時間の質を上げること。

何かをよくするという方法や観点はいろいろとあります。

その中に効率と質を上げるというものがあります。

ところで、タロットカードの中に、「運命の輪」というカードがありますが、そのまま解釈すると、「運(命)が回転しているさま」を表しているように見えます。

ここでは詳しく書きませんが、そのほかにも多くの象徴的意味があります。「時間」もそのひとつです。

時間は私たちが現実にこの世界に存在する以上、縛りであり、制約であり、また緩衝や救いになっているものでもあります。

ただ、そのままダラリと過ごしているだけでは、時が経つだけです。そこで初めに戻りますが、ここに効率や時間の質を上げるということが提起されるのです。

では、私たちの一生を考えてみましょう。

まずミクロ、一日単位で見て、一番時間をかけているものは何でしょうか? これは自分が熱を上げている「時」という意味ではなく、純粋に物理的に時間が長いもので考えます。

すると、ほとんど仕事睡眠となるでしょう。あとは三度の食事時間(合計)、通勤時間、学習する時間、中にはお化粧や遊び、お風呂に入っている時間という人もあるかもしれません。

それが一生で見ていくと、毎日積み重なり、膨大な時間を使っていることになります。

ということは、その一日のうちで多く使う時間の内容の質や効率を上げることが、人生を有意義に過ごすことになります。

まあ、寝ている時は通常、ほぼ記憶がありませんので、「自分が意識する人生」ということでは省いてはいいのかもしれません。

しかし、眠りも休息や体力・精神力の回復ということでは、睡眠の質を上げること、または効率を上げることはしてもよいと思います。

ということで、単純な時間論から言えば、結局は「仕事」や時間を多く使う「自分の活動」の質を向上させることが、もっとも人生に充実感を覚えるということになりそうです。

嫌々仕事をする精神、環境、その内容であっては、人生はほとんど苦痛でしかないようなものとなります。といっても、一般的になかなか思うようにならないのが「仕事」というものかもしれません。

そこで、仕事以外に多く使っている時間の質を上げることも考えます。

例えば、食事をただエネルギー補給ということにするのではなく、おいしいものを食べる工夫、楽しい食事を心がけることをします。

ここでいう「質の良さ」というのは、たとえば食事の素材とか調味料を体によいものにするということより(それもいいでしょうが)、精神的に「楽しい」「充実した」「嬉しい」というような時間にするということです。

いくら素材にこだわっても、孤独で味気ない食事をして楽しくない・・・と感じてしまえば、それはここでいう質が良いとは言えないのです。

タロットカードの「運命の輪」の象徴する「時間」には数種類あり、物理的な時間の流れとは別の「精神時間」というべきものも象徴されています。

その意味では、物理的な長短時間だけにとらわれるのではなく、時間そのものの質を見るのも重要です。

短時間であっても、その内容が濃ければ、それだけ文字通り、その時間は「濃い経験」になります。

ということは、時間そのものにポイントがあるのではなく、自分の、その時間に経験している印象・感覚・思いが時間の質を決めていると言ってもよいことになります。

そうは言っても、万人に共通の時間も流れている(合意時間がある)わけですから、物理的な時間の長短による効率性も同時に見ていくと、時間使いがうまくなり、人生がもっとよいものに感じられていくでしょう。

「運命の輪」で言えば、時間をコントロールする者は、「運命」の支配者になれるということでもあるのです。

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