(占い)依存の中に隠れているもの

占いをうまく活用すればいいのですが、時に占い依存になる方がいらっしゃいます。

それには様々な原因や要因があると考えられますが、実は占いうんぬん以前に、一部の人の中には、本人の依存気質・自立恐怖あるいは自立拒否が問題になっていることもあります。

それがたまたま、「占い」というフィールドや対象で出ているわけです。

そういうタイプの人でも、よい人生をもちろん望んでいますが、どこかで、それは自分で得るものではなく、他の人、外側のものからもたらせてくれるという受動意識が主となっている部分があるのです。

そして、もっと怖いのは、さきほど述べたように、自立への恐怖、もっと極端に言えば自立への拒否という問題が隠されていることがあります。

ここでいう自立の定義には経済的な面もあるにはありますが、それより、どちらかと言えば精神的なものです。

なぜ自立を嫌がるのでしょうか?

いえ、表向きは自立を願っていたり、それにあこがれていたりします。

ところが自分でも気がつかない部分で拒否感があり、これは、自立したくないという心のほうが、真の意味で本人をコントロールしているためです。

人は実は、自分の得になったり、メリットになったりすることを望み、行動します。

ということは、自立することで失われるメリットがあったり、逆に自立しないことで得られている特典やメリットがあったりするのです。

例えば、親子間、夫婦間、恋人間、友人間などの、特に濃い人間関係において、自分が自立することで失ったり、非自立状態で得られているよい状態(あくまで本人が思うもので、常識や他人の判断からのものではありません)があったりします。

自立していないからかわいがられる、経済的に楽でいられる、注目してもらえるなどの心理が働くのですね。

こうなってきますと、いくら占いで幸運の選択やいい人生になるようアドバイスされても、一時的はそれを認めますが、後に自らそれを放棄したり、受けた鑑定に不満をもったりして、また別の占い師のところにアドバイスをもらおうとします。

賽の河原ではありませんが、自分で積み上げては自分で崩すというループ状態に陥ります。

幸せを望みながら、不幸せを創造するという奇妙なことをしているのです。こうしたねじれ構造に気がつかないと、ループが止まらない場合があります。

あと、これはあまり聞いたことがないというパターンを示します。

それは魂があえて依存を望んでいるというものです。

このことは真実かどうかは別として、ある時タロットリーディングをしていて、そのように感じたことがあるので、あくまで参考として聞いていただければと思います。

自立より依存を欲する人生を選択しがちな人は、どこか、目に見えないデータで、共生というテーマをプログラミングしていることがあり、そのため、自分を実験台のようにして、どこまで人に頼れるかテストしていることがあるのです。

これはその人個人の問題として他人が見れば、甘えとしか映りませんが、とても深い部分の目的では、実はまったくの逆で、自分に厳しい修行を課しており、他人のほうが試されているのです。

試されているというのは、どこまで援助できるか、助けられるか、そして拒否できるかという線引き(責任分担)試験であり、つまるところ人類の助け合い、共生の拡大というテーマで、関わる人双方、学んでいることになります。

だからと言って、現実的に甘えていい、無責任でいていい、依存気質のままでいいと言っているのではありません。

「どうして自分は、こうも、人やものに依存してしまうのだろうか」と悩んでいる人に、性格、生育歴、人間関係から来る問題とは別に、高次のためのデータで動かされていることもあると知ると、かえって楽になって自立が促されることがあるので述べています

いずれにしても、人は一人で生きていくことはできず、強い独立心だけがよいわけでもなく、適度な依存、正しくは人に任せる気持ち、共存への入り口としての依存が必要です。

自らの依存が、最終的には人の弱さ・痛みを知ることになり、自立したあとでも、人に手を差しのばすことができます。

人間の生活には必ず二面(二元)があり、依存が強過ぎれば独立・自立を促す厳しい状況が訪れ、独りよがりが過ぎれば、他人との共生・共存・依存を促す出来事(つまりは自分の力だけでは解決しないこと)が発生します。

見事に人の人生は、ある意味自動的に修復されようとするのですね。

ただ、せっかくのこのような装置・恩恵にも気がつかず、ねじれたまま、バランスを崩したままがよいことのように錯覚してしまうのもまた人間です。

マルセイユタロットでは「運命の輪」や「月」で象徴されることでもあります。

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