タロットの使い方

マルセイユタロットとふたつの思想型

タロットの学習は、それ自体がタロット以外の学びにつながっていると、つくづく思います。

例えば、小アルカナを貫く基本コンセプトともいえる「4組(四大元素)」も、自分にとっての四つの分野の過不足、調整、統合などを示唆し、ただ単に四分野のバランスを取るという意味だけではなく、自分にとっての個性、言い換えれば得意な分野・方法をも見ることがてきます。

それによって、自分という存在が、いかにただの一部分(ひとつの方向性)からしか見ていなかったことがわかり、最初は愕然とすることもあります。

しかし、さらに進めば、自分から他者、つまり自他構造やその関係性まで派生し、最終的には大アルカナの「世界」のカードが示すように、世界、いや宇宙全体も同じ構造や関係性をもっていて、自分というものがまさに世界そのもの、いわば小宇宙であることに思いが至るようになります。

このことから考えても、タロットは占いの道具で作られたのではなく(表向きはトランプのような遊技道具だとしても)、私たち自身が個人としても、全体としても気づき、成長し、全体と個を統合して、人類全体を進化させる目的で作られたのではないかということが想像できるのです。

このことは、マルセイユタロットのいろいろなことからも証明というか推測できるもので、マルセイユタロットを知れば知るほど、実感できてきます。

いつも思うのは、何者がマルセイユタロットに関わったのだろう、製作者や完成させた者はどんな存在だったのだろう、ということです。

これについては、歴史(特に裏歴史のようなもの)を丹念にたどっていけば、だいたいのところは想像がつくところなのですが、具体的に誰とか、どういう組織だったのかというものを突き止めようとすると、それは逆にわからないようになっている感じがします。

ただ、少なくとも、マルセイユタロットが実際に世の中に登場し、広く出回るようになった時代のことを思えば、17~18世紀を中心としたヨーロッパ完成の時期を見ることはできるでしょう。

ということは、その頃に何かがあったということも逆に考えられのです。

もちろん、カードが生産がしやすい状況が発達してきた(整ってきた)という社会的条件もあったでしょうが、裏向きの理由として、私たち人類に必要でるあからと、この時期に完成させた存在と言いますか、勢力、意図があったのではないかと想像されます。

いつの世も、実際の形とか表現とかは、時代ごと、表現者ごとに違うのは当たり前です。

しかし、その奥底に流れる本質、本当に伝えたいこと、見せたいこと(わかってほしいこと)は、同じだと言えます。

自分の意見を伝えたいと大昔の人が思えば、普通に声を出すか、自然の木や石で何かを表現したかもしれません。やがて本ができれば本に書くということもあります。

今の時代はネットとか通信機器が発達していますから、そういったツール・方法を使って伝えるでしょう。

また、もしかすると、テレパシーのようなもので伝える文化とか方法もあったのかもしれません。(もしくはそういうことがわかってくる未来とか)

さらに言えば、世の中の状態、自分が置かれた状況によっても表現が変わるでしょう。

戦争時代に、戦争反対を訴える人がそのまま主張・表現しても、その国で逮捕されたり、制限されたりするのが普通だったでしょうし、今でも宗教や思想が自由な国はそれほど多くなく、認められていないことを述べたり、信じたりするのは命の危険もあります。

マルセイユタロットというものが、紙でできた図像であるのも、そういうものを作る工業的技術(と言っても家内制手工業に近いものだったでしょうが)がやっと整ってきたというのもあるのでしょうし、何かの理由(この理由も大体は推測されていますが)で、本当の主張を本などで書くことができず、カード図像に暗号のように隠したという説もあります。(個人的にはこれを採用しています)

つまり、マルセイユタロットとしての表現は、それに関わる人の、その時代と条件・状況に合った伝達方法として選択されたということです。

それぞれの時代・条件によっては、同じ主張であっても、違うやり方・方法が取られていたことは容易に想像がつきます。

外(表)に出ている表現や形だけで判断していると、本質が見えないことがあります。

本質を見ていけば、つながりもわかり、ある種の主張や思想の流れが連綿と続いているのが浮かび上がってきます。

それは、地域や国、時代とは関係なく、おそらく人類史としてずっと続いてきたものではないかと思われます。

結局、ふたつの対になるような思想の対立とその統合という歴史のように思います。それが、洋の東西、時代や国を超え、人々の中に元型的なものとして、ずっと流れてきているように感じます。

つまるところ、それもまた宇宙の構造・パターンなのかもしれません。

対立や葛藤の形は、その時その時によって形や表現を変えていきます。また、社会や国だけではなく、個人の中にも世相を通したり、個人的な課題(問題)として起こってきたりもします。

しかし、これもまた同じふたつの型の対立が、形や規模を変えて現れているに過ぎないと言えます。

今、世の中に起こっている大きな問題も、実はこのふたつの型の対立への気づき、そしてその統合のために起きていると見ることが可能です。

その時の対立を統合して乗り越えていくことができると、次の対立はまた起きるにしても、バージョンが異なりますので、これまでの対立による苦しみの世界からは抜け出します。

統合についても、本当は単純な構造だと思いますが、実際に統合される(する)には、分野の違いと言いますか、その時々と起きている問題の種別によっても違ってきます。

科学的なことが統合の助け・力になることもあれば、心の浄化によってそれが起きることもあります。それらは、別々の要素ではあっても、全体としては統合の力(視点)になっていると言えます。

ですから、最初に戻りますが、タロット学習においてもそうであり、感性や感覚を磨いたり、直感から得たりしたものだけが良いとは限らず、論理やシステムから考察したりすることも学習の向上、ひいては自身の統合に寄与することもあるのです。(その逆も当然あります)

対立は統合、つまり進化や発展、次元上昇の礎とも言えますから、自分の中においても、嫌いなものとか、受け入れがたいもの、単純に自分の思いや意見とは異にするもの(人)のことも、大切になってくるのです。

重要なのは、ただ対立に巻き込まれ、感情的になったり、理屈をこねて、自分(ある考え)を絶対化したり、相手(別の意見)を幻想化して持ち上げ過ぎたりしないことです。

これとあれでは何がどう違うのか、対立している要点を俯瞰できる立ち位置を見つけることでしょう。

対立すること(問題が起きること)で、どこに自分を連れて行こうとしているのか? (この時代・この状況)に何を学ばせようとしているのか?こういう視点です。

もう少し、非常に重要なことを言いますと、マルセイユタロットの「月」に秘められた内容と言えますが、対立はある種(存在)のエネルギーになっているのです。

だから、ずっと対立・葛藤・争いをしていては、それらのエネルギーの供給源になるだけです。(ただし、それはいいとか悪いとかの次元で見るものではなく、必要とされることでもあると考えられます)

ということで、対立の深みに長くとどまるのは危険でもあるのです。ありていに言えば、覚醒が求められるということです。

マルセイユタロットはそのためのシンボル図、意識に作用するものだと言えるでしょう。

しかしながら、占いの使い方をしていては、対立と統合のシンボル図としての作用はなかなか発動が難しいかもしれません。(占い活用でもできないことはないとは思いますが)

占いを超えた、それなりのタロットへの見方、使い方を学ぶ必要は、やはりあるのです。

最近、占いをされる方も言われてますが、占いに来られる方(お客様)の質問とか悩みも変わってきている言います。(悩みは同じでも、知りたい答えが違ってきている)

すでに現場でも、占いではない占い(言い方は変ですが)にバージョンが変化してきているのでしょう。

ですから、占い師を目指す人であっても、タロットの読み方の視点を変えていく必要性は、特にこれからの時代、特にあると言えるのです。


時間を進めてみる

その名前を書くのも憚られるほどの、例のウィルス問題、世界的にも深刻な状態になってきました。

著名なコメディアン・タレントである志村けんさんも犠牲になってしまいました。子供のころから楽しませていただいた志村さんには、心からご冥福をお祈りしたいと存じます。

さて、そのような状況で、今、非常に一人一人が自覚をもって注意と節度を持ち、そして日本全体として協力して対応していく心構えがますます必要となりましたが、同時に、不安や恐れ、心配、ネガティブな思いも増大している人が多いのではないかと思います。

それは状況を見れば仕方のないことかもしれません。ウィルスの影響と被害が甚大なヨーロッパでは、精神的に病む人も増えていると聞きます。

実際の感染対策も急務ではありますが、このことにより、震災の時もそうでしたが、メンタルダメージを受ける人も多くなっていると考えられますので、メンタル面のケアも考え、実施していくことが求められます。

前にも書きましたが、昭和がモノを中心とする時代だとすると、平成は心や精神に注目が集まる時代と言えました。そして、令和以降は、モノと心、物質と精神を超えた(統合した)霊・魂ということに、一般的にも観点が移るのではないかと考えています。

ということで、振り返れば、平成の時代、メンタルに関心が行くことで、そのケアーや癒しをする人たちも増加したように思います。

もちろん、精神医療・保健という、公的な面、アカデミズム的な方面の発達もあったと思うのですが、民間や一般の人のメンタル(心・精神)への注目度、そしてそれに関する資格や技術的なもの、それを活かしての仕事をする人もたくさん出たように思います。

いわゆるカウンセラー的な人(仕事)など、その典型と言えます。

ですから、今こそ、平成で仕事を始めたメンタル・マインド関連の方々は、何か、皆さんに役に立つこと、セルフケアできることなど、伝えていくとよいと思いますし、経済的に不安があるクライアントに対しても、何か割引とか、サービスが受けられやすい仕組みを提供していただくのもよいのではないかと、個人的には思います。

もっとも、提供する側にも生活がありますから、その辺りはバランスが必要かもしれませんが。

私もタロットカードを使っての、メンタルやスピリチュアル系のはしくれみたいなところもありますので、先日からお知らせしているように、通常価格の7割引きで、今、タロットリーディングを提供しております。

えーとまあ・・・それをしている私は、全然裕福でありません。ですから、「そんな価格でやるのは、仕事としてはどうなんだ!」と、ビジネス的にはあきれられるのかもしれませんが、私にとってタロットの仕事は、生活のためにやっているだけではないので、こういうこともします。

ところで、心や精神が不安になる、鬱的になるという方に、時間の進め方を逆にしてみることを提案します。

普通は、現在から未来へと時間は流れると、皆、思いますよね。そうでないと、日常的、実際的にはおかしなことになります。

しかし、ここで、未来から現在に逆に流れてくると、時間感覚を反転させてみましょう。

つまり、今あなたに起こっていることは、すでに未来が何らかの形でできており、そこからの影響があって今の状態があるとみるわけです。

通常は、(確定していない)未来が不安、心配・・・ということで、それを想像して気持ちが萎えたり、悲観したりして鬱的になります。

けれども、これは、今のあなたが想像(創造でもあります)しての未来です。

ですから、よく言われるのは、今の自分の未来の想像を明るくすればいいという方法です。

それはもっともな話で、今の自分が、また決まってもいない未来を想像して、勝手に悩んでいるのですから、今の自分の未来への想像・イメージさえ変えれば、落ち着けるというのも道理です。

しかし、そう簡単に明るい想像ができないから困っているわけです。

もともと普段からポジティブシンキング傾向で、行動も活発、すぐ実行できるような陽キャラ(笑)みたいな人は、未来への想像をポジティブなものにするのは簡単なことでしょう。

ですが、普通の人とか、ネガティブ・心配性な人は、なかなか明るい未来をイメージすることは難しいものです。ましてや、今、世界中で大変になっているネガティブさが蔓延するような事態では、明るくなれ、というほうが無理です。

私など、この心配性の傾向を持ちますから、気持ちはよくわかります。

それでも、ここで、時間の流れを逆にした思考をしてみます。

その時のコツは、時間をかなり進めてみるということです。

だいたい、過去のパターンとか、直近の状態をそのままトレースして、現在→未来のイメージを多くの人はしています。

ということは、ここ最近とか、少し前の過去のものを題材にして未来予測をしてしまうので、どうしても、今がネガティブ状態なら、未来もネガティブなものしか想像がつかなくなってしまうのです。

ですから、時間のスパンを直近の過去と現在よりも長くして一年後、数年後、10年後くらいの未来へと飛ばしてみるのです。要するに、今に影響している色濃いネガティブ材料・要素を排除するわけです。

そして、白紙のような状態で、明るい、あるいは希望する未来を想像します。そうなっているということを強く思うのが大事です。

その未来が選択されているという思いが強くなればなるほど、未来はあなたの意識では確定状態に近くなります。

これは現実にイメージした未来を引き寄せるための確定というより、イメージや意識での確定の思い・傾向というものを作り上げ、その作業そのもの(プロセス自体)に大きな意味があるというものです。

それで、時間の流れが逆になると見ていますから、将来が明るいものならば、当然現在にそれが流れてきて、「今」がそれに向かうための過程ポイント(地点)になって、気持ちは明るくなってきます。

未来はたくさんの世界(未来像に至る)線に分かれていて、そのどれもが可能性として「今」にあっても、選ぶのは自分の「今」(の気持ち)であるということがよく言われます。

時間の流れが未来から来るという設定においては、たくさんの未来像があるのは同じでも、今(の気持ち)がそれを選択するのではなく、先に未来に飛んで決めてきてから、それが流れてくるのを待つという感じになります。

従って、今のあなたの状態・状況に関係なく、未来そのものをとにかく先に決めること、それがとても大事になってくるのです。

これはマルセイユタロットでは「女帝」と関係します。

今は破壊として「13」が起こっていると言えますが、破壊は創造の裏返しでもあり、セットと言ってよいものです。そして、「女帝」は同じという数を持ち、創造に関係します。

つまりは、あなたは「女帝」となって、今破壊されつつある(自分の)世界を、先に計画し、よいものを創造(想像てもあります)しておくことなのです。

ウィルス後の世界であなたは、よい意味で(希望的に)、何がしたいのか、どうなりたいのか、そういう思いを先回りして、時間を進めて、創造するのです。

これは、時間が過去→現在→未来という通常の感覚では、直近の過去と今現在のあなたが得ている情報に大きく左右されてしまうので、明るい未来、なりたい自分とか、希望する将来など、なかなか想像できないのが普通であることは、今までで述べてきました。

しかし、未来から現在へと時間の流れを逆転させ、通常思う未来の想像よりも、もっと先の未来へ時間を進めて想像することにより、今の囚われが少なくなって、ポジティブなものや、よいと思えるものが出やすくなるのです。

それが少しでもできると、未来から今に向かって時間が流れて来るわけですから、不思議に、気分は多少なりとも明るく変わってくるでしょう。ある意味、現実逃避(笑)をうまく使うテクニックと言えます。

パラレルワールド的に言えば、短期的ではないもっと先の未来の自分の世界に行き、そこの自分から、今の自分に念を送ってもらうみたいな感じですね。

少なくとも、完全によくなる世界は見え(想像でき)なくても、この騒動が収束している世界は意外と想像できるのではないかと思います。

もちろん何度も言うように、短期的には想像としても、今の状態なら無理だと思います。

けれども、長期的に見れば、誰でもそれ(収束)は思えるでしょう。どんなものでも、ずっと同じということはなく、この世の理として、必ず創造・維持・破壊、言い換えれば、発生、ピーク、収束となります。

あなたが永遠に現実世界では生きられないように、ほかのものも必ず衰え、滅びて行きます。それは自然のサイクルです。

ということで、収束する世界はわかるわけですから、その世界に自分を飛ばして、しばらく夢想するのも、実は今の自分に役立つことは、ここで述べた通りです。

悲観せず、あなたも時間を進めてみましょう。

これはまた、マルセイユタロットで言えば、「運命の輪」を回すことにもなるのです。


一枚引きのある技法

タロットの活用法は、ここでもいろいろと述べています。

タロットの使い方は、自分に使うか、他人に使うかで、まず分けていくことができます。

それから、目的にもよります。占いで使うか、セラピーに使うか、問題解決に使うか、自己啓発、自己認識や成長に使うかなどです。(これもタロットの構成そのものによって、実は分けていくことができます)

そのような様々な使い分けがあるのですが、今日はその中でも、技法としてはもっともシンプルと言える、一枚引きによって自分を観察する方法について、書きます。

一枚引きというのは、タロットをシャッフルして、一枚だけカードを引くというやり方(展開法)です。なお、基本的に正逆はとらないほうがよく、一枚そのものを象徴として見ます。

その名の通り、一枚だけカードを引くので、一番少ない枚数の展開法になります。それだけに情報量が少ないので、これをもとにしたリーディング、特に問題解決的な読みをするには難しいものとなります。

反面、シンプルゆえに、自分に当てはめたり、心理的・環境的投影・反映として見たりするには適しています。

この一枚引きを、ある時間的スパンを決めて実行していきます。

具体的には、一日単位、週単位、月単位、年単位というのが(時間的スパン・間隔)として挙げられるでしょう。

一日単位の場合は、毎日引くことになりますし、それぞれ週一、月一、年一みたいな形で引くわけです。

この時、使うタロットのパートは、大アルカナだけのほうがよいでしょう。ここで述べている「タロット」とは、マルセイユタロットのことを指しますから、ほかの種類のタロットの場合は、小アルカナを入れたほうが効果的なこともあります。

マルセイユタロットでは、特に小アルカナの数カードの絵柄が記号的なものになっており、そこから何かを事柄をイメージしたり、当てはめたりするのは少し難しいこともあるので、絵が具体的になっている大アルカナを使うほうがこの場合はよいのです。

それで、引いたタロットをどう解釈するかです。

時間的スパンを年単位からすべて活用する場合は、大きな時間スパンのものを自分における大テーマとし、次第に時間スパンが細かくなるにつれ、そのテーマが細分化(具体化)されると考えます。

例えば、年が「星」、今月は「運命の輪」、今週は「女帝」、今日は「手品師」が出たとすると、月(何月とかのその該当月)については、「星」と「運命の輪」を併せて考え(「星」にするには「運命の輪」を動かす、あるいは動く)、週については、それに「女帝」(計画やアイデアを週ごとに決めて行く)が加わり、さらに今日となれば、「手品師」も追加していく(例えば仕事の面でそれを実行する)となり、ちょうど、大アルカナから小アルカナへと移行するような感じで、具体性を持っていくように読みます。

ただし、これでは一枚引きなのに、結局、四枚引き(笑)みたいになってしまいますので、シンプルさを追求したい場合は、それぞれのスパンを切り離して、別々に読んでもOKですし、他の時間スパンは引かず、ただ毎日引いていくというパターンのほうがよいかもしれません。

毎日引くやり方の場合は、統計的な手法も使い、そのひと月が終わる時に集計し、どんなカードが一番出たのかとか、逆に出なかったカードを確認する、女性のカードが多いとか、一人の人物のカードがよく出たとか、上の立場を示すような感じのものが目立つとか、傾向を読み解きます。

不思議なもので、同じカードがその月はよく出たり、ある一定の期間が過ぎると出なくなったりします。

こうして傾向を見れば、自分の心の動きと環境がシンクロして、カードに出ていることがわかり、いろいろと整理できます。

このようなやり方を取る一枚引きでは、カードの意味を読もうとしたり、なんとかカードを解釈しようとやっきになったりするのではなく、カードが自分に問いかけているというように、タロット側から自分へ向けてのベクトルで見つめることが重要になります。

自分からカードへのベクトル(方向性)が強すぎると、単なるリーディングや占いの練習になって、飽きてしまいます。また同じパターンしか読めないので、あまり技術的な進歩もありません。

それよりも、カードが何かを語り掛けていると見て、その問いに答えよう、応えようとしたほうが面白いですし、結局、自己分析にもつながりやすいです。

と言っても、この方法でも、飽きてきたり、同じような質問しか浮かばなかったりすることもあり得ますから、そういう時は、カードの絵柄を細かく見て、メインの人物だけではないところからの問いかけを想像するなどしていくと、同じカードからでも別の見方や質問が出てきます。

また、直感や感覚も大切にして、およそカードの普通の意味とは異なる内容が浮かんできたとしても、それを受け入れます。つまりは、自分の感じていることをカードに託して、もう一度、自分が捉えなおす(自覚する)ことが重要なのです。

私はあの人に対して怒っていたんだとか、ああ、あの行為はあれに忖度していたなとか、意外にあれは楽しかったかも・・・みたいな、抑圧したり、取り繕ったりしていた気持ちが、カードを見ることで表出することがあるわけです。

人間、押し込めた心は、やがて溜まって爆発することがありますし、自分の気持ちに嘘をついたり、気が付かなかったりしていくと、結局、他人や世間の情報に流される人生とか、自己否定から不幸な状況を招き寄せる結果となりがちです。

いわば、心のクリーニングと言いますか、発散や自覚をして、そこからの自己尊重につなげていくのです。

マルセイユタロット、特に大アルカナは、人の心の元型(皆が思うパターン)を象徴すると言われます。

ですから、特に22枚の大アルカナのカードを引くことで、自分の意識や心の何かが現れたり、投影させたりすることができ、まさに、心の鏡として扱うことが可能です。

毎日、気持ちや心は変わっていきますし、毒のような、ネガティブなものもあれば、明るく楽しい気分のものもあります。その感情に気づくことで、ネガティブなものは浄化され、ポジティブなものは強化、あるいはバランス化されます。

一年、これを続ければ、相当あなたは自分の心の扱いの達人になっているのではないでしょうか。それはまるで、荒ぶるライオンをコントロールする「力」の女性のような存在です。

毎日できなくても、先述したように週単位とかでも、やってみる価値はあると思います。

話は戻りますが、年、月、週、日の、四つの柱ごとに一枚引きをすることで、毎日複数のカードの連繋を見ることになります。もちろん、同じカードが出る場合もありますので、その時は、さらにそのカード(におけるテーマ)が強調されていると見てよいかもしれません。

カードたちを関連させていく、ひとつのコツとして、カードの(絵柄)中にカードを入れていくような読み方があります。

さきほどの例でいえば、年テーマが「星」、月テーマが「運命の輪」、週テーマが「女帝」、日テーマが「手品師」なので、「星」の壺に「運命の輪」と「女帝」を入れて、流してできてくる泉のもとに「手品師」がいて、その「手品師」の机に水があふれている・・・というようなイメージを持てば、なんとなくでも、複数のカードのつながりを読むことができるでしょう。

もちろん、カードの細かな図形象徴の関連において、その知識がある人は、はっきりとした具体的テなーマを読むことも可能です。(これはきちんと学習しないとできません)

ともかくも、カードは、まさに、扱いによってはあなたの分身となるのです。

言ってみれば、万能ツールともいえるものですから、うまく活用しましょう。


自分の力とタロットの力の関係性

タロットカードと自分との関係は、一定ではありません。

これはちょうど、人間関係と同じようなもので、基本的な関係性(役割、立場等)は同じであっても、その質や深度(進度でもあります)が変わってくるのです。

そして、自分がレベルアップすれば、タロットの力も増すことになります。まるで鏡のようなものです。

つまり、使う側の能力、意識によって、タロットのパワー(フォースといったほうがいいかもしれません)も変化していくわけです。

このことは、タロットとの関係性が深まれば深まるほど、あるいは長くなればなるほど、実感してくることでしょう。

そのような、個人とタロットとの関係性による変化もあるのですが、実はまだタロットの力が変化する要因がほかにもあります。

それをいくつか挙げることができますが、その中のひとつとして、時代性というものを指摘しておきます。

不思議なもので、時代の特徴が、タロット(へ)の認識を変えると言いますか、タロットの力を引き出したり、弱めたりすることもあるのだと思っています。

例えば、通俗的な意味での「オカルト」(本当の「オカルト」の意味は別にあります)ブームのような時は、タロットにも神秘性が与えられて、特に昔は(今もですが)占い的な力があると目されていたことがあります。

そして、実際に、占いでタロットを使うと、未来を予見したり、相手のことがわかったりして、つまりは当たることがよくあるような感じになるのです。

それは、心理的に言えば、タロットに不思議な力があると多くの人が信じ込むことで、当たるという現象(錯覚や思い込みのこともあります)を引き起こしやすくなるからだと推測されます。

メルヘン的に言えば、タロットさんが「自分を信じてくれているなら、あなた(みんな)の望む方向に、力を発揮してやろう」としてくれたのだと言ってもよいかもしれません。(笑)

言わば、時代の雰囲気によって、タロットも変わるということです。

そして、平成から令和になり、2020年という年を迎えている今日、おそらく、精神世界などに関心のある人には、時代が大きく変わってきているのを実感しているでしょう。

あくまで私の見解ではありますが、それは、統合に向けて、まず個の独立、確立が高まるということです。

SNSや、Youtube、TikTokなど動画も含めても、自己発信・自己表現が簡単にできる時代になっており、皆が手軽に自分の世界を出しています。

もはや、昭和の頃のような、旧メディア、テレビ・新聞などの画一的な、ある意味、洗脳的とも言える情報発信は古く、通用しなくなっており、個性(それぞれの自分)を無視したものは、信用さえ失ってきています。

統合と言えば、「ひとつになる」というようなイメージを持ちがちですが、誰もが金太郎アメ的な同じになる意味ではなく、まずは個を認めて、そのうえで、全体として統合していく(個を消すわけではありません)のが、霊的な流れではないかと考えられます。

ですから、今の時代の様相は、実は正しく進んでいるように思います。(間違ったところもあるかもしれませんが)

個を活かす、確立するということは、自分を認めるということにつながりますから、巨大な支配的な何かに自分をささげて生きるような時代は終わりを告げ、一人一人が自分を受け入れ、認め、発信していくようになるのは普通だと思います。

ただ、人に認めてもらえることのために、自己発信をしていくと、結局他人に力を明け渡すことになりますから(他人や外の世界の許可が必要だということになります)、自己の確立とは真逆の方向になります。

自分が好きなことをただ行う、自分がやりたいことをやって発信する、見てもらう、考えてもらう、楽しんでもらう・・・まずは、こういうスタイルでいいのだと思います。

さて、話をタロットに戻します。

このような、統合に向けての個の確立が進む時代になってきていますので、タロットも時代の影響によって変化するとすれば、そうした自己表現、自己の確立に向けた流れに寄与していく力が増すことになります。

すると、タロットリーディングしていても、これまでは全体や社会の力を借りないとできなかったこと、または、社会規範・常識・ルールみたいなものに則って自分を表現せざるを得なかった者が、自分ひとりでとか、少ない人数の同好グループとか、今までの常識に囚われないやり方で、自分を確立していく可能性が、これまで以上に、タロットから読むことができるようになると考えられます。

端的に言えば、不可能性が可能性に変化するということであり、タロットの読み方のレベルと言いますか、許可できる範囲が広くなる(普通では無理とか、不可能と思っていたことに、「できる」という許可を見出すことができる)のではないかと推察します。

タロットでは、大アルカナの場合は、22枚のカードがあり、マルセイユタロット的に見れば、「愚者」と「世界」を除けば、ある種、カードの受け持つ所定の範囲とかレベル、限界性みたいなものがあるわけです。

それぞれのカードの担当範囲とでもいうべきものは、時代によって変化し、これからの時代、かつてのカードのレベルを超えた力、読み方が登場し、それが日常性をもってくる(担当範囲として定着してくる)のではないかと想像されます。

しかし、最初にも述べたように、個人とタロットとの関係性もありますから、自分が成長し、もっと軽やかに、可動範囲を広くしていくことができてくればの話にもなります。

自分で自分を束縛していれば、その分、タロットも締め付けられ、自由に力を発揮することができなくなります。

一言で言えば、どれだけ自分を信じられるかによって、すべてが変わると言ってもよいかもしれません。それはタロットでさえもそうなのです。

もちろん、すぐに自分を信じる、つまり自信を持つことができない場合もあります。人間ですから、落ち込み、悩み、自分を卑下してしまうことも現実の人生では少なくありません。

しかし、そんな自分に悩みつつも、少しずつでも自分を認め、自信が持てるようになってくれば、取り戻したあなたの力が、タロットのみならず、あらゆる面で、力を昔より、出していけるようになるでしょう。

自分を認めるには、その前段階として、自分を癒す必要もあります。癒されていない部分を無理矢理、強くしようとしても苦しいばかりです。癒しながら、自分を回復し、そしてまた落ち込めば、さらに癒し・・・を繰り返してもいいと思いますし、それが普通でしょう。

強くなろうとするのではなく、自分に素直に向き合っていくと、自然に強さに導かれるようなものです。

タロットはあなたの鏡にもなりますから、タロットに力を感じられるようになれば、あなたにも力が蘇ってきている証拠になります。


タロットによる夢や願望の実現

皆さんは、タロットで夢がかなえられると思いますか?

私からの答えは、イエスとも言えますし、ノーだとも言えます。(笑)

ただ、世の中にいろいろな願望実現法、夢をかなえる方法が披露されていますが、やはりタロットを使った方法もあると述べてもいいでしょう。

少なくとも、何もしないよりかは、確実に実現に向かって進展します。これは自分の例からしても、断言できます。

まず、タロットは、絵のカードであり、視覚効果が非常に高いです。

しかも、その絵柄は、特にマルセイユタロットの場合、ある特別な幾何学的計算と配置によって描かれており、特殊な力が働くと見てよいものです。

なおかつ、絵の細部まで意味が込められており、一枚一枚の絵柄は無目的に描写されているのではなく、見る者、解釈する者に何らかの力が宿るように配慮されています。

よって、タロットの絵(つまりはカードそのもの)と自分の夢をリンクさせていくと、自然に視覚を通して夢が自分の中に入ってくるようになり(夢の再認識であり、無意識に入ることでもあります)、日々雑然として、忘却してしまいがちな願望・夢に向かって、ほとんど意識せずに進むことができます。

それには、カードの象徴性や意味を、知識で理解するだけではなく、感情や体験として味わっておくことも必要です。

なぜなら、臨場感がカードを見るだけで違ってくるからで、その感覚こそが、夢の実現にも関係するためです。

あと、これは西洋魔法的な技術になりまずか、タロットの瞑想をすることで、ある別の次元とつながり、自分の理想的な選択を見せてくれたり、時間を超越して可能な未来を引き寄せたりします。

これは、心理的には、自分の中の願望を画像のように心に投影させて焼き付け、さきほど述べた臨場感、あるいは現実感を増して、実現を阻むブロックをはずしたり、未来を明るくイメージさせたりしているものと考えられますが、サイキック的にはまた別の意味があると想像されます。

言ってみれば、あえて、メルヘン的な言い方をしますいが、タロットの精霊が願望実現の手助けをしてくれるようなものです。

自分には無理だと思っていても、タロットの精霊は、時空や次元の間を行き来きする力を持ち、実は潜在的に可能で、輝かしい未来像、今の限界を突破したあなたというものを見せてくれるわけです。

人間は想像ができないと、「創造」ができません。つまりはイメージしたこと、思ったことが実現の元になるわけです。このことは、「女帝」と「皇帝」のセットでも示唆されます。

逆に言うと、思えないこと、想像できないことは、叶うことはほとんどありません。(例外はあります)

タロットの精霊は、あなたが思いもしなかった、想像であり、創造の世界を見せてくることがあるのです。それによって、新たな世界の、実現への扉が開かれることもあります。

しかしながら、現実時空に生きる私たちは、ただ思うだけでは、実現が難しいのも事実です。

ふわっとした夢想的なもの、なんとなくいいなあという淡い思い・・・などは、イメージしても泡のように消えてしまうわけです。

もしかすると、そうしたものも、別の次元では実現しているのかもしれません。いや、すでに、イメージの世界においては現れたので、実現はしているのです。

ところが、この現実空間に現れるのには、それだけでは足りないことになります。現実にするためには、次元を下降(移動)させ、物質化していく必要があります。

そういうと、かえってわからなくなりますが、要するに、願望や夢にリアリティを得るため段階が必要です。リアリティは現実感です。厳密な客観的な「現実」とはまた別ですが、現実感(リアリティ)は感覚なので、本人の思い・感じ方が重要となります。

ですから、リアリティを得るためには、個人差があるわけですが、そうは言っても、あまりに一般的に現実離れしていては、リアリティを持つことは困難です。

結局、「現実」と言う言葉があるように、夢や願望が現実化できる具体策とか、実際の方法、過程などが、やはり普通の人では大切になってくるのです。

これは「法皇」の説く、ステップのようなものです。

自分が夢に上がっていくというより、夢を自分の現実フィールドに降ろしていくと言い換えてもよいでしょう。

そのためにも、まずは最初に、イメージと創造がなくてはならず、それが単なる妄想、たわいもない夢想に終わらないよう、タロットの絵や精霊による自分への同化のような作業がいります。(タロットを使う場合)

そのあとは、実はタロットにも、現実に降ろす段階が描かれていますが、かと言って、タロット任せにしていても、実現するわけではありません。(自然に任せていて実現する人もいます、これはタイプにもよります)

やはり、その段階を、実際に現実の中で行動していくことが重要です。それは、自分の中で、夢が次第にステップを刻みながら、あるいは、情報を拡大しながら、リアリティを持ってくることだと言えます。

本来はこうした努力が必要ではありますが、とにかく、簡単な方法で効果があるとすれば、やはり、自分の夢や願望を、一枚のタロットカードで象徴させ、その絵を毎日見て、叶ったこと(叶いつつあること)をイメージしていくことですね。

私は、昔、「愚者」の絵を見て、「愚者」の袋にタロット道具を入れて、自分が移動しながら(出向いて)タロットを人に教えていくイメージをしていましたが、それは叶っています。

いいですか。タロットを単なる絵と見てはいけません。そこに命が宿っているかのように見ることです。つまり、自分の姿を、生き生きと、タロットに見ることなのです。

時には、タロットからのインスピレーションも出てくるかもしれませんし、何か願望を阻むような思いも浮上してくるかもしれません。人によって、感じ方は様々です。

前向きにポジティブに思うことが願望実現では推奨されますが、マルセイユタロットを使った場合、浄化や成長の意味で、ネガティブな思いも出ることがあります。それを無視したり、無理矢理、抑圧したりしないことです。

また、思っていたのとは違う実現の仕方もあります。それでも、あなたにとっては、霊的な意味では、進化や成長であることがほとんどです。(「神の家」に象徴されます)

そうして、少しずつでも、あなたは、夢(顕在意識とは別の自分の夢の場合もあります)に向かって進むことになるでしょう。


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