ネガティブな方向、悪い状況の選択の中で。
一年の周期で言いますと、夏至から流れが変わったということができます。
全体と個別ではまた異なってくるところもある反面、人の個人的意識も全体の流れと無縁とは言えないと考えられますので、6月末頃から少しずつ、変化の出ている人も多いのではないかと感じます。
それで、タロットで見てみますと、こういう人がいらっしゃるのでは推察されます。
それは、自分が良くないと思っている習慣とか、惰性的なものとか、あるいは、かつては修正したと思っていたものが、またぞろ顔を出してきた・・・というような人です。
もっといえば、堕落・怠惰傾向にあるとか、一番ひどいものでは、自滅・破壊願望のようなものも生じている人さえいるかもしれません。
それは我慢しようとしたり、 コントロールしようとしたりしても、なかなかうまく行かず、つい、その気分に流されてしまうというところもあるでしょう。
結局、それらはあなたの中にある不純物のようなもので、純粋性やホジティブ性、生きる力・活力とは逆方向の反転したエネルギー・性質です。
ですが、それはひとつの見方では、悪いもの・ネガティブなものと思えるかもしれませんが、あなた自身の拡大や発展には、全体的・統合的観点から言えば、むしろあなたに寄与しているものだと言えます。
いろいろな考え方がありますが、ここでネガティブと思えることが再び出てきていることの理由と対策を述べてみましょう。
●自分自身のリニューアル(再生)の前の葛藤、禊ぎ現象
新しい自分に変わる前には、古い自分のエネルギー・性質をそぎ落とさなければなりません。
これはマルセイユタロットで言えば「13」に相当することです。心理状態・内部状況としては、「月」で示されることもあるでしょう。
その古い性質の象徴として、もっともあなたが囚われていること、悪習慣、思考癖のように潜在しているものが、実際に現れやすくなります。不安や恐れとして抱いていることも、現実の表現・状況として出てくることもあるでしょう。
このような時は、古い性質・エネルギーから逃げていてはかえって奥底にそれが隠れ、ますます見つけにくくなって、変わる機会も遅くなります。
従って、あえて積極的に古いものに飛び込み、それによる不安や恐れ、いやな気分、ダメになっている自分を味わうとよいです。注意点は、感情的に飲まれず、どこかに客観性を失わないように実験的視点を持って臨むことです。
いわば洞穴(古いエネルギーの充満している場所)には、命綱は外に結びつけておいてから入るというような姿勢です。これをしないと、古いものに取り込まれる危険性があります。
恋愛を新しくしたい場合も、古いものに見切りをつける何らかの儀式・心理的終結行為が求められることもあります。
激情と欲に飲まれると、復活愛・復縁の名を借りたドロドロの恋愛劇に翻弄されることになります。(復縁が再生となる望ましいケースもありますので、そのケースとは別です)
●エネルギーの下降と上昇の転換点(回転と波)
これは「運命の輪」で表現されますが、人にはそれぞれの回転や波のようなエネルギー周期があります。運気の好不調やバイオリズムとして出ることもあれば、経済の巡り、感情の上下(ハイ・落ち込み)としても出てくる場合もあります。
山あれば谷ありで、ひとつの円運動や波の周期として見れば、それはひとつのものの二元の現れに過ぎず、周期ペース・スパンの違いはあれど、必ず逆方向の流れに転じます。
悪いと思う状況が、かなりひどいものだと、逆転のサイクルに入る直前(マイナスのピークに来たの)だということもできます。
ただし、回転の輪や波(の周期)が、低い位置のままだと、そこから上昇や上のピークに至ったとしても、輪や波のレベル自体は低いものですので、それほど運勢や状況が好転したと考えられない人もいます。(いつまで経っても不幸だと思う状況にいる)
ですから、波や回転に任せてグルグルしているよりも、もう一段上の回転リングや波動に移ることが必要で、それが意外にも上下ピークを経験している時にチャンスが訪れるのです。
上のピークはわかるけれども、下のピーク時がなぜチャンスなのか?と思う人もいるでしょう。
ピークというのは、輪や波の究極地点ですから、そこに別の輪や波の移行点とかぶっている場合があるのです。
下のピークが来ても、そのまま従来と同じ輪や波に入ってしまえば、また同じ状態が続きますが、ピークの瞬間に、少しずれること(揺らぎを起こすこと)で、別の輪や波に移る可能性があるのです。
いわば背後に巨大な輪の回転や波動が隠されている感じで、それが移行の鍵を握っている潜在的な歯車(歯車を動かしている歯車のようなもの)で、それに乗るには、ピークのところがチャンスなのです。
上のピークは歓喜状態なので熱狂や陶酔にあり、逆に冷静には気づきが起きにくいかもしれませんが、下のピークは迷いのピーク、ネガティブの行き着くところみたいなものなので、変容する気づきがかえって起こりやすいわけです。
その時、覚醒すれば、背後の歯車に乗ることができます。
要するに、新しいレベルに目覚めるため、新しい上の(大きな)回転や波に移行するために起こっている現象なのですから、一段上の気づきが必要なのです。
一段上の気づきとは、「こんなことしている場合じゃない」とか「同じことを繰り返している」などの言葉で表されますし、結局は見方・考え方の違い、新しい自身の世界観の獲得と言っていいでしょう。
さて、いずれにしても、試練の期間であり、それは結構つらい時かもしれません。
自分のダメなところが一気に噴出したり、ほかの人や環境がうらやましく思ったりすることもあるでしょう。
しかしマイナスと思えることが、プラスの反転エネルギーの充填にもなっており、マルセイユタロットでいえば「力」のカードの象徴して、創造的方向に変換できるものです。
絶望のために絶望するのではなく、希望のために絶望することで、あなたの中にあるフォース(力)は目覚めるのです。
最悪なことにも最良の幸いの種が眠っていることを意識すれば、蘇ることは可能です。
あなたの人生には、どんな時も、まだまだ希望が残されているのです。
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