時には「欲張って」みましょう。
私のブログを読んでいただける方で、一番多い感想が、
「記事内容が、自分のこととシンクロしていました」
というものです。
これは本当に不思議で、ブログをご覧いただくタロット受講生の方にもよくそういうご感想をいただきます。
それも毎日読まれるというのではなく、たまたま開いたら、今の心境や状況にぴったりだった・・・とおっしゃる方が少なくないのも面白いところですね。
実はブログの記事は、きちんと整理され戦略的に書いているのではなく、ふとその日、浮かんできたテーマをもとに、まさに「つらつら」という感じで書いています。
その際にイメージしているのはマルセイユタロットの絵柄や内容なので、言ってみればタロットの精霊とインスピレーションをもとに記事を書いていることになります。
おそらくそうしたことが、皆さんの奥底の何かとつながり、シンクロのような印象を与えているのだと想像しています。
もしかすると、読まれる(予定)の皆さんに必要な内容が、タロットの精霊によってもたらされているのかもしれません。
さて、今日出てきたのが、「13」から「悪魔」でした。
少し前から最近に至るまで、よく言われているのが、「いらないものを捨てる生活」という、いわゆる断捨離的なシンプルさで、それが賞賛されている傾向にあります。
エコが叫ばれる時代、これは確かにいい心がけでもあるでしょう。
そもそも、私たちはあまりにもモノや情報を大量に取り込みすぎていました。
そのためにかえって迷いや欲が生じ、自分で生きにくくしているような状況になっているとも言えます。
一方で、「欲張る」という対極の考え方もあるのです。
「欲張る」というと、何かとても悪い印象がありますが、自分の欲求をどのように効率的に叶えるのかという観点からすれば、欲張るのも決して悪いわけではありません。
そして欲求をある程度充足させることが、次なる高次のステップにつながることが多いのです。
変にやせ我慢をしてまって、欲求をマグマのように抑圧してため込んでいるとやがて強く圧縮され、それがはけ口を見つけようと暴れ回り、ついには大爆発を起こしてしまうことがあるからです。
また、欲求は生きるエネルギーの源とつながっており、拒否したり、抑圧したりを無理にすると、生きる力を失い、「うつ」か「暴力」かの対極的な表現を取ることもあるのです。
そこで欲求をうまく満たしていく必要があります。
たいてい私たちはひとつひとつの欲求を個別に叶えようとしますが、欲求はひとつとは限りません。むしろ、「あれもしたい、これもしたい、叶えたい・・・」と複数あるのが普通でしょう。
もちろん1つずつ叶えていくのもよいのですが、これを一気になるべく同時に満たすことはできないかと、「欲張る」思考をしてみるのも面白いのです。
たとえば旅行で、あの場所とこの場所に行きたいけれど、予算やルート的に難しい・・・という場合でも、何とか詳しく調べて一緒に回れる方法がないかと考えてみたり、今回はAに行って、機会を変えてBに行くという形にしてみるなど考察します。
買い物でも、ふたつ買うと高くなる場合でも、我慢して片方だけを選んだ場合と、ふたつ買ってお金はかかるけれど満足する気持ちとの本当の価値の差を比べることをします。
額にもよりますが、少し予算を上回るけれどもふたつ購入して満足させる方法もあるのだと知れば、その上回った額の価値はひとつだけ購入して節約するよりもよい場合があります。
もちろんあまりにも予算オーバーで、ただ欲望のままに両方購入してしまうような、欲求をコントロールできずの衝動買いの意味とは別です。
ここで重要なのは、あれかこれかと迷った場合に、多くの人は片方だけしか選択肢がないと思い込んでいますが、実は両方選ぶこともできる、あるいは両方とも選ばないという選択(の考え・発想)に気づくということです。
それを実際に体感するわけです。
また同時に複数のことを叶える場合には、単純にすべて選べばいいというのではなく、いかに効率よく、失敗(経済的な側面など)や不満足感なく、すべてを選んでいくかということを考えないとならず、それが思考の訓練になるわけです。
つまりは欲望の叶え方、扱い方に長ければ長けるほど、自分の思考度は上がり、それだけ自分のこれまでの規定枠から解放されることになるのです。
これがマルセイユタロットの「悪魔」から告げられるひとつの事柄です。
時には欲張って、頭を使って、欲求の複数を叶えてみましょう。(笑)
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