意識や気分を変えるツール

以前も書いたことがありますが、タロット好きの方にも、ふたつのタイプがあります。

ひとつはタロットに限らず、いわゆるカードタイプの象徴もしくはメッセージツールが好きだというタイプ。

そしてもうひとつは、タロットカードの種類や相性を強く選択するタイプ。

前者の場合は、カードコレクターみたいになって、タロットもいろいろなものを集められますし、オラクルカードとか、創作系の心理カードとかも持つことが一般的ですね。もともとタロットを昔から見たり、使ったりしていたという人が多いです。

カードを使うことが目的ではなく、人を癒したり、自分の気持ちが安まったりすることが大事という傾向で、要は目的のためならツールは何でもよいという大らかな感性の人です。価値観は「幸せ(物心両面の満足)」が重要と見ます。

反対に後者は、タロットにもともとあまり関心がなかった人によくあり、とあるきっかけでタロットにふれ、その最初に学んだタロットに惚れ込むみたいなことがあります。また、少しこだわりを持つタイプが多い気がします。価値観は「真理、向上(特に精神性)」を重要視します。

私の場合は後者であり、純粋にマルセイユタロットひと筋という感じです。(笑) それは相性もあるのですが、特別な理由も存在します。やっているうちに、ますます縁が深いことも実感してくるということもあります。

どちらがよいとか悪いとかの問題ではなく(またあくまで傾向ですから、必ずしもこのように分かれたり、どちらがどっちというものでもありません)、自分とタロットとの関係、自分が何を重要価値として置きたがるのかを見るうえでの区別です。

使い方についても、いろいろなカードが好きな人は、まさに実践においても、複数のカードを駆使されますし、ひとつにこだわる方は、そのひとつでオールラウンドにツールとして使いこなすようになります。

ここであまり言われていない、カードを持つことの意味もお話ししておきましょう。

複数であれ、ひとつであれ、タロットやカードツールを持つことは、一言で言えば気分を変える効果があるのです。

スピリチュアル的に言うと、波動や周波数変換です。

人は実は気分によって現実ともリンクしており、気のせいではなく、気分によって自分の状態が変質する(外の現実も)ことに大きな意味があるのです。

何を思うのかが重要ではなく、どんな状態であるのかがポイントです。見た目は笑っていても心は悲しんでいれば、それは楽しい波動を発しているとは言えないということです。

そこで気分(自分の本質の状態)をうまくコントロールできればよいのですが、なかなか難しいものです。

ところが、好きなことに打ち込んでいたり、好きなものに接していたりすると、気分をいい方向に簡単に変えることができます。

カードのことが好きでたくさん持っていたら、特にお気に入りのものを出したり、見たりするだけでその人の気持ちは変化します。

そうすると、カードはたくさんあれば有利のように感じられますが、ひとつをこよなく愛していれば、その効果もまた絶大であり、多くの中のひとつより、オンリーワンであるほうがかなり強いパワーを持つことがわかります。

とはいえ、いろいろな種類があれば、変えたい気分によってカードを選択できるという利点もあります。

どちらにしても、カードをシンプルに気分転換装置として使うこともできるということです。そこにはやはり絵や象徴があるということが効果を高めているといえます。

ということは、カード選択においては、自分が見ていて気持ちが良いとか、意味ありげに感じるとか、違和感を持たないというようなもののほうがよいわけです。

ただし、特別な意識になる場合は、少々変わった感覚もあり得ますので、一概に好き嫌い感覚だけでは選択の要素とは言えません。

それでも少なくとも、気持ちをよい方向にしたいという場合は、やはり気に入ったもの、見ていても好きと感じるものがよいでしょう。

タロット講座中でも、生徒さんたちがタロットを並べている時、明らかに雰囲気が変わっていることに気がつきます。そのタロットに縁が深かったり、楽しさを感じられたり、学びを真剣にされていたりする方はなおさらです。

日常の中ですぐに意識を変えられるものは、なかなかありません。タロットはそのようなツールとしては、とても効果的なものであると言えます。

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