順調だったのに、急に悩みや問題が出てきた時。
世の中は常に変転していますから、「もうこれですべてわかった」「これ以上のことはない」「もう大丈夫だ」と思った瞬間、自分は変転の流れから脱落するか、その回転軸と同調することができなくなって、ギクシャクしてきます。
何がギクシャクするのかといえば、「運命」であり、「人生」がです。
脱落している場合は、突然思ってもみなかった事件が身の上に起こったりしますし、回転と不調を来している場合は、ゆっくりではありますが、何か今までとは違うものが生じてきます。いずれにしろ、問題や悩みとなるものです。
そして意外にも、それは自分の奥底の願望とつながっていることがあります。
世界や世の中が変転し続けているのなら、人も変化し続けるものであり、それならば自分も同じはずです。
安心・安寧・安定、あるいは一種の生(なま)悟りのような到達感によって、自分が極みを迎えたと錯覚した時、もう一人の自分の願望が破壊衝動(つまり変化の衝動)と結びつき、極度のマイナスやプラスの現象を引き起こすことがあります。
たとえば、現実感のない形で「好きな仕事をしたい」と思って安定した仕事を捨ててしまう、長年連れ添ったパートナーと別れ、理想の人を追い求めて行動する、突然放浪生活や外国暮らしを始めたいと飛び立ってしまう、急にギャンブルにはまって貯めていたお金を大量消費する・・・などです。
ほかにも外からの働きかけで自分の願望とリンクして破壊が起こることもあります。
例を挙げれば、子ども持ちたいと思っていたのになかなかできず、パートナーが別の人に子どもを生ませてしまったという場合や、変身願望を持っていたら、急に親や配偶者が転勤することになり、無理矢理住み慣れた町を離れるようなことになったり、ひどい時は通り魔や犯罪に遭遇したりするようなこともあります。
これらはもちろん、必ずしもというのではなく、そういうケースがたまにあるということです。安定による破壊作用ではなく、ストレスや葛藤、不安による破壊・被害も当然あり、そちらの方が例としては多いでしょう。
さて変化からの逸脱による問題・事件・悩みを解決・修正するには、やはり再び変転の波に自分を戻すことであり、回転に同調させることです。
具体的にはまず、生悟りやわかったという傲慢さを捨て、謙虚になることです。
「もう私には何が起こっても大丈夫」とポジティブシンキング過ぎるのもまずいです。
反対に極度の落ち込み、「もう何をやってもダメ」だと思うネガティブシンキングばかりもいけません。
「私は無敵!明るく前向き!」というのと「何をやっても私はダメ・・・」というのは、両方とも結局は固定状態にあるということなのです。いわばポジとネガどちらか片方に固着しているわけです。
いい時もあれば悪い時もあり、ポジもあればネガもあるというように、山と谷の波であることを自分に認識し直します。それが宇宙の流れであり、自然であり、バランスだからです。
その上で、今あるものに感謝をすることです。
不思議なことに、私たちは「今あるモノ・人・事」に感謝を抱くことができなければ、それに気がつかせるための作用が天から働くようになっているのです。
今困難な問題、悩ましい事が起きているあなたは、現在恵まれていて感謝できるものを忘れていたり、ないがしろにしたりしていないか、もう一度チェックしてみることです。
感謝が心底できた時(思い出した時)、あなたの問題は解消に向かいます。それは変転の波に再び回帰することでもあります。
なぜならば、少し難しい話ですが、この変転の流れ・波こそが宇宙の愛の表現だからです。変化は救いでもあるのです。
今日書いていることは、マルセイユタロットの「運命の輪」と「節制」「星」から得られたメッセージです。
要は人生は流れの中で楽しみ、自分の人生は自分のものである(自分の責任と選択の自由がある)という認識を持つことです。
そしてすべては宇宙のバランスの中で、あなたの人生は「愛」(周囲や縁ある出会う人々などでもあります)によって支えられていることに気がつくでしょう。
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