女性・男性 タロットの学びで。
タロットを学習される方は、私の生徒さんも含めて、やはり女性が多いです。と言っても男性の方もいらっしゃいます。
そうやって見ていますと、やはり、タロットの学び方には、性別による個性といいますか、特性があるように思います。
最近ではジェンダーフリーが言われ、ことさら女性らしさ、男性らしさを強調して教育されたり、話が進められたりするのはよくないこととされています。
しかし、私の通っている整体の河野先生もおっしゃっていましたが、明らかに男性と女性とでは、体の構造からしてまったく正反対の性質を有しているようです。先生の研究と実践によりますと、磁性においても、SとN、プラス・マイナスが、本当に正反対・対称に配置されているようです。
ということは、男性・女性同士の結びつきも、磁石のように、本来は引き合うようにできているわけです。ところが、最近の人は、この磁性が乱れたり、逆転していたりする人がおり、つまりは異性同士でも反発してしまうことになるわけで、カップル成立が磁力的にも難しい時代になっているのかもしれません。
なぜ男女の磁性が乱れるようになったのか原因は特定できないものの、おそらく今の社会・生活を見れば、自然に反していることが多いわけですから、こうなるのも当然の結果なのかもしれません。磁力は地球とも結びついていますから、私たちは地球・大地から離れた生き物になりかけているとも形容できます。地球に逆らっているわけですから、それは大変なわけです。
さて、話をタロットに戻しますが、女性は、よく言われるように、感性・感覚的なもので物事をとらえよう、把握しようという傾向があるため、タロットを学習する前のほうが、感覚的にタロットがよく読める場合があります。
いわゆる「知識」を入れると、もともと備わっていた直感的なセンサーでダイレクトに感じ取ることに対して、知識をもとにした思考的な信号が入ることで、感性・直感センサーがクリアーに働かない状態になるのだと推測されます。
これが逆に男性の場合は、イメージや感覚が最初から出てくることが難しい人が多く、たとえそれがあっても、常に本当だろうかとか、根拠があるのだろうかとか、正解・論理的な理由を見つけようとしますので、知識がないと、まったくタロットが読めない(と思い込んでいる)という人になりがちです。(女性でも男性的な人、男性でも女性的な人の場合は、自分の性とは異なる傾向が出ることがあります)
それならば、女性はタロットを勉強しないほうがよいのか?と言えば、そうではありません。
最初の直感センサー(でわかる)のものは、実はまだまだセンサーとしての感度・精度にぶれがある状態です。自分の心理状態や健康状態に左右されることもあります。
とても冴えている時とそうでもない時のギャップが激しいうえに、つながっているレベルやエネルギーもまちまちなことがあります。ひどい場合は、わざと低次な言い方をすれば、狐憑きとか、低級霊の力を借りてセンサーとするみたいな様相を呈します。
そこで思考や知識での客観性、確かさ(方向性や軸となるもののこと)を入れていく必要が出るのです。自分が直感的に受け取ったものが、どれだけクリアーなものなのか、また、他人に説明したり、提示したりして、他者にも共感・理解してもらうものになりえるのか、それは言葉とか知識を介してになるのです。
また自分のためだけにタロットを使うにしても、象徴的知識がないと、やはり自分での客観的指針を得ることができず、精神や霊的な道の過程で遠回りや、憑依されて(サイキック的なことだけではなく、メンタル的に妙な偏った思い込みに入ることも意味します)のおかしさな方向に進まされるという危険もあります。(だから通常は、見えない世界の探求では、指導者や先生、客観的な立場でいてくれる別の人の存在がい必要なわけです)
一方、男性は知識偏重になることを避け、自分の感性が信じられる、より高度の思考(感性と融合した思考)に行き着くことが求められます。タロット学習でいえば、学べば学ぶほど、発想や思考を自由にさせていく方向性であり、それには自身の感性をまず受容することが大事となります。
女性も男性も、いわば、自身の反対の性である部分を認め、開花させ、自身の性と統合を果たしていくことが理想的です。ある意味、感性と理性、感覚と思考みたいな区別が、女性性と男性性の違いにもなってきますが、人として見た場合、性別に分かれていても、どちらも自身のうちにはあるものです。それが表現や傾向として、女性と男性では出し方が違うみたいなことです。
感性だけでは受動的になりがちで(直感であれ、感覚であれ、受け取ることがメインとなりますので)、どうしても自ら創造するという方向性には行きづらくなります。また思考だけでは、ひとつの正しさだけを追い求め、どこまでも批判と試験を繰り返し、際限のない直線を走り続けることになります
ただ、女性の場合、子供を産むという大きな創造がありますので、自らのうちに、受容性と創造性のふたつを併せ持つと言えます。そこが古代からの象徴体系で、女性性の優位と言いますか、重要視されることのひとつだと考えられます。そもそも男性も女性から生まれるものであり、私たち、いやすべてが、宇宙という母体の中にいる、母体から生み出されているとたとえることもてきますから、女性性の崇高さは、女神性・宇宙の神秘として称えられるものと言えましょう。
そういう意味では、本来的に、女性はすでにあらゆる智慧に通じており、何も学ばなくてもよいのです。
何かの選択でも、すでにわかっている、知っているという感覚を得る女性は多いと聞きます。ただ、そのつながり(クリアーさ、智慧につながる高度な感性)が濁らされていることが、現代女性では普通で、従って、自らの感性を信じることができず、今は情報にあふれかえっていますので、いろいろと迷うことも余計あるわけです。それは、誰かの意見や思考、感覚に影響されやすいことも意味します。
ですから、私はタロットの講義でも女性の皆さんにお伝えしていますが、学習すること、知識を入れること、思考性を高めることは、実は女性にとっては自身の女神性(叡智とつなかる存在部分、高い巫女性)を確認し、その精度を回復させるための補助・プロセスの意味になっているのです。思考や知識は決して邪魔なものではなく、それをどう扱うかが大切です。
知識が入ることで、ブレて眠っていた女神的な回路の存在とシステムに、思考からもスイッチが入り、男性性的な創造・探求心が湧き出し、感性に力を与えます。
自身の男性性を(実は女性性も拒否している場合もあります)認め、受け入れ、統合することで、逆に女性性が魅力的に、高く輝くことになります。男性も同じで、逆の性を本当に理解していくことになり、女性への対応も変わるでしょう。
そうしたものを感覚と同時に論理としても理解と認識をするのが、マルセイユタロットの象徴システムだということです。実際にペア・カップルとして組み合わせられる関係性のカードも多くあります。
マルセイユタロットを学び、それを使っていく時、自然と、女性性と男性性の統合が図られるよう、まさに図示されているのです。
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