恋愛やパートナーシップの3つのペア性

二人が夫婦や男女の恋愛の関係にある時、当然ながら、二人はカップル・ペア性を持つことになります。

もちろん、それ以外の関係であっても、二人という人間の間の交際においては、カップル性が生じています。

マルセイユタロットでも、特にカモワン・ホドロフスキー版のタロットを扱う人は、特に大アルカナのカップル性・ペア性を象徴として見ます。

そうしたタロットにおけるカップル性の概念によって、実際のカップル・ペアを見ていくと面白いことがわかります。

その一例をご紹介したいと思います。

今回の記事は、本来は、数年に一度、たま~にやっている(笑)恋愛セミナーのネタのひとつでもあります。

ある区分によると、人は女性でも男性でも、3つの層があると考えられています。

それは象徴的な年齢層でも例えられ、簡単に言えば、

1.少年・少女

2.成熟した(大人の)男性・女性

3.老年の男性・女性

という3つの区分けです。

さきほど、これらは「象徴的」と述べたように、見た目や実年齢とは限らず、精神的な年齢、状態も表します。

この3つは、つまるところ、宇宙の創造と終わりのサイクルも意味します。(創造・維持・破壊)

また、極性と中立性の統合による完全性も象徴しています。

さて、マルセイユタロットのカップル的なカードで見た場合、1の少年・少女は「手品師」と「力」で表され、2の大人のカップルは「女帝」と「皇帝」、3の老年ペアは「斎王」と「法皇」で象徴することが可能です。

もちろん、ほかの(カードでの)考え方も可能ですから、あくまで一例ということです。

こうした3つのペアが男女で形成されるということは、形にすると、三角形(3つの区分)がふたつ(男女)というものになります。それを重ね合わせると、上下三角形での六芒星となります。

ちなみに六芒星、これは「恋人」のカードにある象徴でもあります。(人間が恋し、カップルとなる仕組みを描いているのが、「恋人」カードなのです)

このあたりを詳しく説明するのは、いつか行われるかもしれない(笑)タロットによる恋愛セミナーで、ということにしておきますが、ここでは、シンプルに以下のようなことを述べておきます。

男女(あるいは同性でも、そのような状態にある)二人の関係性において、先述した3つの層が、お互いに入れ替わっていることがあります。

具体的に言いますと、自分が少女で、相手がお爺さんという場合(孫と祖父の関係)や、自分が少年で、相手が大人の女性(つまり息子と母の関係)など、本来のペアとは異なる年齢層の存在(ペア)になっているケースがあるわけです。

これはどのカップル・ペアにおいても、一時的・瞬間的には入れ替わっているものなので、病理的なものではありません。

ただ、本来のペア性とは違う形で固定してしまうことに問題があります。

それにはどちらか、あるいは双方に、トラウマや生育歴での家族問題が隠されていることが多いです。

とはいえ、結局、心が求め合っている関係だと言うこともできます。

自分が子どもで、相手によしよししてもらいたい、叱ってほしいという願望、自分が上の立場て、下の者に慕ってほしい、尊敬してほしい、かわいがりたい(そうしてもらって自尊心・保護欲を満たす)というような望み・・・そういうものがお互いに一致しているわけです。

ある意味、別の形の相思相愛です。

自分と相手の、象徴的な年齢関係をきちんと自覚できていれば、お互いにとっては健全な形で、癒し合い、補い合うことができます。

もっと高度になれば、お互いのトラウマを浄化し合い、完全性の愛に向かって、両性具有的な結合(つまりそれは神の境地)を目指すことも可能です。

それは、マルセイユタロットでは、「戦車」を中心に語られることです。(最終的には「世界」のカードが象徴)

女性・男性、肉体レベルの結合もあれば、精神レベルの統合もあります。

よい相手に巡り会えた時、あるいはお互いを信頼し、愛によって高次へと導こうと二人が志す時、両性は3層を持ってそれそれが回転しつつも、3つのカップル(ペア)性で結合し、完全を体現していくことになるのです。

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