タロットの切り替え、処分について。
年末になってきますと、大掃除もありますし、一年の溜まったもの、いらないものを整理したり、処分したりしようという気持ちになる人も多いでしょう。
タロットリーダーにあっても、このタイミングで、古いタロットを新しいものに切り替えたいという人も出てくると思います。
そのような時、古いタロットの処分をどうするのかという問題が出てきます。
それなりに方法がいろいろとあるのですが、そのことは講座でお伝えするとし、ここでは、古いタロットの処分についての考え方、基本姿勢の視点をもって書いてみたいと思います。
結局ところ、これが答えみたいなものになるのですが、「あなたはタロットをどう思っていますか?」の質問の回答自体が、タロットの扱い、処分にも関わってくることになります。
極端なことを言えば、今のタロットは、ほとんど印刷された紙でできていますから、あくまで「物質」として認識すれば、まさに物質的処分、つまり「古い紙のカードを捨てる」という処分方法になります。もっとあからさまに言えば、「燃えるゴミとしての処分(方法)」です。
ということは、自分が住んでいる自治体の示すルールとやり方に従って、紙ゴミとして出せばよいのです。大切なのは、ここにも実は「ルールがある」ということです。たとえゴミであっても、勝手に捨てることができないのが今の日本の社会です。
しかし、タロットを神だと思っている人はいても(これもそう思うのは問題なのですが・・・)、ただの紙と思っているタロットリーダーはほとんどいないでしょう。(笑)
では、どのようにタロットリーダーである(またはタロットを扱うタロッティストである)あなたは、自分のタロットについて思っているでしょうか?
何かのツールではあるでしょうが、生き物のような、魂とか何かのエネルギーが宿ると見ているでしょうか?
その思い、認識のレベル・程度によって、タロットの処分も決めればよいのです。
タロットを、あなたが、「簡単に捨てることは忍びないと思うほどの存在」と見ている、「捨てると何か悪いことが起きると感じている」(それが正しいとか間違いとかは別として)・・・人それぞれの思い、感じ方があると思います。
それに応じた扱いと処分をしないと、結局、心理的に言えば、あなた自身が納得しないか、恐れや不安が残るのです。
また、タロットはサイキックな分野として扱われることも多く、もしあなたが、タロットをサイキックや魔法・魔術の世界の道具として扱っていた場合は、処分に関しても、それなりの儀式を必要とします。
この時のタロットは、明らかにただの紙ではなく、一種の霊的エネルギーの存在の通路やフィールド、依り代になっているからです。(そういう世界観の設定の道具となっているのを、処分時に解除する必要がある)
さきほど、ゴミ処理の時にもルールがあると書いたように、どの世界観においても、そこのルールがあるのです。ルールがある以上、そのレベルのルールに基づいて処分も必要とされます。
要するに、ただの物質としてのタロット、心理的に特別な(思いや感情が入る)タロット、占いの道具としてのタロット、サイキック・心霊的、魔法的道具してのタロット、遊び道具(カードゲームやライトな遊び感覚的な道具)としてのタロットなど、自分の扱いの種類と思い入れによって、処分の方法も決まってくるということです。
自分の扱いを超えた処分方法、またはその扱いに応えない処分方法(扱いや設定に比して過剰であったり、軽すぎたりするもの)は問題と言えます。
ただ、やはり、タロットリーダーである者、タロッティストである者は、タロットに関しては、大切な扱いと処分になってくるのは当然でしょう。
ですが、カードそのものが何か特別な力をもったり、存在であったりするというのではなく、カードに描かれている図像・デザインが、扱う者、見る者の中にある力を呼び起こすと考えたほうがよいです。カードさえ手に入れれば何とかなるというのではないのです。
そういう意味では、やはりタロットは、決定的に図像が大切であるということです。
その図像がはげてきたり、汚れていたり、裏から見ても何のカードからわかるような状態になっていたりすれば、意味をなさなくなってくることはわかるかと思います。(ほかにも、目に見えない部分の汚れ、劣化も蓄積して行きます)
だから、印刷物としてのタロットの寿命は必ずあり、それは同時に精神的・霊的な寿命ともリンクすることになるのです。
言わば、永遠性を持つ天上性の世界が、限定の地上世界に降りているのが、象徴的図像を通して印刷の紙となっているタロットと、それを扱う人(寿命を持つ肉体と、永遠性の魂を持つ人間)との関係になっているのです。
地上にあるものは終わり、そして再生される宿命にあります。現実のタロットも物質である限り、同様です。新しいものに切り替える理由は、こういうところにもあるのです。
具体的処分方法については、教わっている先生にお聴きすればよいでしょうし、先生や師がいらっしゃらなければ、今やネットを検索すれば、必要な情報はたいてい入ります。
私たちは、始めること、創造することをポジティブに見る向きがあり、タロットを入手し、リーディングしたり、自分に使っていったりすることを楽しく思います。
反面、現実世界に、物事の終わり、死、破壊、収束という方向性もあることを忘れがちです。
タロットも替え時や終わり(寿命)があるのです。
タロットリーダーであるなら、生と死の象徴がタロットにも描かれていることは知っているでしょう。
あなたの使っているタロットも、死と再生を繰り返し、カード自体の見た目に変化はなくても、あなたの学びや経験が新しいタロットに受け継がれ、大きな意味では(実は自分が)成長、リニューアル、発展していくのです。
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