あと一歩上の、目標設定をする。
これはタロットの学習に限ったことではないのですが、あることに習熟しようと思えば、自分の目標や到達地点を高く置いていたほうがよいです。
とはいえ、あまりに目標が高すぎても挫折することがありますので、一番いいのは理想のような最高度を思いながらも、現実的にできそうな地点をまずは目指すことです。
けれども、ここが重要なのですが、現実的に到達可能に見える目標でも、少しだけ高く意識したポイントを思っていたほうが上達は促進されます。
それは「今の自分にはちょっと荷が重い、難しいかもしれないけれども、努力すれば何とかなりそう、できるかもしれない」というレベルのものです。
前にも書いたことがありますが、人間は向上心を持つ反面、怠惰な生き物であり、現状維持か楽を望むところがあります。
「これくらいでいいや」と思っていると、本当にそれくらいのことしか実現できず、ややもすれば、それ以下の状態にしかならないことがあります。
「ほどほどの生活でよしとしたい」「食べていくことができればよい」「平々凡々でよい」と思っていると、それがいつしか最高目標になってしまい、実際はそれを達成することでさえ困難な、一歩手前のことで固定されるようなことが起こるのです。
現状の有り難みに感謝することと、適当なところで自分の能力を勝手に限界設定して安心してしまうのとでは意味が違います。
ですから、たとえばマルセイユタロットの「運命の輪」というカードの「猿」になってしまわないよう、目標を高くして、自己肯定し、理想の状態を抱いていくことも求められます。
これをタロット学習、特にタロットリーディング技術の向上にあてはめるとすれば、
1.少しだけ自分のことがリーディングできればよい
2.友人や知り合いにリーディングを提供できるようにしたい
3.友人の友人など、知らない人でもリーディングできるようにしたい
4.プロとして、一般の人から報酬をいただくリーディングをしたい
5.リーディングを教えられるようになりたい
となり、最初は誰もが1か2程度のことを目標に始めますが、その一段上を常に意識して学んだり、修練したりしていくと、成長は早くなるのです。
たとえば、4を目指すくらいのつもりでやっていれば、3や2くらいは問題なくできてくるということです。
これがいつまで経っても「私はもともとプロになるつもりもないし、2でいいの」という意識でやっていると、2すら長いことかかっても到達した実感がわかず、「1レベルなら何とかやれるかなぁ・・」ということになってしまうのです。
実際にプロになることを目指さなくても、それくらいの意識と気構えで学んでいたほうが、結局のところ、その下の目的に達しやすいと言えましょう。
ということで、皆さんも、今思っているのより、あと一歩先の目標に上げてみることをお勧めいたします。
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