自然の摂理での変化を受け入れる
マルセイユタロットには、いろいろな象徴や示唆が描写されています。
そこには、宇宙や自然の摂理、流れのようなものも描かれています。
だから素直にタロットを見ておけばよいのですが、人間は欲求が強かったり、わがままであったりする時があります。
まあ、頭でわかっていても、感情やプライドなどで動いてしまう(あるいは固まってしまう)ことはあるものです。
さて、ずっと書いてきていることですが、この世や宇宙の原理のようなものとして、創造、維持、破壊、再生の流れがあります。
また、大きくエネルギーを分けると、陰陽や能動・受動、安定(固定)と流動みたいな相反的な性質もあります。
同じことは続かず、また変化や破壊がいつもいつも起こっているわけでもありません。
ただ厳密に細かく見れば、すべては動いている(創造と破壊が繰り返されている)というか、流れているのでしょうが、安定に見える一瞬もあると言えますし、別の言い方をすれば、すべてが含まれる空間のようなもの、そこにあらゆるものが置かれている倉庫のようなものもあると考えられます。(それさえも動ているかもですが)
言い方を変えれば、創造破壊も見せかけの変化で、本質は何も変わっていないのかもしれないということです。ですが、人間の世界で見れば、やはり変化は常にあるものになります。
ちょっと難しくなってきましたので、簡単に言いますと、ずっとひとつのことを蓄積していったり、極めて行ったりする流れと同時に、ほかのものと組み合わせたり、変化させて行ったりする、ふたつの流れがあり、それは現実的にもバランスよく見ていく必要があるのではないかということです。
平たく言えば、専門性と柔軟性みたいなことです。
最近は、スピリチュアルや精神的なことでのサポートをする個人起業家も増えてきました。
皆さん、かなりの勉強もされていますし、それぞれの得意な技術も学ばれており、好きなことで成功しようと意欲と行動にあふれている人もいらっしゃいます。
ただ、闇雲に自己アピール(ビジネス宣伝としての)ばかりしても、その人の積み重ねてきたことが何なのか、本質的にはどんな人なのか、どんな実績や能力があるのか、わからなければ、得体のしれない人と思われたり、関心を寄せてくれなかったり、時にはうざがられたりします。
まあ、でも世の中、面白いもので、たとえ自分に深さや蓄積はなくても、要領や巧みな宣伝力によって、売り出しに成功している人も少なくありません。
まじめに勉強してきた人の中には、そういう人を妬む方もいるかもしれませんが、それはその人の、またある意味、才能と個性なのです。
逆に、ひとつのことにやたらとこだわり、確かに専門的知識や経験は深いのかもしれませんが、それを役立てる方法をうまく伝えられず(伝える工夫をせず)、行動もせず、ただじっと、カードでいうと「隠者」のように待っていては、それこそ、文字通り「隠れた者」になって、人は見つけてくれませんし、見つけても、何を伝え、何をしてくれる人なのかよくわからず、「なんか言っていることはすごそうですが、私には無理そうで・・・じゃ、研究、頑張ってくださいね!」みたいに言って、去っていく人も出るでしょう。
結局、まずは、自分はどんな人で、なぜその仕事をするのか、したいのか、そういう自分のオリジナルな世界観、ストーリーというものが他人にわからないと、その人は多くの中の一人に過ぎず、ほかの人が感動したり、共感したりする要素が見えてきません。つまり、お客様の心が動かないということです。
次に、自分の人となりはアピールしたり、蓄積したりはしたものの、もしサービスとして売りものを出すのであれば、それを買っていただけるアピールと工夫も必要となります。
当たり前ですが、商品の使い方も効果の説明もなく、ただ屋台の上に並べていても、よほどの変人以外、誰も購入してはくれないでしょう。まあ、見た目にすごいものがあれば別ですが。
最初にも述べたように、自然は変化し、宇宙は動いて行くところもありますので、例えば、時代も、人のニーズも、アピールする技術も、情報伝達方法も変わっていきます。
その度にいちいち合わせる必要はないにしても、極端に言えば、ある人が、「私は昔から電話営業が得意だったので、これからずっと電話営業で顧客を獲得してみせる!」と粋がり、ごわってみたところで、もはや固定電話を持っている家庭や個人も少ない状態なのですから、無駄な努力をすることになります。これが、流れを無視した固定みたいなものです。
仕事やビジネスだけでなくても、自分の状態が思わしくない時は、自分の内と外の乖離が大きくなっていること、もっといえば、自分の成長を抑制して、守勢に回り過ぎていること、固定観念にとらわれ過ぎていることに要因の場合があります。
ここで注意がいるのは、このパターンの場合は、自分が、維持から破壊、再生創造への流れに乗っていないことにあり、逆の場合の内と外の乖離もあるのだということです。
それは、自然の摂理で見るのではなく、自分が外の世界に合わせようとし過ぎていないかを振り返る方向です。
なるほど、自然や宇宙という大きなサイクルは回転し、変化し続けていますが、ここでいう「外のもの」とは、それ(宇宙サイクル)とは関係のない、外の人の観念や想念、思い込み、常識や世間体という価値のないルールのことです。実はこれも勝手に回っているのです。
その輪に自分の回転を同調させてしまうと、人の言いなりになったり、人の顔色をうかがって生活するような人間になってしまいます。つまり自我が乗っ取られているような状態です。
本当は、大きな摂理(変化)の回転力も、あなたの内なるものにも働いており、自分が苦しい、うまく行かないということは、偽物の他人の回転に自分を合わせているためで、結局、自然と同じように、あなたも変わるためには、逆に、このパータンでは、自我を強くする、自己を守るという固定・維持エネルギーを強化する必要があるわけです。
それができてないので、自然の摂理に反して、問題が起きるのです。
ともあれ、変化を受け入れるべき時、変化させない意味の変化が必要な時(自分を守り、強めるということ)は、自分でもおのずとわかる状況がやってきます。
私自身のことで言えば、もう前から生徒さんやほかの人からも言われていますが(苦笑)、今のブログの内容が難しく、専門的になり過ぎているところがあります。それは自覚していたところでもあるのですが、さすがに、もう行き過ぎの限界にも来ているかなと感じています。
一方で、あえて それでも、今までに続けてきているのも、マルセイユタロットを中心とした、私自身の世界観を知ってもらうためでもあったのです。自身の専門性の蓄積というところですね。
すでに記事数もかなり多くなっていて、もはや書庫みたいになっています。(笑)
ですから、これからも、このブログは、過去記事も含め、皆さんの書庫、本棚、データベースのひとつして活用いただければと思うのです。
タロット学習してきた人も、違った視点を持ってみたい、マルセイユタロットの入り口、独学で学習した人のちょっとした参考、心理的な問題や、生きづらさの問題で悩んでいる人の何か楽になる手がかりとして、そういう感じで、ここを読んでいただければよいのではないかと思います。
ということで、これからもこのブログは続けて行きますが、もう少しわかりやすく、ライトな形でのタロットブログも新たに書いていこうかと考えています。まあ、私のことですから、普通の人から比べれば、それでもまだヘビーかもですが。(苦笑) ヘビーでも蛇としての智慧(の象徴)が伝わればよいのですが。ダジャレですみません。(^^;)
私は書くことと話すことは、あまり苦ではない質なので、別ブログもありかなと思い立ちました。
もしコメントでも、こんなこと別ブログで書いてくださいとか、こんな感じがいいかなというのがあれば、是非お寄せください。
新しいブログの立ち上げは、いつ頃になるかはわかりませんが、私も隠者的な自分から、もうちょっと変わっていく時期にきたのかなと思った次第です。
新しいことを少しずつ初めて行きますので、その時はよろしくお願いいたします。
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