「世界」と「節制」と「戦車」の物語
今日はちょっと、スピリチュアルというか、ファンタジーな話になります。
あまりそういうものが合わない人は、飛ばしていただいてもよいです。
ただ、ファンタジー的なものは、逃避もある分、癒しや現実を超越したものをもたらすこともありますし、常識的に見ても不可解なこと、矛盾したことの多い現実の世の中にあって、自己の納得する個人的物語(ストーリー)を紡ぎ出すことがあります。
要するに、生きにくさのための清涼剤にもなれば、活性剤にもなるというわけです。
そういう意味も込めての話です。
マルセイユタロットでは、大アルカナの「戦車」、「節制」、「世界」は、7の数を核として、ある種の共有したもの、関連性を持つカードたちになります。
その関連性には、いろいろな意味が考えられるのですが、今日は、そのまま単純に、三枚の名前や意味を見た時に現れた、ファンタジーな世界観を紹介します。
それは、あなたは、「世界」を救済するために現れた、別“世界“の
「天使」であり「戦士」であるということです。
このうち、「世界」は、すでに言葉が直接出ていますが、「救済」や「天使」という言葉は、「節制」のカードがら出る主要な意味であり、「戦士」というのも、「戦車」からイメージできるものです。
これで、3つのカードがすべて登場しているのがわかります。
では、この文章の意味とは何か? です。
この現実(現状)の世界は、楽しくもありますが、苦しいことも多く、簡単にすべての人が楽に幸せに生きられる世界ではないのは、皆さんも実感しているでしょう。
それゆえ、この世を天国、幸せに満ちた(あるいは、誰もがそういう状態になれる可能性の)世界ではなく、むしろ地獄や悪魔の創った、とんでもなくひどい世界であると認識する考え方もあるくらいです。
自分・個人としてどう思っているのかはともかく、多くの人の状態を見れば、少なくとも誰にでも優しい世界とは言えず、かえって難しい(厳しい)世界であるとも言えましょう。
そういう困難な世界にあえて挑戦し、戦士として来訪することで、この現実世界に立ち向かい、同時に、天使(的な使命感)として、他者のサポートや救済に回ることを行っている人がいると想定してみます。
ただ、戦士の自覚、天使の自覚がまだなく、自分が困難な世界に来たという感覚だけは残っており、そのため、違和感や生きづらさをひどく感じて、苦しんでいるという者も存在すると見ます。
この世界に来訪する際に、そのショックで、ほぼ元の記憶を失う仕組み(おそらく相当な次元転移があったので、弊害としてそうなる)があり、ある意味、それを承知で来ているわけですが、一部の人は思い出すこともでき、その人たちは、戦士や天使としての自覚を取り戻し、厳しいこの世界に使命をもって活動していくことになります。
しかし、いまだ思い出せない人は、次元転移のショックが続いているため、いわば戦士の屈強な心身から麻痺や劣化した状態にあり、普通以上にナーバスになったり、弱い人となっていることも考えられます。
とはいえ、元は戦士であるので、何らかのきっかけで、ショックが癒され、たとえ完全に記憶が戻らなくても、ある程度の回復があれば、勇気と力が湧き起こり、救済側の天使(役)として、他者のサポートに活動していく(そのような志を抱く)ことになるでしょう。
精神やスピリチュアルな活動・仕事で、人の役に立ちたいと思う人の中には、そういう意志も働いているのかもしれません。
そして、さらには言えば、なぜにわざわざこの厳しい現実の世界に来るのかと言えば、ほかの人の救済という意味だけではなく、そうすることの切実なる必要性、理由があるのではないかと推測できます。
それは、向こうの世界が退屈であるか、何らかの危機に瀕しているかということです。
バランスを欠いているとも言えますし、保たれているバランス状態のレベルが、意図するものより、低いものになっているということも考えられます。
こちらの現実世界と、戦士たちがいるあちらの世界とは、何らかの形で鏡像関係、対称性や関連性をもっており、いわば、ふたつでひとつのような世界観になっていると思えます。
向こうの世界は、こちからから見れば、一見、極めて平和で調和が保たれているかのようですが、長い間刺激もなく、オートマチックな、機械的ともいえる暮らしに支配され、創造性が失われつつあるのかもしれません。
自由や楽ではあるものの、退屈やパターン化に支配されているおそれもあるでしょう。
また反対に、向こうは問題もなく、それなりに活性化して個性あふれる社会なのかもしれませんが、こちら側との相互リンクがあるため、ちょうどこちらの世界が、天気や自然で災害が起こるように、向こうの世界もネガティブなこちらの世界の影響を受け、天変地異が起こったり、何か自然がおかしくなってきているのかもしれません。
いずれによ、こちらの世界とあちらの世界の再調整のために、向こうからこちらに介入しなければならないことが想像されます。
どちらの世界においても、別の意味で自由や解放、平和が脅かされている状態となっているわけです。
通常は、次元が異なるので、両者の行き来はできないものの、ある条件をもとに、向こうからこちらに行くことはできるのではないかと思えます。
ただ、先述したように、それはかなり大変なことであり、欠点として、記憶を失う(場合が多い)ことがあるのだと考えられます。
しかしそれでも、戦士・天使に目覚めるプログラムは、こちらの世界の条件次第ではある(復活する)ので、頑張って志願する人も多いのでしょう。
こちらの世界(と人々)が少しでも癒され、変化することで、あちらの世界は、きっとこちら側が思っている以上の恩恵が得られるのだと思います。
この二つの世界を並行次元で見るか、上下次元で見るかによって、いろいろな神話や思想の型をあてはめることができます。
このような話が、そのまま事実だというつもりは毛頭ありませんが(笑)、この型・パターンが、私たち人類の意識にあること自体に、実は興味深いものがあると言えます。
少なくとも、現状(地球・社会の今のシステム、多くの人の共有している型)に違和感を覚えることは、現実逃避や悪いことではないと思っています。
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