愚者になる能力

たいていの人には、とても優秀な能力があります。


私にもありますし、きっとあなたにもあるはずです。


それは人や自分の欠点・アラを探したり、まずい点を見つけ出す能力のことです。(^_^;)


これ、ホント皆さん自身、振り返ってみて自分でも上手だと思いませんか?(笑)


反対に意外に下手なのは長所やいいところ、うまく行っている点を発見する能力です。あるいは認める力と言ってもいいかもしれません。


私もタロットの展開やリーディングで気をつけなくてはいけないと思っているのは、「問題は何か?」と必要以上に探求しようとする態度です。


別に問題がなくてもいいじゃないですか、というくらい大らかに考えてみることも時には必要です。


「問題ありき」から入るのではなく、単にテーマだとして見るような感覚です。(心理学の分野でも、「もともと問題などないのだ」と考えるものもあります)


私はコーチングを受けることがありますが、そのコーチの人は、まずい点や問題点を述べさせようということはしないですね。


かつてその方に聞いたことがあります。


「コーチはどうしていいところしか言わないのですか?」と。


そうするとそのコーチは、「問題を分析するよりも、うまく行っているところを認めて、それを伸ばしていくほうが効率的なんですよね」とお話されてました。


私は「なるほど」と納得しました。


問題を細かく分析して対応策を検討するのも根本解決としてはいい方法かもしれませんが、時間がかかるのも欠点です。そして行動が遅くなることもあります。


問題やうまく行っていないことを考えるより、うまく行っていること、順調なことに焦点を当てて、その活用とさらなる進展を考えるてみるほうが楽なこともあるのです。


短所の改善より、長所のさらなる延伸・発展ですね。


それともうひとつよい点があります。それは、よいところ、うまく行っている点を実際に自分で挙げていくと、とても気持ちがよくなってくるということです。


「ああ、自分はこんなにもうまく行っていたんだ」「な~んだ、思ってたより全然OKじゃん」と、タロットでいうと「愚者」的気分になってくるのです。(「愚者」はある意味、タロットでは最強の解決的なカードと言えます)


これを相手と一緒になってやっていくと、非常に相乗効果があり、ともにとてもポジティブになります。


もちろんケースバイケースであり、きちんと問題と向き合い、責任をもって解決をしていかねばならないこともあります。


ただ日本人の傾向として、ナーバス・シリアスに何事も「問題視することの思考方法」に慣れているところがあるので、これからは逆によい所を見つけるのが得意な人間として、自分にも他人にもその力を発揮していったほうが、結果として日本全体も明るくなる気がするのです。


ポジティブシンキングといえばそうなのですが、よいところを見つける、発見する、どのレベルでも順調なことはあると認めるというところが単純なポジ思考とは違います。


タロットでも今後はよい点を積極的にも見ていくことを進めていきたいと考えています。

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