体力と精神の古傷の浮上

このところ、毎日酷暑、猛暑が続いています。

もはや、エアコンがなければ、ふつうに人間の住む環境ではないような状態で、熱中症で搬送される人も激増しているようです。救急ネットワーク担当の方、救急隊士、看護師、医師の皆さんなど、本当にお疲れ様です。

この状況で、まともに働く私たち日本人の、ある意味、強烈さ、我慢強さのすごさを思い知らされます。しかし、この夏の時期に行う東京オリンピックも2020年に控えているわけですし、学校や職場も含めて、夏の酷暑の対応については、全体でもっと考えていくべき時に来ているのかもしれません。今までの習慣とか常識に、ただ惰性的・盲目的に従っていると、自他の命の危険に及ぶかもしれないからです。

もっと言うと、生き方とか生活スタイルの改変です。生産性も、本当の意味で効率的になるような方法も、今とは違ったやり方であると思いますし。

まあ、今日はそのことがテーマではないので、このくらいにしておきますが。

実は、私自身も、熱中症ではなかったのですが、ちょっと体力的に厳しくなって、数日前にふらついて倒れてしまうという事態(意識はあり)がありました。

もともとあんまり体が強いほうではないので、尋常ではない暑さのせいで、ちょっと無理が続いたりして起こったと考えられます。ですから、もしかすると、今後、ブログアップのペースが定期的に行われなかったり、しばらく記事がアップされないこともあるかもしれませんが、何卒、ご理解くださいませ。

そこで、今日は、体力的な消耗から来る、意外な精神の影響、古傷やトラウマのようなものが再発・浮上してくるおそれがあることも、示しておきたいと思います。

私の経験から言って、体力と精神力、どちらかがまだ強ければ(エネルギー的に消耗していなければ)、人は何とか崩れずに、保つことができると思います。

しかし、どちらも消耗してくると、回復させるエネルギーが、お互いにともにないので、どこか不調が出ます。それが肉体的な部分に出るのか(検査などで目に見える形で出るもの)、精神的に目に見えないけれども、明らかに心の不調として出るのかは、その人の気質や弱いほうに依拠していると言えましょう。

まあ、とちらかだけではなく、肉体的・精神的、両方に症状が出ることも多いです。

精神的なものでも、肉体のバランスが整っていれば、同じ影響でも、心にダメージを受けにくくなるように思います。反対に、たとえば姿勢とか呼吸とか悪くなっていて、心にもダメージを受けると、その衝撃は、いわばクッションのないようなものなので、ストレートに入ってきやすくなると考えられます。

これも鶏が先か、卵か先かの話で、体が悪いから精神も悪くなりやすいと言えますし、精神的にショックがあったので、体も(たとえば姿勢とかバランスとか)悪くなって、ますますふたつの悪循環で、病気や症状まで出てくるようになるという具合です。

落ち込んでいれば、体自体も落ち込みを感じやすい体になり、希望にあふれ、元気であれば、少々のことでは気にならず、力も入れやすい(みなぎる)状態になっているというわけです。

そして、意外に気づかないのが、うつ病とか不安神経症の要因のひとつに、体力の減少、消耗があるということです。

これも、先ほどの鶏が先か卵か先かみたいなことではありますが、精神的に悩んでくると、夜眠れなくなったり、睡眠が浅くなったり、ゆったりした気分になりにくかったりするものです。それで普段とは違う生活パターンになり、体力の回復を遅らせ、不安と悩むことでエネルギー消耗も激しくなります。

そうして体力が弱って、ますます精神的な悩みや問題が、普段の倍以上の大きさとして感じられ、圧倒的な力を問題(ネガティブな心)に与えてしまい、コントロールできない事態へと進んで、病気の段階まて進むと考えられます。

いわば、自分のエネルギーによって、ネガティブ感情をモンスターのように育ててしまっているとも言えましょう。自分は体力・エネルギーを消耗していくのに、ネガティブエネルギーは逆に成長していくようなものです。

マルセイユタロットで言えば「」のカードの、ライオンを暴走させているような感じにも見えます。

よって、精神的な問題の(起こる)前、起きないようにするためには、体力があること、下手に消耗させ過ぎないこと(疲れさせ過ぎないこと)は重要なのです。

また、これも私の経験ですが、一度、不安神経症やうつ病から回復したとしても、おそらく脳内の何かの神経ネットワークのつながりか、機能的な反応パターンが完全に消えているわけではなく、ふとした時に、そこに電気信号が強く流れるがごとく、ゾンビのように復活するようなことがあります。

通常時は、ほかのネットワークやパターンのほうが優勢に働いていて、変なパターン(以前のうつとか、神経症のパターン)が浮上してこないよう、コントロールされているのだと想像されます。

しかし、何らかのことで、特に体力的に消耗したり、別の精神的なショックを受けたりして、やはりエネルギーに変調を来した時、眠っていたパターンが起動し、再び、活性化しようとスイッチか切り替わるおそれがあると考えられます。

それが心の古傷パターンの復活です。一度修復されているので、以前の時のように激しいものではないでしょうが、それでも、健康状態とは少し違う、心の乱れ・不安を起こす可能性は高いです。

ここまで暑いと、体力を奪われる方もたくさんいらっしゃると思います。

熱中症の危険性は当然ですが、少し暑さが落ち着いてきた時、体力の消耗により、今まで眠っていた精神的問題のトラウマや神経症のパターン等が、これ幸いにと復活・起動してしまうこともありますので、体だけではなく、(以前、特に問題のあった人は)精神のケアも注意しておくことが必要かと思います。

いずれにしましても、孤独状態というのは、体力的に何かあった時も、精神的な問題が起こった時も、一人では対応しづらく、つらいものとなりますから、そばに誰かいるほうがよいでしょう。また専門家、医療機関の力も借りることです。投薬を嫌がる人もいますが、一時的には有効でもあります。

「私は強いから大丈夫」「私は一人がいい」と言っている人も、いざという時のためには、連絡できたり、助けてもらえたりする人をもっていたほうがいいと思います。

災害でもしかりですから、助け合いの精神がますます必要な世の中になってくると思います。

とにかく、体力が弱って、気持ちが弱り、精神的な症状や病のトリガーになってしまうことも理解されておくとよいでしょう。ゆっくり休むことは、体力の回復だけではなく、精神も守ることになるのです。

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