神殿になるもの。

マルセイユタロット講座に来てくれた方には秘伝や口伝としてお伝えしていますが、マルセイユタロットカード自体、特別な図案でもって構成され、それそのものが神殿といっていいものになっています。

これが他のカードと決定的に違うところでもあるのですが、見た目はむしろ、マルセイユタロットが平板で拙い絵のように見える人もいるかもしれません。

これは意図的なものです。その理由も講座ではお話しています。

今日はそれに関連したお話です。

神殿というと、あなたは何を思い浮かべますか? 

異国の荘厳な施設、宗教センターといったところでしょうか。

言葉の原義的にも、「神の住まう(神のエネルギーの宿る)場所」ということになります。

ちなみにマルセイユタロットには、「LA ・MAISON ・DIEV」と書かれた、文字通り「神の家」というカードもあります。(ただフランス語を知っている人には、これはおかしいと気がつくでしょうが、実はそれも意図的なものです)

神殿は、あえて低いレベルでいえば、今風のパワースポットでもあるということです。

しかし、パワースポットというと、あたかも、その場所からエネルギーのようなものが流れ出ているというようなイメージでとらえられるでしょうが(これはカードでいえば「星」に近いでしょう)、神殿的なパワースポットでは、ちょっと違います。

これはあくまで、マルセイユタロットから導き出した私の推測ですが、神殿は、もちろんその土地にも意味があると考えられますが、それよりもむしろ、神殿そのものの設計・構造が重要なのではないかということです。自然というより、人工的なものも入るのです。

言い換えれば、神殿はもある特殊な構造・作り・設計になっているので、神のパワーが宿るようになっているということです。

スピリチュアルの世界では、「心が変われば世界(現実)も変わる」ということがよく言われますが、その逆もまたしかりで、形が変われば心も変わるということが想定できます。

私たちは日常でも、移動したり、旅したり、引っ越ししたりして、住居や過ごす場所を変えます。

その時は印象や文化・雰囲気の違いで心が動かされますが、その場所や建物からの影響もあると考えられます。

中国ではこれを「風水」として、体系的にひとつの学問や実践的な現実変容の手段として使っていますよね。

言わば、私たちが属する空間は少なからず、自分の内に影響を及ぼすといいうことです。

では、もっとも身近な「心に関係する」空間は何だと思いますか?

それは自分の肉体です。肉体は心や魂を包み込んでいるものであり、とても緻密で高度にできています。

つまり、肉体も神殿なのです。例えば、有名な話ですが、手足を広げると、肉体は五芒星をきちんと描きます。

ということは、肉体を大切にし、肉体がある種のエネルギー的に覚醒すると、本当に神殿として機能するのだということになります。(肉体と精神を交流させる高次の性にもつながります)

古代では外部の神殿と自分の肉体の神殿とを共鳴させることによって、まさに自分の内なる神を呼び起こさせ、高次の意識に至ったと理解できます。

その共鳴の仕方や外部神殿の建築方法には秘儀・秘密があったと想像できます。

マルセイユタロットを研究していくと、こうしたものに関係していることが、ほかならぬ画像そのものによって証明されてきます。

こういうところが、マルセイユタロットの非常に奥深く、興味深いところのひとつなのです。

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