マルセイユ版宮廷カードの構造と活用
また宮廷カードは、大アルカナや数カードととも当然リンクしていますので、それらのカードとのつながり方、カードの出方によって探る方法もあります。
ただ、マルセイユタッロトにはおいては、すべてを自分が持っているという仮定のもとにカードを見ますので、引いたカードや、自分が思ったカードが決定事項ではありません。
言ってみれば、例えば宮廷カードでも16枚全部の可能性と気質を一人の人が持つのです。
ただ、状況や能力に応じて、または問題や偏りなどで、特定のカードの気質になっていることがあります。
先ほど指摘したように、16枚全部を持つのが(完全なる)人間でもありますので、宮廷カードを自分と照らし合わせて精査することによって、バランス回復を試みたり、自分の状況を内外の面で把握したりすることが、カードの使い方としてできるのです。
特に宮廷カードは、実際的・現実的人間像を象徴しますので、自分がどのような人物になればよいのか、どのような人物像によって修正や回復が働くのか、具体的なこととして見ることができます。
足りない部分は自分以外のその人物像(気質・エネルギー)を体現している人と接触すればよいですし、ありすぎる場合はその逆も言えます。
これはイメージではなく、イメージの世界(カード)を利用した具体的(現実の人間との交流による)方策なのです。
表と裏、設計(企画・計画)と現実・行動 潜在と顕在・・・世の中(と人)はこうした二元の構造になっていますが、その架け橋となるのがマルセイユタロットなのです。
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