タロットノートの作成

タロットを学ぶうえで、私は、タロットのノートを作ることを、講義でも推奨しています。

タロットは全部で78枚あるので、そのひとつひとつについてのノートを作ることができますが、最初は大アルカナだけでもよいでしょう。

大アルカナは22枚あるので、78枚の全体に比べると、枚数的にも半分に満たないものです。

ですから、単純に作業(量)的にも、それほど負担にはならないはずです。

ですが、「大」と名がつくように、特にマルセイユタロットの体系(システム)においては、大アルカナを理解することが小アルカナにもつながってくる(これは抽象的なことでなく、実際にそうなっています)ので、枚数的には22枚と少ないですが、質的には深いものがあります。

そうなると、実はノート作りにおいては、結果的には、量も多くなることが考えられます。

さて、ここでノートと言っていますが、具体的にはどんなものを用意すればよいのでしょうか?

ここで言うタロットノートとは、タロットカードに関することを記入していく帳面・データ票のようなものです。

今では、学習ノートにおいて、手書きをしていく人はあまりいない(学校ではまだ授業ノートはアナログ的手書きでしょうかね?)かもしれず、ワープロとか、スマホにメモするとか、デジタル記入が主体になっていそうです。

しかし、タロットノート作成においては、どちらかと言えば手書きノートをお勧めします。

というのも、体(指先)を動かすことも、タロットで言えば、四大元素(小アルカナの4組)のことと関係し、いろいろな意味(例えば、労力を実感することがタロットのようなものの作業工程には重要))で効果的だからです。

しかし、私もそうなのですが(苦笑)、書く字が汚い(読めない)と、あとから見返した時、自分でさえ読むことができなければ、ノートとして意味がありませんから、書く時は少なくとも自分が読めるようにしておいてくださいね。(笑)

意外に、思いついたことを忘れないようにと、急いで書いたような字は、得てして読みづらいものになっていることがありますから、注意です。

基本、手書きがお勧めではあるのですが、読みやすいとか、書いたものを整理しやすいということを重視するのなら、やはりデジタルに頼ったほうがいい場合もありますので、そのあたりはお任せで、ノートとして活用度が高いものになるのなら、書き方は自由です。

そしてここからが肝心ですが、ノートは一回とか一冊に留まらせないことです。

つまり、ノートは分冊化し、複数のノートを持つことか望ましいということです。

まず一冊目は、大アルカナの名前とか、基本的なカードの意味を記入することから始まるでしょう。これは、言わば、講師や本から学んだ(受け取った)内容をそのまま記入していくものです。

言ってみれば、基本事項を書いた備忘録に近いものです。

22枚、一通りの意味を書いたノートができれば、次に二冊目別冊を用意し、これには、自らの気づきや、そのカードに関係する自分の事柄を記入していきます。

このノートは、タロットと自分を近づけるためのもので、一般的なタロットの知識・意味を、自分のものとして落とし込む、具体化(現実・リアルに感じていく)役割のものとなります。

こうすることで、タロットへの感じ方が身近なものになり、またリーディングにおいても、ただ単に意味をあてはめるものではなく、その人その時に応じた読み方ができる訓練の基礎にもなります。

これと同時進行でもよいですし、先に二冊目ができたあとでもいいのですが、今度は三冊目にチャレンジします。

三冊目は、より深い象徴の知識や気づきを書いていくことになります。

タロットを一通り学んだあとでも、タロットを活用していくにつれ、いろいろとほかから知識が新たに入ったり、講義で言われていなかった内容に気づいたりすることが出てきます。

それは自分のことと関係する個人レベルのものもあるのでずか、この三冊目では、特に普遍的でもっと大きな類の気づきになります。

例えるとすると、同じタロットを学んでいる仲間たちにも知らせることのできる内容で、つまりは、自分にもほかの人にも通じる気づきとか知識です。

もし将来、タロットティーチング(タロットを教えること)を目指すのなら、この三冊目はかなり重要なものになってきます。

そして四冊目にも挑戦してみましょう。

四冊目は、人によっては、三冊目とか二冊目の順番になる人もいるかもしれません。

これは、リーディング実践におけるデータを集めるものとなります。

いわば、読みの事例集みたいなものです。純粋なリーディングの事例集とちょっと違うのは、大アルカナ一枚一枚について書くものなので、展開とか複数枚の読み方を記すのとは異なることです。

もちろん、展開事例を一緒に書いても構いません。

このノートの目的は、リーディングに特化した場合に出てくる意味とか大アルカナの読み方を書き留めていくというものです。

ですから言葉としては、比較的具体的なものが出やすく、名詞であったり、動詞的なものとして書いていくことができるでしょう。

冊数を分けるのが面倒な場合は、工夫して、大アルカナそれぞれに、目的や内容の項目を分け、記入していくということも可能です。こういうやり方をする場合は、手書きより、移動やコピー、削除、項目分けなど自由にできるデジタルのほうが、あとでいろいろと整理しやすくいいかもしれません。

ここにあげたノートと分冊の種類は、あくまでですので、自分なりに作り方は自由にやってみてもいいかと思います。

しかし、気づいている人もいるかもしれませんが、紹介した種類分けは、受動・能動の(学習)スタイルをノートによって分冊していく流れになっており、学習というものが受けるだけではなく、能動的に行うことも意味しています。

バラバラな内容を一冊のみにただ書いていくよりも、区分けしたり、整理したりして、分冊化したほうが、タロットの理解や学びもやりやすいでしょう。

少なくも、タロットを深く理解したい、活用していきたいと思っている人は、基本の一冊だけでは足りないと思ってください。

もちろん、自然にノートなどに書かなくても、イメージと得た知識によって、いろいろなものが浮かんでくるようにはなるのですが、それもすぐ消えてしまったり、思い出せなかったりしますので、やはりノートに書いておくという作業は、有効だと思います。

ノートを作成することは、確かに面倒ではあるのですが、タロットが好きな人ならば、むしろ苦にはならないのではないかと思います。

義務的に仕方なくやるような場合は、タロットとよい関係にあるとは言えず、あなたはタロットを学ぶことよりも、タロットを学ぶ自分というものを課している(強制している)ような、何かの囚われがあるのかもしれません。

ちょっと面倒ではあっても、自然に心が動いたり、あるいはやっているうちに習慣化したり、楽しくなってきたりして、いつの間にかノートが出来上がってるみたいな感じがよいです。

ノートを作らなければタロットが学べないというわけでもありませんし、書くこと自体、向いていない方もいますので、何事も絶対視しないようにしてください。

現実を生きる術のひとつだと思いますが、自分に合ったやり方、ペースで何事も行うのがよいでしょう。誰かのやり方、一般的な方法が、必ずしもあなたに合っているとは限らないのです。

そして、やれなかったからと言って、自分を貶めたり、怠惰だと汚したりする必要もありません。生きるか死ぬかの大事ではなく、しょせんはタロット学習のことです。(笑)

この世(現実)は、個性見つけ、それに沿う生き方をすると楽になるようにできています。(全体を無視することではありません、全体の中で、自分という個人を自らが発見することであり、それが全体にも貢献する形に自然になります)

タロットの学びを、あなたなりの方法で、気楽に進めてみましょう。

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