「戦車」でも自制の場合があります。

マルセイユタロットの「戦車」「力」などのカードを見ると、いかにも勇ましく、力強い印象を受けます。

そのため、一般的には積極的でイケイケゴーゴー!(笑)みたいな意味にとられることが多いのですが、象徴をよく理解していくと、自制やコントロールといった内容も見えてきます。

これはこの二枚に限らずですが、タロットから得られる示唆・意味がまったく矛盾するようなことであっても、実は奥底ではつながっており、そのリンク性・関連性のコアを把握することが、カードの本当の理解の意味では重要だと言えます。

それにはちょっとした考え方のコツがあり、その見方を得ないと、結局カードを二元にわけて、吉凶的意味合い(いいか悪いか)でとらえてしまうようになります。

それは言わば、おみしくじ的な解釈であり、実はとても楽な読み方になります。

しかし、ずっとそれを続けていくと、カードの意味づけが決定してしまい、エネルギー的にもそういうものを呼び寄せる(リンクする)ようになるので、例えば、これは「不吉なカード」「悪いカード」だと決めつけると、その通りのことが起こったり、生じたことの意味を確定させたりすることになってくるのです。

これは、カードの当たる原理のひとつです。(当たる原理はほかにもいろいろと考えられます)

それはさておき、本題です。

先述したように、「戦車」や「力」にも、自制・コントロールする要素が働いています。

カードを展開してこれらのカードが出ることはもちろん、カードを扱わない人にとっても、自制すること、ちょっと間を置いて考えてみることは重要です。

最近は、情報過剰な世界になってきており、世間の広告も含めて、煽るようなことがたくさんあります。

たいていはお金やエネルギーの消費に向けられるものです。

また巧妙にカモフラージュされていたり、知らず知らずにそうしたものの片棒をかつがされていたりすることもあり、注意が必要です。

「自分らしく」とか、「やりたいことは今やらないと損」とか、「人生、後悔しないように」とか、はたまた「心にブロックをかけないように」「直感が導くままに」「ワクワクを信じて行動」とか、そういううたい文句でもって、煽る場合もあります。

もちろん、それらの中にも、魂やスピリチュアル的な面で、よいことを述べている場合もありますし、それに従うことが今の自分にとって正解だということもあるでしょう。

しかし、すべてが合っているというわけでもありません。

やりたいこと、見たいこと、経験したいことが、単に表層的な欲求から出ている場合もあります。

また自分の願望や欲求ではなく、先述したように、宣伝・広告として煽られたり、他人や組織から洗脳のように動かされたりしていることもあるのです。

そこで、「自制すること」「もう一度よく検討すること」「選択に時間を置くこと」「直感だけではなく、理性を働かせること」が求められます。

すると、自分が何者か(他人の欲求や感情も含む)に動かされていたことや、瞬間的な欲求(たいていは肉体的・感情的アンバランスや欠乏感がら出ています)にふりまわれさていたことに気がつきます。

二度・三度試みようとしてもうまく行かない時は、また別の機会を考えたり、今回は見送ったり、やめたりしてもよいことが、意外に多いものです。

本当に必要であれば、またスムースにできるようになる時がやってきます。

簡単に諦めないということも大切ですが、急がば回れ、無理にこじあけようとしないことも、時には重要なポイントになってきます。

まあ、たいていは今まで慎重気味だった人は、必要以上にブレーキをかけているケースが多いので、思い切ってアクセルをふかすことで人生が好転することがあり、反対に、ほとんど何も考えず、パッと思ったままに動いていてきた人は、ブレーキをかけたほうが無駄が少なく、次のレベル・次元に自分を進ませることが容易になっていくものです。

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