変化のタイミング

人生、まったく新しい展開になることもありますが、考えてみれば、同じことの繰り返しを続けている時間が多いものです。仕事しかり、日常の生活しかりです。

しかし、そういうルーチンな毎日の中でも、誰でも転機といったものがやってきます。
 
特にこの現実世界では、違うこと、別々なこと、常ならず、つまり「無常」を体験することが強い世界ですから、同じ安定した状態(変わらない状態)がずっと続くなどということないと考えられます。
 
不思議なもので、変わらない日々が多いのに、変わることは宿命づけられているという、まことに奇妙な世界に私たちは生きているわけです。
 
ただ、この「変化」(転機)というものは、潜在的なものと、明らかにドカーンといった形で、衝撃をもって来る場合とがあります。前者は深く潜行してい潜水艦ような動きであり、後者は海上や地上でのわかりやすい進行とインパクトと言えましょう。
 
また、特定の(個人特有の)周期的なパターンで変化する場合と、周期が読めない突発的、イレギュラー的なものもあります。
 
周期パターンは、よく観察すると(データを見ると)、比較的、誰の目にも見えやいものとなりますから、従って、ある程度の予測も可能になります。
 
こういった「周期」は、個人のパターンとしてあるものですが、大きく考えれば、天体やその他、もっと長大なものの流れとリンクしていることもあります。ただ、人によって5年ごととか7年ごととかの違いはあります。
 
一方の突然来るものは予測が難しく、国や地球規模でいえば天災のようなもので読みづらいですし、その人にとっては急なものですから、対応もできず、ショックも大なるものがあります。けれども、それだけに、回復や修復させることがてきれば、自分(の能力・キャパシティ)を急成長させる可能性もあります。
 
おそらく潜在的なものであれ、また突発的なものであれ、実はそれを把握する方法がなかったり、何かの気づき(兆候)を見逃したりしたために、蓄積されたものが爆発したという事態が考えられます。つまり、どの事件・変化にも因果関係や理由があるのだと想像できるのです。
 
しかし残念ながら、私たちは科学と情報収集力が発達した現在でさえ、そうした事件や変化に至った因果関係・原因を全部解き明かすことができません。因果関係というのも、一代限りとか、目に見えるものだけでの範囲ではないこともあり得ます。
 
そのため、どうしても「占い」のようなものを利用したり、何らかの方法で、目に見えない世界から(常識外から)の情報を集めようとしたりするわけです。
 
そうした、ある別分野や別次元からの情報を読み解いたり、受け取ったりする専門家も、この世の仕組みとしては存在していてよいものだと、個人的には思っています。
 
その人たちは全部の情報を知っているわけではありませんが、例えば、ロールプレイングゲームの世界においても、占いやお告げをくれるキャラクターたちが登場し、その人たちが意外にゲームを進めるうえでの、重要な鍵やアイテムのありかのヒントを与えてくれることがあります。同時に、ガセ情報・偽情報で、プレイヤーを迷わす(惑わす)役割としても現れます。
 
映画「マトリックス」の世界でも、預言者とも予言者とも取れるオラクル(託宣)をするおばさんが登場しましたが、あの人も全部知っていたというより、「その時における真実(その時のレベルの認識)」を主人公のネオに告げることで、彼の覚醒への、きっかけを与えた人ということになっています。
 
現実でわかる情報以外のものをもたらせる人も、当然ですが全知全能ではなく、「人間」として個人のフィルターを通したり、現実次元の規制を受けたりしつつ、天上といいますか、神(や悪魔)次元の情報の一部をもたらせて、人間自身の変化を促している存在になっているといえましょう。
 
そういう人は天(神・悪魔と、象徴的言ってもよい者)から選ばれるか、ほかの仕事をしていたり、興味がなかったりしたとしても、自然とそういう役割についていく、演じていくことなる場合が見られます。
 
それから、マルセイユタロットで言えば、大アルカナで「」の数を持つカードには、あるシンボル(象徴)が共通して描かれています。
 
そのシンボルからは多種の意味が想起されますが、「事件の発生」「変化の周期」という視点から見れば、「同じようなことが繰り返されながらも、そこには別次元への変移があり、その転移が発生すると、まったく違う世界になる」という秘密が隠されています。
 
現実的には、例えば、「前にもこんなことがあったよな」とか、「やっていることや悩んでいることは違うけれども、状況は似たようなことがまた起こっている」という気づきで、その気づきを深めると、自分にとっての大きなターニングポイントを自覚することができ、積極的に変化の波に乗ることができます。
 
それは言わば、自分の運命の切り替えの発生と言ってもいいでしょう。別の言い方では、次元(レベル・階層の)転移です。
 
人によっては、それが「明確さ」をもって現実的に発生することがあり、例えば、昔の(何か自分に大きく影響していた時の)関係者に遭遇したり、再会したりするとか、なくなったモノが出てくるとか、同じ土地や場所を違う形で訪問することになったとか、そういう事態です。
 
変化の波は連動していることが多く、例えて言えば、新年度の4月の時期のように、仕事も変ったことで、交流していた人も変わり、恋愛も古いのが終わって新しい恋がやってきた・・・みたいになるわけです。
 
まさに雪崩現象のように、変化の波が各分野に波及することを実感するでしょう。それはシンクロニシティとして感じることもあります。変化の波の規模が大きければ大きいほど、次元転移の幅も大きかったということになります。
 
しかし一方で、よくよく見れば、変化はあっても、人は同じようなパターンの中で、やはり生きているのです。
 
次元転移で、何が実はもっとも変化したのかといえば、それは「」だといえます。ですから、住むところや働くところがたとえ同じであっても、質が変わっていれば、文字通り、「あなたの世界(の質)」は変わっていると言えるのです。

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