何が起こるかわからない学びの選択

2月というのは厳寒期で、人の動きも少ない時期と言われています。

しかし、旧暦的に見れば、年が新たに始まり、皆さんが1/1の年賀で目にする「新春」という雰囲気が、すでに出てきている時です。

むしろ新暦の一月、特に中盤から後半は、少し停滞しているようなところもあるかもしれません。それでも、その時期はその時期で、タロットでいえば、「吊るし」のようなもので、次の変化に向かって、準備している時なのかもしれません。

私が2月になって、思い出すのは、マルセイユタロットを初めて習ったのがこの時期だったということです。それも年や日にちまでばかりで、横に並べてみれば、、宇宙的な神秘の数(21+1)、タロットの大アルカナの数の「22」が見えてきて、それと関係しているのは、偶然なのか、はたまた必然なのか、面白い符合(笑)です。

何度かこのブログでも書いたことがありますが、生徒さんから、「どうしてタロットを習ったのですか?」とよく聞かれることがあります。

このどうして?には、「タロットを習ったのはなぜなのか?」という意味と、「どのような経緯で習うことになったのか?」という、いわばその時の状況を知りたいというふたつのニュアンスが込められているのを感じます。

そこには、教えている人のルーツが知りたいという好奇心とともに、実は、自分自身と重ね合わせているところもあるからではないかと想像しています。このタロットを学習してどうなるのか、自分の学びたいという気持ちを、他人と比較してみたいというのもあるでしょう。

ここで、私の「タロット事初め」を語ることはしませんが(探してもらえば、過去記事のどこかにあるでしょう(笑))、タロットを習うということに限らず、もっと一般化しまして、人が何かを学びたい、習いたいという時に起こることを、(タロット学習の契機を事例にして)少し書いてみたいと思います。

今は、学びや学習の機会は至るところに転がっていると言えます。リアルで人から学ぶ場合もあれば、昔は、本で、今はネットで勉強するという人も多いでしょう。

そして、セミナー・講座と称するものは、本当に山のようにたくさんあります。それこそ、心理や内面のこともあれば、成功やお金の投資術など物質的なことを教えるセミナー、昔からある、趣味やカルチャー的なものの講座まで、その種類も数も、今はものすごいことになっていると思います。

ネットのおかげで、わざわざ出かけなくても、自宅で指導を受けながら、手軽に学べるのも普通になってきました。

それほど、たくさんの学び事の種類がある中で、あなたはどうして、ある学びに興味を持ったのでしょうか?

これには、明確な理由がある人ももちろんいます。

会社からこの資格を取るように言われたとか、仕事で必要性があるからとか、人づきあいで、どうしても必要だったとか、もともと趣味で好きだったから・・・など、はっきりした目的と意志があるような場合です。

しかし、反対に、だだなんとなくとか、ネットを検索していたら偶然にとか、人に勧められて・・・とか、最初からそれに特に強い関心を抱いていたわけではないのに、学ぶことになったというケースがあります。

また、最初は「これ」を学びたいと決めていたのに、いろいろと調べているうちに、別のものに興味が出てしまい、それを学ぶことになったということもあるかもしれません。

例えば、タロットで言いますと、最初は皆がよく使っているウェイト版(ライダー版)のタロットを習おうと思っていたのに、いつのまにかマルセイユタロットに興味が出てきて、結局、マルセイユ版を学習することになったというような場合です。

また、タロットの種類をもともと知らずに、偶然、選択した講座で扱っていたのが、今自分が使うようになったタロットだったということもあります。

何が言いたいのかと言いますと、人の学びには、目的意識がきちんとあって学ぶ種類のものと、偶然のような導き、縁によって学ぶようなものがあるということです。しかも、前者でありながら、途中で、後者のように縁を感じて、別のものに切り替わることさえあります。

ということは、学びも、人や場の縁と同じように、自分の意志だけではなく、何らかの別次元の働きかけによって学ぶ場合もあると考えられるわけです。

自分の意志以外のものとなりますと、それは自分の無意識かもしれませんし、他人の影響や、悪く言えば洗脳かもしれず、さらに現実を超越したネットワークや高次存在からのサポート、介入ということも考えられます。

こういうことがあるため、結構、学びの選択に迷うようなことも出てきます。

それは、合理的な思考や論理だけで、学びを選べないこともあるからです。

先述したように、何か偶然で必然のようなこと(縁)、ほかから学べと言われているような気がするというような、シンクロ性とか直感性とか、心の声とか、そういうものが何となく感じられる場合もあるのです。

マンガ・アニメの「攻殻機動隊」ではありませんが、「私のゴーストがささやくのよ」みたいなものです。(笑)

こうした直感や心の声、自分のある気持ちに従って、結果的に学んでよかったという場合もあれば、失敗だったということも、当然あるでしょう。(よき直観性、本当の心の声をとらえたものは、たいていは、あとでも良かったと思えるはずです)

そして、意外にも、合理的・論理的に考え(選択し)ても、その学びの良し悪しは、終わってみないとわからないところもあります。自分の計算の予想外ということも実際にはあるからです。

それから、他人からの学び・学習の選択時に、よく問題となるのは、タイミング(時間)とお金です。

今を逃すともう学べないからと、お金に余裕はないけれども、セミナーや講座に申し込むというパターン、受講するチャンスはまた来るとはわかっていても、今とにかく学びたいから、お金やタイミングうんぬんを超えて申し込むというパターン、単純にお金がないので申し込めないというパターン、お金はあっても開講時期や日程が合わず、見送るパータンなど、いろいろ時間とお金に関係しての話はあります。

どれが自分にとっていいのか悪いのか、受講を決断したり、見送ったりするのはどちらがよい選択なのか、悩ましいところです。

はっきり言えば、これに正解はないと思います。まさにケースバイケース(個人で異なる)と言えましょう。

論理的な一般論としてのものは確かにあるかもしれませんが(費用対効果など)、やってみないと、何が自分に起きるかわからないこともあります。

私の場合でも、タロットを学ぶつもりは、当時全然はありませんでした。何か占い技術は学びたいとは思っていましたが、東洋系の占術のほうにひかれており、タロットはまったく選択肢にはありませんでした。

このようなことですから、私のタロット学習の契機は、計画的でもなければ、合理的でもなく、ただ何か占い関係の技術を身に着けたいと思っていたところと、当時の状況と悩みがあったので、むしろ、頭でじっくり考えている余裕はく、感覚的に選んだといえば聞こえはいいですが、わけわからず、問い合わせに出ていただきました、先生のススメに導かれるまま、あせって申し込んだところもありました。(笑)

とても冷静な判断だったとは言えないわけです。

しかし、面白いもので、こうして、私は今、タロットリーダーやタロット講師をメインにして生活しております。

ただふりかえって、自分のケースで見てみれば、またクライアントや生徒さんのことも見てきて思うのは、いわゆる「流れ」のようなもの、偶然のように見えて必然のようなものが、客観的に感じられることがあるということです。

これは「運命」というのとはちょっと違うのですが、どこかそれにも似ていて、自分の中のある部分が、縁ある選択を拾い上げる、くみ取る、流れに向かわせているという感覚が、客観的(あと)になればわかるところがあるのです。

またそれこそ、現実を超えたとろこからの介入が、自分の自意識の中ではわからない範囲で来ていたということもあるかもしれません。まさに、マルセイユタロットの「恋人」カードに描かれているようなことです。

あと、どんな学びを選択したとしても、それはやはり自分が決めたことなので、結果がどうあれ、自分の責任(自分を責めるという意味ではなく)として、きちんと受け取ることだと思います。

費用と効果・得た知識の乖離とか、教えの内容の問題とか、最初思っていたこととは違うものもあるかもしれませんが、どんな学びにしろ、まったく学びにならないものはないと言えます。

たとえ損しかならなかったと思ったとしても、その苦い経験は学びでもあります。(まあ、なるべくなら、そんな学びはしたくないというのが人情ですが)

それと、もし学びの選択でアドバイスがあるとすれば、今まで頭ガチガチで計算ずくで学びを選んできた人は、たまには非合理、直感で選択してもいいと思います。

反対に、直感や(ライトな)スピリチュアル(それは好き嫌いで選んでいるのが実態のことがあります)感覚で選ぶのが常になっていて、しかも問題が解決していなかったり(セミナー巡回になって、堂々巡りの状態の人とか)、成長した実感(精神や実際に自分の現実が変化した実感)がなかったりするような人は、もっと論理的(現実的)に、お金と時間を有効に使う選択をしたほうがよいかもしれません。

それでも、どんなことが自分にとって変わるきっかけや、一生のよい学び(ライフワーク)、仲間を得るきっかけとなるかわかりませんので、無理し過ぎない程度に、気になるもの、興味のあるものの学習は、どんどんやってみてもいいと思います。

せっかくの人生、いろいろと学び、それを活かして楽しんでみましょう。

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