幸せになるためのふたつの方向性。
前回は選択の自由を意識すること、自由の幅を拡大することなどについてお話しました。
そして、その前には今の自分の世界観(留まっている世界・枠)を知ることも大切であるとお伝えいたしました。
結局、これは選択の幅と量を増加させるだけではなく、幸せ感を増やすことにもつながるのです。
幸せというのは、物理的な量の多寡(たとえばお金など)にもよりますが、つまるところ、自分の感じ方であり主観です。
お金がたくさんあるから幸せと感じるのも、そのお金が現代ではほかのものと交換できる代替物であり、いわば自分が好きな時に好きなものと交換できる価値が今あるからにほかなりません。
好きな時に好きなものと交換できるということは、これもやはり「選択の自由さ」があるということで、それができる自分という「心が満足する」ことにつながっています。
こうして考えると、幸せはモノの量ではなく心の感じ方にあり、また自分を満足させるために選択の自由さがある状態ということに行き着いてきます。
そうなると幸せというものを大きくするためには、ふたつの方向性が考えられます。
ひとつは幸せと感じる心を鋭敏にすること。言い換えれば幸せを感知しやすい深い心にするということです。(深度)
もうひとつは、自分の認識している世界そのものを拡げるということになります。(拡大度)
この心の深度と拡大性が深く大きくなればなるほど、幸せと感じる幅も広がるのだと言えるのです。いわば、心を縦に深めるか、横に拡げるかみたいなことです。
ですからどちらでもよいので、やってみることです。
例えば横に拡げるというのは、自分の制限している枠(今の世界観の限界)に気づき、「ねばならない」という思い込みをはずしていくことになります。
それには前回も書きましたが、今の常識と思っていることから非常識と感じられる事柄・考え方・行動を少しずつ取り入れていくことでしょう。
その前には自分の枠に少しでも気付くための、自分を俯瞰したり客観視したりする方法やツールを使うのもよいです。
縦に深くしていく場合はや自分の心を見つめていくことになりますので、自分がひとつの心や思い方でできるているのではなく、多数の心の集合体であること、その強弱や混乱で問題が起こっているように見えることなど知っていくとよいでしょう。
また目に見えないものへの関心を抱いていくと、意識が横(というより裏)にも拡がり、自分を違った方向から見ることができるようになります。
こうして、知識も含めて自分の意識・感じ方が拡大していくと、人間の多数の価値観と選択肢を知るようになります。
それは小さい子が遊び方を知って、今までただの道具や生活の場所だったものが遊具や楽しい遊びの空間に変身してしまうのと似て、これまでは何の関心も興味も示していなかったものがあなたの喜びや楽しみのひとつへと変わっていく過程でもあります。
時には苦だと思っていたことや好ましくないことさえも、知見・意識の拡大によってモノの見方が変化し、楽しみや喜びになることもありえます。
また選択の幅も同時に広がっていることになりますので、それだけあなたの選択肢・選択する時間さえも拡大し、自由さを増すことになります。
そして、これはあまり言われないことなので言っておきますが、拡大すればプラスのことばかりが拡大するのではなく、マイナスの部分も同時に拡大する(知覚できるようになる)ことになりますので、自由獲得の道では、マイナス(と思える)事柄も今まで以上に起こってくることもあると覚えておくとよいでしょう。
その両者に対して、どう融合した見方に立てるかも、あなたの幸せ感の拡大と獲得に大きく関係してくるのです。
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