知識の拡大と次元旅行

いろいろと学んできますと、結局「元に戻る」と言いますか、何も知識がない状態のほうが良かったのではないかと思うことがあります。

それは知識が思い込み・観念を作り、それによって自分の枠ができ、真の意味で自由や創造性に富む自己を発現できなくなるからです。

とはいえ、赤ちゃんのままで人が存在できるわけではないですし、生きている限り、人は知識・体験・経験を得て、いろいろな思考をし続けるのが宿命の生き物です。

このことを逆から考えますと、わざとそのように設定しているのだと思うことができます。

だから、別に思考したり、知識や経験を得たりして、そこから自分流の枠を作ってしまうのも、究極的にはよいこと(楽しいこと)だと思うことができます。

もちろん人によっては、トラウマになったり、思い出したくもないネガティブな経験をしたり、生きづらく自分を縛ってしまったりしている「知識・経験」もあることでしょう。

それでも、助けてくれたり、相談できたり、浄化したりしてくれる人・技術が、幸い、今の世の中にはあふれています。

これはたぶん人類の(意識の)進歩だという気がします。いや、厳密には自分(本質)表現が多彩になったということでしょうか。

ということで、大いに学び、古いことも新しいことも知って、自分に活かせばよいと私は考えています。

ところで、こうして知識を増やしていきますと、面白い状態がやってきます。

ひとつには、一番最初に述べましたように、何もない状態のほうがよいように感じてくる方向になり、いわば知識を手放すことを望むようになるということです。自然体を重んじると言ってもいいでしょう。

正確には手放すというより、頭(思考)をあまり働かせなくなるという印象ですね。もっと言うと、使わないというよりは、思考のパターンが変わってくるという感じです。

体も含めた、より全体性で判断していくようになるというわけですね。

もうひとつは、知ることにより、選択の幅(選択肢)が増えるということです。

(※実はもうひとつ、とても大切なスピリチュアル的によい意味があるのですが、それはまた別の記事で書きたいと思います。)

たとえば起業するのに資金がなく、銀行から融資を受けなければできないと思っていた人が、行政や団体からも融資制度がある(しかも低利や無利子で)と知れば、叶わなかった起業もできるかもしれないといった具合です。

選択の幅が拡大すればするほど、実は生きるのが楽になります。

「この方法しかない」とか、「これとあれしかない」とかの状態では、人は追い込まれたような気持ちになります。

と言っても何事も表裏があり、選択肢が多すぎて迷ってしまうこともあります。だから大切なのは、選択を決める力であり、バラエティであることを楽しむ気持ちです。

タロットでも私の伝えるタロットの使い方は、物事の整理であったり、自己実現であったり、霊性の向上のためのツールであったりというようなことですが、別に占いやゲームとしてもタロットは使えます。

どの分野(表現方法)にも間違いや正解はありません。

ただ、どうしても最初のうちは、「私はこのように使いたい」から「この使い方が正しいのだ」となりがちです。

しかし、当初は(途中)はそれでもいいのです。私も以前はそうでした。だから自分の信じた道、方法で初めはつき進んでください。

やがて知識と経験がある一定の量を超えると、選択肢の増加とともに、今度は自由選択という境地が訪れます。

さきぼとのタロットの(使い方)の例でいうと、「今日はタロットで占いをしてみよう」「今日は単にゲームとして遊ぼう」「今回は心理的に深くリーディングしてみよう」「次は象徴として心の整理してみよう」など、楽しく自由選択できる自分になるのです。

言い換えれば各々の次元(を行ったり来たりする)旅行者です。知識と経験の拡大は、これをもたらすのです。

タロットを例にしましたが、これはどの分野、ひいては人生全般に言えることです。

あなたがその分野での次元旅行者になる時、それを心から楽しめるようになるでしょう。

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