「審判」を情報の観点から読む

タロットカードには、「審判」というカードがあります。

タロットの種類にかかわらず、比較的どのタロットでも共通する(存在する)カードと言えるかもしれません。

けれども、ここではもっぱらマルセイユタロットにおける「審判」ということで書きます。

ただ、マルセイユタロットにおける「審判」のカードと一口に言っても、やはり象徴ですので、そこには様々な意味があります。正しくは様々な意味が出てくるというほうがいいかもしれません。

それはほかのどのカードでも言えることです。

さて、今回、そうしたいろいろな意味のある「審判」の中で、「情報」というものに着目してみたいと思います。

「審判」から「情報」という意味がなぜ出るのかについては、詳しくは述べませんが、単純に見たままの絵柄からだけではないことは言っておきます。

ともかく、「審判」が出ると、「情報」に注目する(必要がある)場合があります。

ただその「情報」というものの「次元」が普通と異なるのです。

ここが非常に重要なところで、わざわざ「審判」が出た意味でもあるのです。

「審判」は数の上でも、「運命の輪」の数である「10」の倍の「20」(本来はローマ数字ですが、文字化けの可能性がありますので算用数字で表しています)を持っています。

ここからでも、速度や処理数が上がっていること、または次元を異にして、単純な数値や直線・平面だけでとらえる方向性ではないことがわかります。

またその絵柄からも、人が蘇っている状態、立ち上がった状態であること、上空に巨大な天使がラッパを鳴らしているところからみても、何かが覚醒したこと、大きく変化したことがうかがえます。

ということは、「通常や常識レベルでの情報が来た、得た」という類ではないこともわかります。

ここで「情報」という言葉だけで見るのではなく、情報をどう入れるのか、どう出すのか(知らせるのか)、という情報入手と活用という「動き」の観点で見る必要もあります。

まず先述したように、スピードと処理の次元が変わっています。かなり速くなっていると言えましょう。

また一度に扱う(扱える)量も多くなっています。昔はギガレベルだったのが、今はテラレベルになっているというような感じです。

次元ということでは、情報の質にも関係してきます。

「一を聞いて十を知る」ということわざがありますが、これは処理速度と次元が上がったため、瞬間的に高度、かつ、たくさんのことを知ることができるようになっているということですが、反対に、ひとつの情報の質が巨大な、あるいはかなり深いものを示唆するということも考えられるのです。

そうした情報の質が変化していることも「審判」では表します。これが絵では人間と天使の違いなどで表現されるのです。

ところで、昔の言葉は、ひとつの単語や音に、複数の幅と意味があったと言われています。

聖書などでも、文章通りの解釈をする立場もあれば、秘儀的に、たとえば音に変化させたり、数に変化させたり、象徴的に解釈したりすることによって、別の「本」や「意味」を見出すようにすることもあるのです。

カバラー的には大きくわけて4階層、細かくわければ10段階あるといわれる理解の段階も、レベルや次元が上がれば、より複雑で高度な情報を知ることができるようになるのです。

もっと別の表現でわかりやすく言ってみましょう。

例えば、自分がセラピーを学び、仕事として始めたとします。

今までや、当初の段階では、身の回りの人、友人を介したりしての口コミレベルでお客様にお知らせしたり、集めたりしているレベルで十分(だった)かもしれません。

しかし本格的に仕事として経済的・営業的に成り立つレベルにするためには、それを超える次元(情報の入手と活用)が必要となります。

自分をもっとたくさんの人に知ってもらわないといけないかもしれませんし、友人にお話するだけでは、全然方法も、告知する媒体の数も、宣伝としては足りないかもしれません。

あるいは、情報の質の向上が求められるかもしれません。

それは、もっとレベルが上がれば、同じ口コミでも、人から人に伝えられるセラピーやセッションの感想の言葉にしても、述べられている・書かれている言葉以上の言外の情報(感性・インスピレーションなど)も含まれるようになるからです。

だからたくさんの人に伝わり、集客もできてくると考えられます。

この場合は、出しているもの、表現しているものが、質の高い情報に変化したと言えるでしょう。

情報の出し方として、意図的・技術的に質を上げる場合もあります。自分がレベルの低い情報しか得ていない場合は、当然それを仕入れる働きかけがいります。

また「審判」レベルの情報は、普通の時間感覚や流れも超越してきますので、過去のものが再生(浄化もあり)されたり、未来のものがわかったりして、時間という枠を超えて情報が入手・活用されることもあります。

さらには、通常の人間を超える次元の情報(神や天使と表現されるレベル)と接触するということも想定できます。(通常の人間の五感を超えたデータや情報)

情報の質や出し入れの速度・量、接触する対象のレベルを上げる必要がある場合にも、「審判」は登場してきます。

「審判」は、「運命の輪」のように同調やシンクロに注目するのではなく、それに注視しながらも、さらにもっと上のバージョンや次元を目指し、超越していくことに意味があります。

このように、「情報」に着目して、「審判」を読んでも面白いでしょう。

もちろん、ほかの意味も「審判」にはありますので、これはあくまで「情報」を観点として読む方法の一例であることに留意してください。

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