タロットの浄化と視点
タロットカードについて、私は講義でも述べていますが、物理的な視点と精神的・霊的視点がいるものと思っています。
簡単に言えば、見える部分と見えない部分からの、両方で考えるということです。
まあ、これはタロットに限らずのことでもあるのですが、逆に言いますと、タロットを扱うことで、その両方の視点が養えるということでもあります。
普段、私たちは、見えるほうの考え方がどうしても優先的になり、何か問題が起きたり、普通の思考では解き明かせないことがあったりすると、精神や心、霊の世界に関心が及ぶような仕組みにもなっています。
このあたりは、マルセイユタロットでいえば、「恋人」カードに象徴されるかもしれません。
さて、タロットカードも、このふたつで見ると、ただの紙でできたカード(遊戯カードのトランプだったら、プラスチックのような材質のもありますから、もしかすと、タロットも紙以外の素材のもあるかもしれませんが)ということと、カードの絵柄の象徴性、意味によって、私たちの精神・霊を探求したり、感応したりするものになっているという側面があります。
ところで、タロットに関心がある人は、タロットカードの浄化について聞いたことがあると思いますし、それを実践されている人もいらっしゃるでしょう。
このタロットの浄化についても、物理的な観点とそれ以外の観点がいるものと思います。
物理的なものというのは、紙としての「物質カード」として考えることですから、浄化に関しても、見たままの汚れを取ることを意味します。これは誰でもわかるはずですよね。
しかし、意外に、皆さん、タロットを、普通の、紙でできた物質としてのカードというようには見ないのです。タロットといえば神秘的なもの、占いに使う何か怖いカードというように、最初から物理的な見方を超えてしまっているのです。
柳を見て幽霊だと錯覚してしまうかのように、タロットに何か特別なものを見ようとするあまり、特にタロットに関心のある人は、最初からモノとしてのカードでなくなっていることが多いわけです。
ですが、普通に物質のカードだとして見ると、モノに汚れがついたり、劣化したりするように、それが当たり前にわかってきます。ということは、まず、この目に見える汚れを掃除しなければならないのです。
タロットは、シャッフルという行為をしますので、手でさわり混ぜ、それを何度も繰り返すことで、当然手垢などがついてきます。
もし、タロットを他人にシャッフルさせたり、引いてもらったりする技法を使っている場合、さらに汚れも加速します。(このため、他人の場合はともかくとして、自分が引く時は自分の行為を自分でコントロールできますから、手を洗うほうがよいです)
こうした、いわば、目に見える物理的な汚れを取り除くのが第一です。
次に、目に見えない汚れもあると仮定します。この見えない汚れとは何なのか、定義することは、まさに見えないだけに難しいです。
ただ、あえて言うのならば、思いのようなもの、念のようなものという感じでしょうか。
物質は見えるものですが、物質の中にある構造自体が霊のような、見えないものと同一であるとすると、物質の汚れも、見えないものの汚れも、実は同じようなところがあるとも考えられます。
ということは、タロットを使い続けるうちに、物質的にも、霊的にも、何か汚れのようのようなものが溜まって行き、その(目に見えない)霊的なものの中には、タロットをする人(クライアント、自分)の思いが、言わば「重い」になって、カードに乗るように感じるのものがあるとイメージできます。
この見えない汚れに対する浄化やリセットは、いろいろな方法が伝えられていますし、見えないエネルギーが感じられる人は、自分なりの方法があると思います。
その中のひとつとして、香のようなものを焚いて、特別な煙(香りも含む)を使うという方法があります。
古来より、香を焚いて、空間やモノ、人を浄化することは、よく行われてきていますし、教会や寺院など、宗教施設においては、ごく普通の行為と光景です。
なぜこうしたお香の煙が見えない分野の浄化に効果があるのか、霊的ゆえに今の科学的思考・論理では説明できないでしょうが、伝統的にも続けられている行為には、それなりに意味があることであり、実際に効果もあるからこそなのだと推測されます。
個人的には想像の域ですが、煙の浄化のメカニズムが何となくわかりますが、それはさて置きまして、ともかくも、そうしたことが見えない分野の浄化に功を奏するということです。
こうした香と煙での浄化に使われるものとしては、乾燥ハーブのセージが有名で、よく使われていますし、私も使用しています。
セージ以外でも使えるものもあると思いますし、タロットをする方の中には、見えないエネルギーなど、敏感に感じ取れる人が少なくありませんので、それぞれに工夫を凝らして、実践されている方も多いようです。
私の生徒さんの中にも、見えない部分に感応されたり、エネルギーを読み取ったりする方が何人かいらっしゃいます。
その中のお一人が、この度、タロットの浄化にも使える「浄化セット」を販売されるようになりましたので、それをご紹介しておきます。
材料もフランキンセンスとミルラであり、キリスト生誕の贈り物にも関連する(乳香、没薬)、なかなかに高級素材です。(余談ですが、黄金もそろえると、あなたはキリストになれます。(笑))
それだけにセージなどを使う通常の浄化とは、レベルや次元の違うところがあるかもしれません。ただ、注意点としては、販売されている方もおっしゃているのですが、これらフランキンセンスやミルラの煙はやや粘性があるようですので、カードの浄化で使う場合は、じっくりといぶすより、さっとされたほうが、カードに粘性のものかづきにくく、よいかと思います。
焚き上げる時の小鍋も錬金術の鍋のミニチュア版みたいで面白く、かわいらしさもあります。炭もついていますので、浄化セットとしてすぐに使えると思います。
もちろん、普通に空間浄化としても効果が高いと思います。
ちなみに、サイトでは宝石・クリスタルなども販売されていますので、それに興味のある方、さらにはこの方(やまぐちこあめさん)自身がエネルギーヒーラーで、ちょっと普通とは違う、ある意味、宇宙的なヒーリングをされていらっしゃいますから、何か思うところがある人は、受けてみられてもよいかもしれません。遠隔で受けられますよ。(ペットのヒーリングもされています)
タロットの浄化、実はおろそかにはできません。中には、ボロボロになるまで、何の浄化も掃除もせず、ずっと同じタロットを使い続けている人がいますが、それは自分やクライアントの方に、汚れを伝染させているかもしれませんので、注意してください。
タロットカードも、やはり道具でもありますから、道具には手入れが大切なのです。
コメントを残す