オラクル的にタロットを使う。
マルセイユタロットのカードは、かなりいろいろなことに使えます。
私はいずれ、その使い方をまとめて発表できればと思うほどです。(このブログでも書いていますが)
それはマルセイユタロットの絵柄と構成が、一見無造作で簡単に描かれているようで、その実、極めて高度に、あらゆるものの「象徴」「モデル」「元型」として作られているからです。
さて、そうしたマルセイユタロットの使い方のひとつとして、今日は、オラクルカードとしてタロットを使う方法をお伝えしたいと思います。
オラクルカードは、そのオラクルという意味が「託宣」や「神託」ということですので、まさしく「お告げ」的にメッセージを受け取りたいという時に使えるカードであり、カードには裏とか別冊のものに文字で意味が書かれている場合が多いです。
絵柄も天使とか神様的なカードが大半で、そのメッセージは優しく、ポジティブなものがほとんどです。
ということで、セッションなどでも、オープニングやクロージングに使われることが多く、クライアントを後押ししたり、自分の選択に確信を抱いてもらったり、勇気や愛を持ってもらったりする効果があります。
何よりも解釈は絵と文字があるので、ダイレクトに伝わるということがよいわけです。
一方、タロットカードは絵はあっても、文字はカードの名前しかありませんから(隠された文字は絵柄の中に存在します)、意味や解釈はリーデイングしなくてはなりません。
そのため、すぐにはわからないこともありますし、リーダー(読み手)によってはいかようにでも解釈できてしまうことがあります。
ですが、タロットの、そのオラクル的な意味での欠点をカバーすれば、オラクルカードの代わりとしても使用できます。
要するに、タロットに直接的なメッセージがあればよいわけです。ということは、タロットカード一枚一枚に決まったメッセージを、「オラクルカードモード」みたいにして、決めておけばよいのです。
さすがに78枚では多すぎるかもしれませんので、22枚の大アルカナだけでもよいでしょう。
ということで、22枚のタロットの大アルカナカード一枚一枚を、それぞれカードの象徴から導き出した文章なりメッセージなりを作ります。
この時、具体的に書くということが必要なのと、内容はできるだけポジティブなものがよいでしょう。象徴を読み取る際にも、直感やインスピレーションで受け取ったほうが、よりオラクルらしくなります。
また一枚につき、何種類かのパターンが出ることもあるでしょうが、最終的にはそれらを推敲し、一番しっくりくるひとつのメッセージや文章にします。
もし文章が難しい場合は、単語や熟語でも構いません。むしろそのほうがズバリという感じで、オラクル的であり、いいかもしれません。
こうして22枚を作り終えたら、あとはカードを引いたときに、そのメッセージと取らし合わせて読んだり、見せたりするだけです。
注意するのは、タロットの引き方です。当然一枚引きになるのですが、通常、タロットのスプレッド(展開法)では、正立と逆向き(リバース)を取ることが多いです。
ただ、タロットをこのオラクル代用で使う場合は、先行きを見たりする吉凶占いや、問題を見たりするリーディンではないので、カードを引く人にポジティブ的な気持ちで見られるように、正立でカードが出るようにすることです。
ということは、同じ方向でカードをそろえ、トランプをする時のようなシャッフルで混ぜることです。通常のオラクルカードでも、そうやって引く場合が多いですよね。
ここで留意しておくことは、このオラクル的な方法もタロットカードを使うものではありますが、普通にするタロットリーデイングとは適用や使用する次元も異なるということです。
言い方を換えれば、、同じカードではあっても、別の方法(技術)をしているということになるのです。
ですから、ノーマルなタロットリーディングとは区別しないといけないわけです。
そうしないと、「オラクルで引いたカードではあのような意味だったのに、タロットリーディングでは別の意味になって、わけがわからない」と、質問をする側の人が混乱してしまうことにもなりかねないからです。
ただし、オラクルカードが天使のようなエネルギーや力が働いていると考えるのならば、タロットカードはやはり使い方は違っても、そこにはタロットの精霊が働くと見ることができます。
この両方をタロットリーダーは理解しておく必要があります。
なお、オラクル的方法でタロットを使う場合は、実践を何度か繰り返し、その意味(メッセージ)とカードがシンクロしてなじむように、慣らしていく時間・積み重ねがいります。
これはリーダー側にも、自分が書いた意味のオラクルであっても、「きちんと確かなカードが出るんだ」と実感する必要もあるからです。
うまく行けば、迷った時のシンプルな自分へのメッセージとして有効に使うこともできます。
興味のある人はやってみてください。
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