詩人となるタロットリーディング

タロットリーディングにおけるセンスのひとつと考えられるのが、最近講座の中でも私が言っておりますが、「詩人になる」ということです。

ポエティックな表現で考えることができるのが、タロットを読みやすくすることになるのです。

それは「類推」「アナロジー」と言い換えてもいいです。

それはなぜかと言いますと、タロットは象徴(シンボル)でできるているからです。

象徴は固定した言葉や概念ではなく、まさに「象徴」なので、いわば抽象的で漠然としたイメージを持ちます。

「右方向に30度進む」とか、「それは斎藤さんである」というような具体性ではないのです。

象徴は、「拡大する縮小する」「軽い重い」「厚い薄い」とか、だいたいの「感じ」みたいなものです。

これを具体化させるのは、実はタロットリーダーではなく、クライアント(相談者)のほうなのですが、その仕組み・構造については講座で詳しく解説しています。

タロットにおける象徴の抽象性と実際の方策・アドバイスの具体性との変換・リンクには、先述したように、リーダーが詩人的になる必要があります。

簡単にいえば、すべて心がある人間のように見ていけばよいのです。

たとえば先ほど書いた「軽い重い」でも、「心が軽い」「心が重い」という表現に変えれば、何となく意味がはっきりしてくると思います。

また象徴の漠然とした表現の前に、具体的なものをつなげると意味がわかってくることもあります。

例示しますと、象徴が「大きい」「小さい」となれば、「仕事を大きくする」「仕事を小さくする」と「仕事」という具体的なものをつけて解釈し、さらにそれはいったい具体的にいうとどういうことか?と類推を進め、「事業拡大」「身の丈範囲の経営」などと実際的な意味を見いだします。

この出発点は、あらゆるものが心を持つというような、唯心論的な立場にも近いものです。

唯心論的に考えれば、モノや事柄(事件・イベント・出来事)に対しても、人と会話するかのように物事の意味を理解することができるようになります。

いや、むしろ出来事のほうから教えてくれるというような印象です。

そのツールでもあり、訓練の道具がタロットなのです。

ガチガチだったあなたの頭も、タロットを使うようになると次第に柔らかくなって、詩人へと変化していくのです。

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