梯子をイメージする。

マルセイユタロットには、梯子がいくつか描かれています。

それには重大な秘密(アルカナ)を含むため、ここでは詳しくふれられませんが、伝えられているアルカナとは別に、私自身、その梯子を見ていて観じた(感じた)ことを話したいと思います。

ちょっと皆さん、ここで梯子をイメージしてみてください。

さて、どんな形の梯子をイメージしましたか?

イメージ(像)を描く時、その元型は、たいてい経験によるものが多くなります。つまり自分が実際に見たり、聞いたりしたシーンをもとにしているということです。(もちろんそうでないものもあります)

ですから、梯子と言っても、それを知らない(見たことがない)人は当然イメージできませんし、知っている人は、以前自分が作業で使ったとか、何かの映像で見たとか、近所のおじさんが使用していたのを見たとか、そういうものの記憶から出すことになるでしょう。

とはいえ、梯子でもまったく同じもの、同じシーンを見続けたわけではないはずです。少なくとも、別の何個かは見ているでしょう。

それなのに、今あなたがイメージした梯子はなぜその形だったのか、それを考えると面白いです。きっと理由があるのです。

それから、その梯子の間隔(横木の縦間隔)はどんな感じだったでしょうか? 

緻密で隙間があまりない状態ですか? それとも結構広いものでしょうか? また中には整然と横木が並んでいるのではなく、斜めになっていたり、ランダムに並んでいたりするものを想像した人もあるかもしれません。

実はイメージした梯子の形式や構造は、自分を変えたり、新しいものに出会って行動したりする自己のパターンや思いを象徴していることがあるのです。

緻密な横木をイメージした人は、まさに着実に歩みたい、きちんと理解してから進みたいという傾向が強く、梯子を登らせてくれる師の登場を待っている場合がありますし、そういう人に出会うと、進歩は早いです。

横木の間隔は広いものをイメージした人は、大きく分けて二通りのタイプが考えられます。

ひとつは、割と冒険やチャレンジを好む人。少々の無理があっても飛び越えたい心理があり、さらにはその過程を思うこと自体、ワクワクするというものです。

あとひとつは、逆に、今進みたいけれど進めない何らかの抵抗や距離感を感じている人が、横木のスペースを広くイメージする場合があります。梯子に手や足がかかりそうでかけられない状態を象徴しているのですね。

あと、全体的には窮屈さや、押しつけを嫌う傾向があるかもしれません。

最後に、まさにランダムとも言える梯子をイメージした人です。

しかも横木だけではなく、梯子全体も曲がっていたり、複数からんでいたりのものをイメージした人は、タロットで言えば「愚者」タイプの人だと言え、まさに枠に囚われない人と言えましょう。

お決まりの道や方法では満足せず、いつも変化や自由を求め、楽しむタイプです。

横木の間隔が広いものをイメージした人よりもさらに押しつけを好まず、このタイプは自分から常識や既成概念を壊すことに躊躇しないというところが、第二番目のタイプとは異なります。

ただし、いくつもの重なったり交錯したりする梯子をイメージした人は、反対に神経質であったり、袋小路に陥っていたりすることもありますし、やや統合失調気味の傾向にあるとも考えられます。

さて、ここからさらにイメージを膨らませます。

あなたが想像した梯子を使って、どんどん自分を登らせます。あるいは横の梯子をイメージした人は、それに乗って歩いて行きます。

頑張って梯子の最後(上か端)まで行ってください。何が見えてくるでしょうか?

誰か人がいますか? それは普通の人間ですか? それとも神様や天使のような存在ですか? あるいは亡くなった親しい人かもしれませんね。

また何もない空間とか、宇宙そのものとか、スペースをイメージした人もいるかもしれません。

それはあなたが今、求めているもの、助けてほしいと思っている人、合いたい人など様々ですが、やはり自分にとっては必要なエネルギー(現況を超えるもの、補完するもの、救済するもの)なのです。

登り切るだけではなく、誰かや何かに会えた後、また地上に降りて来てもいいのです。

その時はきっと梯子の横木の間隔や形式も変わっていることでしょう。

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