行動に移せない理由
ここでは、ふたつの観点からその理由を見てみます。
それは、
●やり方がわからない
●やる気にならない
というもの(理由)です。
これも陰陽原理みたいなものです。
やり方が表で、やる気が裏、方法(技術・知識)と心(感情・モチベーション)の問題と言い換えてもよいでしょう。
このふたつは、一緒になっていたり、別々であったりします。
しかしながら、区別して見たほうが解決も早く、行動もはっきりしてきます。
最初の「やり方がわからない」という場合、自分のリアリティや世界観の経験値が不足していることが多く、簡単に言えば、自分の知らない世界は知らないという状態です。
例えば、タロットを学習する人で、タロットリーダーやセラピストとして自営を目指したいという方の場合、
そもそも独立する具体的な方法がわからない、お金を自営で稼ぐ方法がわからない(雇われて働くくらいしか思いつかない、経験がない)などがあります。
どこでタロットリーディングして、どのようにお客様を呼ぶのかという「やり方」がわからず、
実践的に動けないわけですね。
これはいくらセラピーやタロットの勉強をしても解決しませんから、ひたすら専門技術と知識を極めても関係なく、入れる情報の分野が異なるわけで、学ぶ内容や方向性を変える必要があります。(知らないことは人に聞いたり、学んだりすることが必要)
ここでも、とにかくやってみる(実践してから、わからないことを聞く)というタイプと、頭や知識から入るというタイプがいて、自分にあったほうで始めるとよいです。
大切なのは、何がわからないのか、何を知らないのかということを自覚し、その知識を持つ人や、専門家、モデル、書籍、講座などから情報を入手することです。つまりは目的にあったやり方を学ぶことです。
ただし、自分の個性に合わない方法を学ぶと、遠回りや苦痛が増えますので、自分の特質は知っておいたほうがよいでしょう。
あと、後者の、「やる気にならない、やる気がおきない」という場合は、いくらやり方を学んだり、その情報を入れたりしても、やはりこれも方向性が違うので、努力の割に無駄が多くなります。
自分をブロックしているものは何か、行動に移せない気持ちは何か、あるいは、そもそもそれを行うことが本当の自分の気持ちに合致しているのかなど、見つめ直し、ブロックならば解消することも場合によっては必要となるでしょうし、合わないということならば、やめる勇気も大切となります。
行動の最初の動機が、実は何か違うことがしたかっただけとか、違う自分になりたかっただけとか、自分の価値を自分で認められるよう何かをしたかった・・みたいなことはよくあるものです。
つまりそれを行うこと・達成すること自体が目的(その対象自体が目的)ではなく、自分の心の葛藤が、そのまま自分の行動面における膠着状態として現れていたということです。
例えば、婚活しなければ・・と思っているのだけれどなかなか積極的にできないというのには、結婚が目的ではなく、変わりたいけれど変われないとか、経済的な将来の不安を解消したい思いが婚活を自分に強要していたとか、まあ、そんなこと(葛藤や真の悩み)が隠されていたような状態です。
また、やり方を知らないから不安になっていて、行動をブロックしていたという両方がからむ場合もありますので、やはり行動に移せないのなら、心から探ることは効果的です。
とはいえ、一人ですべて調べる(自分の心の内を調べる)のは難しいことがあります。
自分のことは自分でわかっているようで、意外にわからないものだからです。
ですから、人の力を借りるとよいです。あるいはツールとして、ほかのモノやほかのモノサシを使います。それがタロットでも可能です。
それから、何かができないことは必ずしも悪いことではありません。
積極的なこと、ポジティブなこと、あることができることはすばらしいという誤解があります。
昼があれば夜があるように、動けないこと、できないこと、それそのものにも(よいと思える)意味があります。
心や体を守ってくれていたり(休息の必要性)、うかつに行動することにストップをかけていたり、事故に遭う危険性を警告していたり、蓄積や発酵・醸成させていくことが示唆されていたり・・・まさにマルセイユタロットでいえば「吊るし」や「月」で象徴されるようなタイミングや時期があるのです。
物事が成就するのにも、季節と同じように4サイクル(春夏秋冬、始まりからピークを迎え、収穫ののち衰え、籠もる時期を経て、また始まるサイクル)があります。理念的には3サイクル(創造・維持・破壊)でもあります。
タロットカードを引くことにより、その象徴性をもって、自分がどの時期にいるのか、どの状態なのか、調べることもできるのです。
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