カードからの気づき

これからの生き方にあたって

テレビなどでは、一時の緊急的な災害・原発報道もめっきり少なくなり、バラエティの番組さえ多くなってきました。


これの良し悪しを言うつもりはありません。


「今は非常時なのでけしからん」と言う人もいれば、ずっとつらい映像ばかりを見続け、心が痛んで自分を追い込んでしまう人もいらっしゃるので、「普通の番組があることにほっとする」という方もおられるでしょう。


ただ私が個人的に思うのは、やはり、「もう今までとは違うのだ」という意識は持つべきではないかと感じます。


いわば、それはある種の覚悟です。


タロットでいえば、「正義」のカードが示すことかもしれません。あるいは「」や「13」、「神の家」で表せることもあるでしょう。


私はカモワン流をベースとしておりますので、そのカモワン流独特のタロット絵図・タロットマンダラをいつも念頭に置いて考えることが多いです。


そこで見ますと、「正義」のカードはマンダラ中段の左端に位置し、その階層は特に大きな変容の過程を示唆するものです。


中段の最後は「天使」を色濃く感じさせる「節制」です。つまり、この段階は「正義」から「節制」に至る過程・修行とも言えます。


平たくいえば天使になるたにはまず「正義」からということです。


もちろんこれは象徴ですので、実際に天使になるわけではなく、ここで私が述べようとしている「正義」のカードも、「正義感」や、正しい正しくないの「正義」ということでもないのです。


「天使になる」というのは、ある意味、今までの意識が変わる、救済意識・共有意識への変化とたとえられるかもしれません。


一方の「正義」はそのための「覚悟」でもあり、これから「節制」としての天使へと変わっていくためには、「正義」との間の「隠者」から「13」という段階を経ていく「覚悟」も必要であることを示します。


私はこれは心や意識のことだけではなく、実際(現実)面においても、特にこれからの日本と日本人に当てはまっていくのではないかと思っています。


タロットマンダラはの最上段は神(大いなる存在)の意識過程のようなもので、逆に最下段は人間意識、物理意識これまでの現実意識のようなものと言えます。


これを地球規模で見れば、旧来意識や状態にある国々や人々が下段であり、高次へと変容した意識の者が上段、そして中段はその仲介や事例として自らが過程を示し、上下の間にあって上から下へと指し示す役割があるように思えます。


ということであれば、そのジャッジや覚悟として今「正義」が日本人に問われているのであり、タロットマンダラの中段階層を進むことを試されているとも考えられます。


これは逃げない覚悟、腹をすえる覚悟でもあります。ただ逃げないと言っても、自らを明らかな危険にさらし続けるということではありません。しっかり生きるための覚悟ですから、守るべきものは守り、命を大切にすることも重要です。


今起こっていることは、これまでの意識ややり方、方法ではおそらく解決が難しいでしょう。そしてそれにとらわれている限り、不安はますます高まり、抱き続けることになります。


ですからここで私たちは覚悟を決めつつ、希望をもって、今までとは異なる意識や考え方、行動が求められていると言えます。


そうすることで、たとえば「もうこのままでは職や食がなくなっていくばかり・・・」「放射能で日本に住めなくなる・・・」「災害や苦難続きで、悲惨なことしか将来には浮かばない・・・」というような悲観的な考えも少なくなっていきますし、実際に新しい職業・仕事、エネルギー、活性、ライフスタイル、幸せ観を生み出していくことも可能になると思います。


とはいえ、何をしたらいいのかわからないという人は多いと思います。私自身もこれだということはまだわかっていません。


ただ先述したように、まずは何があっても生きるという「覚悟を決めること」です。


タロットマンダラで言うと、中層「正義」から「節制」の道を歩むことを意識することによって、自ずから個の変容に結びつき、全体への変化へとつながっていくと想像しています。


今、「世界」のカードを見てみよう。

今、世界中の目が日本に注がれています。


そして災害にあい、また原発問題の発生している危機的状況の日本に対して、多くの実際の支援や気持ち・心、メッセージも世界から届けられています。


これを見たり、聴いたりしていますと、本当に涙が出てくるものばかりです。


ありがとう」という言葉が心の底から出ます。まさに「有り難し」で、日本の言霊を感じさせます。


タロットカードを持っている皆さんは、是非「世界」のカードを見てください。


これはマルセイユ版に限らず、ウェイト版(ライダー版)でも絵柄は近いですので、ウェイト版でも通じる話だと思います。


中心の人物が手に棒や小壺を持って衣をまとい、踊っている姿があり、その周囲をリーフが取り囲んで、4つの生き物たちが見守っているかのように見えます。(絵柄が見たい方はこちらのサイト の最上段右端のカードを見てください)


このひとつひとつにはもちろん象徴としての意味があるのですが、今はそのことは省きます。


これを見れば、真ん中の人物は私たち日本人であり、周囲は世界の人々ということになるでしょう。また人だけではなく、物事も表しているとも想像できます。


これだけの規模の災害となると、もはや一国だけの問題に留まらず、世界の力を必要としているのです。そしてひとつの要素だけで事が片付くことではないのです。


たとえば、祈りをしたところで原発の放射線が収まるわけでもありませんし、被災地に必要なものが届けられるわけでもありません。


緊急に重要とされるのは、モノや行動、具体的な方策、正しい情報と決断などになってきます。


しかしながら、だからと言って、そこに心や感情といったものがまったくいらないのかといえば、そうではありません。


原発に対して命がけで働いていらっしゃる自衛隊や消防隊員、電気関連の方々などに対して、やはり祈りを込めること、心をこめて応援することは決して無駄ではないでしょう。


現実的には作用を及ばさなくても、隊員の方々に伝わって、その方たちの勇気や心の支えの一部になるかもしれないのです。


もしかするとそのことで、現場の人たちの、「あと一歩のがんばり」の力が出る可能性も否定できません。


落ち込んでいる日本人が、世界の子ども達からの「Pray for Japan」のメッセージを見て、力をもらったという人もいるはずです。


要はただ祈るだけでいいと考えたり、とにかく行動することだけ重視したりなど、単一だけでは効果がないということです。


問題が大きければ大きいほど、総合的・統合的に作用させていかねばならないとことがあります。


そこには理性や分析の力も必要ですし、今述べたような純粋な人の気持ちを表現して、祈ることもまた大切でしょう。


一人の人が全部を総合してやれということでもありません。それぞれの得意な方法、できること、範囲、規模で対処していくということが「世界」のカードに描かれていることでもあります。


日本はこれまで様々な国に実際的に支援してきました。そのことがまた還ってきているとも言えましょう。やはり与えていくということは無駄ではないのです。


世界のカードは、真ん中の人物が周囲に影響を及ぼすことも示唆しています。つまり、内と外は鏡映しでもあるということです。


そのことから考えれば、日本が立ち直れば、世界もまた新しく生まれ変わる可能性があると言えます。


秘伝では日本列島が世界のひな形(ミニチュア)のようになっているのは、結構知られていることです。これは単に形だけではなく、心や思い、出来事も示唆していると言われています。


象徴的にいえば外にあるものは内にあり、内にあるものは外にあるということです。


ということは、世界で起こることは日本で起こり、日本で起こることは世界にも起こるという解釈になります。


これを悪いことでとらえるのではなく、いいことで考えることです。


「世界」のカードの構造は、また奇しくも原子炉にも似ています。これをカードでいうところの「リーフ」の中にいかに食い止めるか。どうこれ以上世界に影響させないようにするのかも問われているかもしれません。


まさしく世界の問題として、世界中の力を結集して日本の事故に対応するということが示唆されているように感じます。

今後、カードの「世界」の意味である「完成」「到達」「予想や通常概念を超える成功」に向かってほしいと願っています。


タロットマンダラが象徴するこれからの意識とは。

今日は少しカモワンタロットの専門的な話になります。またカモワン流と言っても、私の思いや想像も多分にありますので、その点ご了解の上、お読みいただければと思います。


カモワンタロットにおけるタロット絵図、タロットマンダラ は普通は一人一人の人間完成の道程を示していると解釈するのですが、実は個人を越えた集団・国などの大きなものの道筋や事柄も象徴しています。


今回のことも、タロットマンダラを知っている人にとっては、おそらく符合する箇所を見つられることでしょうし、次なる過程をとうすればよいのかも見えてくることと思います。


たとえば、「神の家」というカードは数としては「16番目」に位置し、次には「17」「18」・・・と続いていき、最終的には「21」の「世界」で完成を迎えます。


「神の家」は以前にもお話しましたが、今回のことをもっとも象徴するカードかもしれません。もし今が「神の家」ならば、神から試されているということも言えますし、あと完成までに4段階(世界も入れると5段階)があるということになります。


これだけでも数々のことを象徴させていくことができるのですが、タロットマンダラのすごいところは、さらに複層して考察することもできる点です。


たとえば、今回のことのつらさや大変さを「13」で象徴させるとすれば、やはり次には「14」の「節制」の段階、そして「悪魔」「神の家」・・・と続くと考えていくこともできますし、「神の家」から「世界」という流れを一段下の次元にして、「隠者」から「節制」、「斎王」から「戦車」ということでも表現することが可能です。


私の個人的な考えでは、大きな意味で見た場合、「斎王」から「戦車」の段階はすでに次元・レベルとしては旧態のものを象徴していると考えています。


個人のメンタル的には「隠者」から「節制」への意識、全体としては「神の家」から「世界」をとらえていないと、これからの問題を乗り越えていくことが難しいのではないかと思っています。


ほかにもペア、カップルで多層に見るという方法もあり、たとえば今回の災害のことを、「神の家」と「星」のペアとして、さらに「13」と「節制」として、このふたつをダブルペアのように見ていくことができます。この意味は皆さんで考えてみてください。


もうひとつ、タロットマンダラを知る皆さんに考えてほしいのは、今まで知識としては3段7列の三階層のことは理解していたと思うのですが、個別体験は別として、普遍的・全体的なものとしての実感は得にくくあったと思います。


特に最上段のカード7枚の意識はわかりにくかったでしょう。


けれども私たちの住む日本で今回のような大規模な災害・苦難が起こり、誰しもが些細なこと、小さな争い、今までの不平・不満のようなものは消え、全体としてまとまろうとする意識と日頃の当たり前のものに感謝する気持ちが生じてきたと思います。


と同時に、人間の力ではどうしようもないもの、得体の知れない巨悪・これまで見えてこなかった悪しきものなども露呈してきているように思います。


つまり、これまでの意識レベルではとうてい理解できないこと、あるいは乗り越えられないこと、または今までとは違う規模の愛というものがあるのだということに、いやがおうにも気がつかされてきているということです。


これがマンダラの最上段のカードが表す事柄たちと言えるでしょう。


タロットマンダラでは、急激な変革の場合、縦列ジャンプ(つまり次元変換・変容)を見ることがあります。もはや私たちは、マンダラでいえば特に最上段の象徴体験を生で味わっていくことが求められていると考えられるのです。


その情報を広げる前に。

このところ、いろいろな情報が飛び交い、皆様たいそう不安や混乱のお気持ちを抱いていらっしゃるかと存じます。


そんな中で、一応普通の生活を送ることができている人、あるいは多少の不便やこれまでの日常と異なるものの、安全に暮らしができている人は、意外にも心はパニックになりやすいところがあります。


それは入れる情報によるところが大きいからです。


日常の行動や生活は実際にはあまり変化はないものの、自分が見たり聞いたりしている情報は、これまでとは明らかに今は違っています


これを正常化させるには、ひとつには情報の遮断があると思いますが、しかしながら、今は入れなければならない重大なこともありますので、情報を遮断してしまうことは適切な行動ではないと言えます。

ではもうひとつの方法があるとすれば、それは取捨選択をした冷静な情報の入れ方ということになるでしょう。


これには「正義」のカードと「隠者」のカードが役に立つと思います。(私の語るタロットはカモワン版マルセイユタロットでお話しています)


この両者は奇しくも数の順番で並んでいるカードであり、順番通り並べますと、「隠者」が「正義」を見ているように見えます。


「隠者」は本来は霊的な探究をする智慧ある老賢人ともいえますが、今回話をしている内容としては、探すもの、見極める姿勢という意味が妥当です。


そして「正義」はそのままズバリ正しいもの正しい情報と言えます。ですから、二枚で「正しいものを見極める姿勢」ということになります。


今のような災害が発生した時は、親切心、助け合いの精神が人として出てきますし、それが当然でしょう。そのこと自体はノーマルでよいことだと考えられます。


けれども、行きすぎてすべてのうのみに信じて、「人のためになるから」と情報を検証せずに、ただ言われるままに流す態度もまたバランスを欠いたものとなりがちです。(情報の内容によっては、有無を言わさずの、急を要するものもあります)


この場合大切なのは、「正義」が示す客観的な視点です。「正義」はある意味、感情を排しています。公平さ正確性が客観的なのです。感覚より事実・数値的と言えましょう。


あなたが入れた情報の正しさは、客観的に見てどうなのか。一番肝心なことは、その出所です。


最近でも電力会社を語り、関西の節電を呼びかけるチェーンメールが広がりました。ですが、その電力会社のHPを確認すると、電力会社からそのような内容のメールは出していないとはっきりと書かれてありました。


あやふやできちんと確認できないまま、ただ感情にまかせてチェーンメールを送ったり、ブログに記載してしまったりするのも注意が必要だと思います。(推測の場合、「これはあくまで自分の考えです」として、断りを入れて書かれるとよいと思います)


少なくとも、入れた情報が公の情報としてきちんと告知されているのかどうかは確認してから流されたほうがよいでしょう。そして受け取るほうも、一度冷静になって情報を見るべきで、裏付けを自分で確認する態度を取ったほうがよいです。


ネット上の情報が正しいこともあれば間違っていることもありますし、リアル(実際の生)の情報でもそれはあります。


それとは別で考えたいのは、結局、人は自分の思考や感情を正当化するために情報を得ようとするという点です。


簡単にいえば不安を確信させるために、さらに不安を呼ぶ情報を得ようと、心が無意識に不安情報にロックオンしてしまうということです。


無知蒙昧、安易な楽観主義も危険ですが、希望にロックオンして情報を得ることは、結果的には自分の希望にもつながることだと思います。


過去の経験が生きる。

カモワン版マルセイユタロットには時系列的に見て、過去を振り返っているカードがあります。


一般的には前向きに、つまり未来を見ることがポジティブだと奨励される傾向がありますが、過去を見ることも大切です


今回の地震で思うのは、行政・一般含めて、皆様のすばらしい行動と意識です。(もちろん全部が全部というわけでもありませんし、未体験のことについてはとまどいや混乱があるのも事実です)


これにはこれまでの災害の経験、特に平成以降の阪神淡路大震災や新潟中越地震などの経験が活かされていると強く感じます。


たとえば阪神淡路大震災では、様々な理由で自衛隊出動や他国からの救援部隊受け入れ等が遅れ、助かる命も失われたと言われています。


しかし今回は政府は国をあげて最大限の復旧と支援にあたっていくと宣言した通り、大規模な自衛隊の方々の迅速な対応がすぐ始まっていました。他国からのレスキュー部隊も続々と日本に入って来られています。


阪神淡路大震災で命を失われた方々にはまことに不幸で悲しいことであったとしか言いようがないのですが、その尊い犠牲が教訓となり、確実に今回の地震で活かされているものがあるのではないかと感じるのです。


もちろん命のことだけではなく、物資・医療・人的支援の配送、配給、心のケアも含めて、そのノウハウなど、過去の体験は今回にかなり生きてくることでしょう。

これは、時を超えた魂の救いかもしれません。逆にに考えると、活かさないと本当の意味で魂の救いにならないと言う覚悟もいるでしょう。



カモワンタロットでいえば「手品師」「斎王」「皇帝」「戦車」「隠者」「節制」「星」「世界」


みんな過去を見ているカードであり、タロットを知る人はその意味を考えると、今回のことにどれも今必要なことばかりだと思えるはずです。


もちろん通常時の私たちの生活においても過去の体験を蓄積として、今と未来に活かすことは非常に大事なことと言えます。


さらに同じ事をただ活かすのではなく、新たに別のもの(価値観・実際)を生み出すという「生かし」もあると考えます。


今起こっていることも過去の蓄積として、さらに未来に違った形で生かせることになることを望みます。


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