく言っている時というのは、何事もスムースに進むものです。反対に何かギクシャクしたことがあると、それに釣られるかのようにほかのものもおかしくなってきます。
これが「運命の輪」においては順回転と逆回転、あるいはカードの正逆などで表されることがあります。
ところで、あるカードは、ほかのあるカードとの組み合わされると、新しい気づきや意味をもたらす場合があります。
カードをコンビネーション(組み合わせ)で読むというのは、皆さんが思っている以上に非常に神秘的で、暗号的なのです。
いわば、鍵と暗証番号がつながって、ある秘密が開示されるというシステムに近いです。特にマルセイユタロットはその傾向が強いと私は考えています。
そこで、「運命の輪」もその他のカードとつながると、あることがわかってきたりするのですが、その中でも「吊るし」のカードと組み合わせると、とても面白いことが見えてきます。
と、ここまでヒントを申し上げて、話題をあえて少し転換させます。とは言え、先程の話と関連することです。
人はうまく行っている時はいいのですが、なにかまずい状況や動揺するようなことが起こった時、それまでの流れや回転が急に止まったかのように感じ、そこからますます悪い回転に入ってしまうことがあります。
ただピンチはチャンスと言われるように、このような時にこそ、日頃学んでいること、身につけていることを試す機会なのです。
たとえば心理的なことを学習している人は、どのようにピンチの時の心理を平穏な状態や、いい方向に持って行くことができるのかが自らで実験できます。
またビジネスの問題解決を学んでいる人は、ビジネス的にピンチに陥った時、どのように立て直すのかが試せます。
そしてスピリチュアルなことを探究している人には、危機がどんな意味なのか、どう自分に統合して学びや気づきを得たり、昇華させたりできるのかと言ったことを経験可能にさせます。
それだけではなく、自分の学んだり得たりした技術が、実際に使えるのか、効果があるのかどうかを判定することもできます。
自らのピンチであればこそ、リアルでシビアに評定できるのです。
そこで残ったり、使えたり、修正・回復できたりするものは、「あなたにとって」本物だと言えます。
起こったことの現象にただ振り回され、右往左往する人が一番まずいです。それをマルセイユタロットの「運命の輪」では、輪の中にいる動物二匹で象徴しているのです。
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