コミュニケーションは言語だけではない。

コミュニケーションというと、私たちは普通、人と人、よくて人と動物くらいに考えていると思います。

人間同士の場合、基本は言葉によってコミュニケーションを成り立たせますが、話したり書いたりする言語が違えば、当然コミュニケーションは難しくなります。

その場合、どちらかが相手の言語を知っていれば会話が正立します。ということは、両者の間で、お互いがお互いの言語を等しく理解しなくてもコミュケーションができることになります。

またともにお互いの言語を知らなくても、何とかして意思疎通を図ろうとすれば、ボディランゲージのようなことを行うでしょう。これもつきつめれば、両者間のコミュニケーションには言語以外のものでも可能だということを示します。

もちろん理想としては、ともに同じ言語を理解し話し合えることができるのがいいのは言うまでもありませんが、そうでなくてもよい場合もあるのですね。

まとめてみますと、コミュニケーション・意思疎通には、必ずしも言語が必要ではなく、またお互いが全く同じ方法でのコミュニケーション信号を使う必要はないということになります。

逆にいえば、コミニュケートしようとする相手のことが理解できる何らかのコミュニケーションツールか方法を、こちらが側が持っていればいいということです。

人でもそうなのですから、その他の生物・モノ、さらには目に見えない存在においても、それが適用されると考えることができます。

とはいえ、やはり先述したように、こちら側が相手のことを理解できるコミュニケーションツールが必要です。

言葉の場合は、人以外のものに対してコミュニケートしようという場合、大変困難です。動物はもとより、非生物、神や天使とまでなると、同じ人間の言語で・・というわけにはいきません。

中には直接、人語として私たちの心の中に語りかけてくる存在もいますが、その良し悪しについてはあえて言いませんが、同じ言語表現を人でないものがこちらにしてくるとなれば、それはかなり異常なことであるのは間違いありません。

ただ、こちらの人間側が、テレビやラジオの受信機のように、何らかの信号・周波数を音声に変換しているのならば話は別です。つまり人間側に受信と変換する能力がある場合、それが可能だということです

そこまで自分を発展(開発)させていないのに、直接聞こえてくるというという時は、やはり少し相手(もしくは自分の状態)に対して注意が必要だと感じます。

さて話を戻します。

人以外のものに対して、コミュニケーションを図るツールで非常に有効なのは、象徴でありシンボルです。

これはある意味、お互いの言語を知らなくても通じ合うことのできる、人にとってのボディランゲージみたいな普遍的なものと言えます。

高次(の存在・状態)から低次、低次から高次、その双方のコミュニケーションを可能にするのは、象徴なのです。

これには森羅万象ともいえるすべてのものが、共通の基盤や設計でできているという理解が前提のもとにあります。目に見えるもの・見えないものも、つきつめれば同じ世界(構造)であるという考え方です。

違いはその表現に過ぎないと認識します。この「表現の違い」こそがとても重要で、そのために同じ言葉・全く同じコミュニケーション方法ではないものが多くなっているのです。

このことは現実の人間世界を見てもわかります。人間としては同じなのに、世界の国々・地域で使用されている言語は全く違います。(同じものもありますが、訛りなど入れますと、すべてが異なるとも言えます)

これも根本は同じでも表現方法は違うという宇宙の「現れ方」です。

先程、ボディランゲージの話をしましたが、もちろんこれでも違いがあって、意思疎通が難しいこともありますが、比較的共通項的に伝わる部分も多いでしょう。そこに何を見ているのかというと、仕草による象徴を見ているわけです。動作が、「意味づけられる象徴」として理解できるのですね。

たとえば「指さし」すれば、そちらの方向に何かあること・注目に値することは、おそらくほぼ全世界の人は感じるでしょう。これは「指で示される」という動作が、「その先に意味がある」と象徴的に皆が思っているからです。

こうした、人類いや人以外のものも含めての共通項的シンボルがあるのです。ということは、シンボル・象徴を私たち側が学べば、かなりコミュニケーションの面で有利になるということです。

今の人の世界でいうと、英語を流ちょうに操れるのに等しいかもしれません。

象徴を整理して学ぶのには、古代からのツールが有効です。それは古代においては、象徴的理解と認識が今よりも普遍的に扱われていたからです。

これが形を変えて今も残っているのが、実は占いの世界です。占い学は、シンボル・象徴体系を学ぶ意味にもなっているのです。

ただ占いに特化して学習するため、占い的な使い方のみの、少し歪なものになっています。しかし賢明な人は、占いの勉強過程において、その真の意味を知り、占いで学ぶ象徴(ツール)を別のことでも使いこなすことができるようになります。

ここまで読んでくれば、もうすでにおわかりのように、マルセイユタロットは優れた象徴ツールとなります。

従ってマルセイユタロットを学び、体系化していくと、人以外のものに対してもコミュニケーションが次第に可能になってきます。(※もちろん同じレベル・言語として会話するというものではないので、別の存在のすべての意味がわかるというものではありません)

また同じ人間同士であっても、タロットなど象徴ツールを使うことにより、隠された意味を知ったり、言葉以外のコミュニケーションを交わしたりすることもできるようになります。

これは言語レベルでのコミュニケーションではないため、お互いが別人・別次元として会話(交流)している意味にもなり、人間や世界の多重性をあなたは知ることになるでしょう。

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