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ソウルカードで自己表現を見る。2
昨日からの続きになります。(実質、前々回からの三回連続シリーズになっています)
今後の自己表現、個性発揮をどのようにしていくかについて、ソウルカードで見ていくというお話をしておりました。
しかしながら、ソウルカードというものは、究極的に9つのタイプに分類する手法のため、物事の象徴化・抽象化(普遍性)が進むこととなり、個性・個別のテーマからは薄くなっていくという矛盾があるということも説明しました。
確かにソウルカードでは大まかな枠組になってしまうので、たとえば自分のソウルカードが「1」の手品師だとした場合、なかなか「手品師」だけから自分の魅力、個性というものを思い浮かべるのは難しいかもしれません。
ところが、あまり具体的に考えすぎても、余計にわからなくなってくることもあるのです。
特にこれまでの価値観、考え方にとらわれていた場合、「自分の魅力は○○であり、するべきことは●●だ!」と決めていたとしても、社会や世界の環境・状況・価値観が大きく変化すれば、たちまちのうちにそれもぐらついてしまうということもありえます。
例えて言えば、20年前に勢いがあり、自分もすごいと思っていた会社があっったとしても、現在では必ずしもそうではなくなっているというようなものです。
また自分は英語が得意で、海外の人とコミュニケートするのが好きなだから通訳を目指していたのに、完全な翻訳機が開発され、もはや通訳は不必要になってしまった時、自分の特性をどう活かすのかということでもあります。
こうした時、もう一度抽象化・一般化を図ることで、新しい個性や自分の活かし方を見つけられる場合があるのです。
先の例の、通訳を目指していた人の場合、もともと、どんな人でも会話できることがこの人にとって大事なことであり、結局この方はコミュニケーション・意思疎通を図ることに特質があると言えます。
もっというと「協調」や「和合」ということになり、これは「6」の数の象徴につながり、「恋人」カードのことになってきます。
こうして具体的なものを抽象化することで上の視点(タロットでいうと「鷲」)になり、現在から近い将来に応じた具体性を発見することが可能になるわけです。
一度飛び立ち、さらにもう一度地上に降りるというプロセスです。
ソウルカードで自分を観るという行為・考察は、この、「上に飛び立つ」ということを意味します。
抽象化された大きな意味というのは、ソウルカードにおいては基本は「数の原理」的な意味合いを見ればわかってきます。いわば数秘術などで言われている数の意味と同様なものです。
数の意味はだいたいどの分野でも同じようなとらえ方をするので、ちょっとインターネットや書籍などで調べればわかります。
さらに加えてタロットを使う意義は、タロットの絵柄にも象徴が入っているからです。
ただしタロットの場合は22枚がそろって完全といえますので(78枚という考え方ももちろんあります)、昨日お伝えしましたように、ソウルカードだけではなく、ほかのカードも参考に見ていくとよいでしょう。
たとえば、「手品師」のカードがソウルカードならば、単数化すると同じ「1」になる「10」の「運命の輪」や「19」の「太陽」なども見ていくということです。
ほかにも同じ数を持つタロットを参考にするのもありです。(「法皇」と「悪魔」、「5」と「15」というように)
自己表現、個性発揮の導き出し方としては、こういった数やタロットの絵柄を参照にしながら、たとえばソウルカードから「作る」「造る」ということを大きな意味で感じたのなら、今後の日本や世界であなたが゜「作る」「造る」ということは何かということになってきます。
「バランスを取る」ということが本質であると感じたのなら、バランスを取るということは具体的にこれからはどういう分野でどのような意味なのか、そして自分にできることは何なのかと考え行くことになってくるでしょう。
是非、皆様も自分のしたいこと、自己を表現したいことを見つめ直し、行動に移していきましょう。それが集まって、大きく世の中を変えていくことになるかもしれないのです。
ソウルカードで自己表現を見る。
昨日は 自分のしたいことを実行していくこと、自己表現活動をするべき時に来ていることにふれ、そしてそれが、これまでとは違った方法や考え方でのものになっていく可能性があることをお話しました。
そこで、自分らしさ、自己というものを見つめる(発見する)作業も改めて必要となってくるのわけですが、タロットではシンプルにそれができる技法があります。
それは自分のソウルカードを見るという方法です。
「ソウルカード」というのは、エニアグラムや九星のように、事象や人を9つの原理で見ていくというタロットカードの技法です。
簡単にいえば、物事・人を9タイプに分けて、それをタロットカードの数と符合させていくというものです。
計算式は西暦での生年月日をすべてを合計して、さらにそれを単数(1から9)になるまでまたバラして足していきます。
計算方法は大きく分けて二通りあるのですが、どちらでも同じ結果となります。
ひとつの方法を記しますと、たとえば1975.12.22生まれの人だったら、1975+12+22=2009 2+0+0+9=11 1+1=2 ということで、この人のソウルカードは「2」(斎王、女教皇)ということになります。
ソウルカードはソウルが「魂」と訳せるように、その人の本質的なものを表すとされています。ですから、自分で本質部分に気がついている人もいれば、なかなかそれがわからないという人もいます。
どちらかというと、「こうしなければならない」というルールや規則・社会の枠組からはずれた自分というものに近い感覚かもしれません。
ということは、自己表現という観点では、これからはこのソウルカードを意識することが重要になってくるように感じられるのです。
ちなみにタロットで重要な22枚の大アルカナというカードがありますが、ソウルカードは具体的にはこの大アルカナの9枚、「手品師」(ほかのカードでは魔術師、奇術師)から「隠者」ということになります。
ただ、結局誕生日をひと桁にしているということですので、数の単数化、象徴化作業という見方からすれば、たとえば「運命の輪」は「10」なので、1+0=1となり、「1」の数と象徴的つながりがあるととらえられますので、「1」の手品師のソウルカードの人は、「運命の輪」も背後に考慮してみると面白いでしょう。
そう考えると、「手品師」から「皇帝」のソウルカードの人は、裏に二枚のカードを持ち、「法皇」(法王、教皇)から「隠者」は一枚の裏カードがあると考えられます。
ただし、これは22を「愚者」と設定した場合の話で、「愚者」そのものは数を持ちませんので、「愚者」をはずすと、「皇帝」は裏に「13」を持つだけとなります。
あとカモワン版マルセイユタロットの場合は、大アルカナのローマ数字が「Ⅹ(10)」を除いて、すべて単数の組み合わせによって構成されていますので、それを参考にしてみるのも面白いです。
ソウルカードは9つしかないわけですが、物事の数が少なくなればなるほど抽象化や象徴化がなされて、大きなものに向かいます。つまり、個別化具体化には向かないということです。
それならば、個性表現、自己表現のテーマではソウルカードは使えないのではないかと思うかもしれません。ところが逆説のようなことがここで起きるのです。
長くなりましたので、続きは次回に書かせていただきます。
今生での自己表現
これまでも自分の生き方に迷うことの多い時代と言えましたが、3.11以降の災害から、さらに生き方について悩まれる方も増えていらっしゃるかもしれません。
そう思いつつも、おそらく皆さんは、この時代のこの国に、今の年齢で生きていることに何か意義があるのでは感じているのではないでしょうか。
日本人の意識や霊的な考え方の多くには「輪廻転生」の思想が根底にはありますので、短絡的に見てしまえば、つい「まだ別の人生がある」というように思ってしまいがちです。
ですが、「この自分」である「自分」を生きるのは一度きりですから、むしろ今生をもっとも大切に考えないといけないでしょう。
そしてこのような状況になれば、もはやいろいろなことを躊躇している暇はなくっているとも言えます。
もちろん状況の変化により、わがままな意味で自分の思い通りに生きるということは難しくなってきたのは確かでしょう。
しかし、自分が本来やりたかったこと、自己を表現することを、様々な理由をつけて先延ばしにしてきた人は、そろそろ本腰を入れて今生でそれを実現するように行動していく時が来たのではないかと感じています。
もしかすると、これまでやれなかったのは、今までの社会状況が自分にとって合わなかったからかもしれませんし、経済活動ということを常に意識させられてきて、それとの融合か見い出せていなかったからなのかもしれません。
けれども、今後の社会の急激な変化によっては、あなたのしたいことが時代にも合致することになるかもしれませんし、あなたのやりたいことと社会との接点が見つけやすくなる可能性もあると考えられます。
一般的に、現在は全体の先行きは不透明ではあります。これまで「こう進めばいい」と確信に満ちていた人も迷ったり、方向転換を余儀なくされたりしている場合もあるでしょう。
そんな中で自己表現をしていくということは大変難しく、社会状況と相容れないこともあると思います。
これまではやはりどうしても「経済成功の観点」から「自分の(確立、表現の)成功」ととらえられていたことが多かったように感じますので、むしろ今後はパラダイムシフト(今までの常識的な価値観からの変化)が起こり、違った意味での自己表現での評価というものがなされてくるように思います。
いわばそれは、ここでも再々登場しているタロットマンダラの順序を、いきなり中層(「正義」から「節制」)から始めるようなものです。
このような意味からも、自分のやりたいことを、これまでとは違う方法での表現、形態で行っていくということがやりやすく、また実行に移す機会に来ているとも言えるのではないでしょうか。
残された時間、今生を大切にしましょう。
都合のよいストーリー
よく私たちは、個人でも全体でも「今まで起こってきたことは意味がある」「今起きていることは意味がある」と言います。
そしてそのように語るとき、人はその「意味」というものに、何か神のような意志を感じたり、天命のような使命感のようなものを含ませています。
私はタロットをいつも扱っていますので、そうした考え方にはうなずく点が多いのですが、しかしどこかに疑いの念もあります。
それは結果的に以前よりいい状態になっている人が話すことであり、今まさに苦境にあり、悩み苦しんででいる人にとっては、「そのことに(よい)意味がある」と考えようとしても、混乱するばかりだと思うからです。
私も以前うつ病になり、生き死にを考えるまでになりましたが、そのことでいろいろな気づきと転換はありました。
ただそれも今のように、鬱が治って、自分にとって重要なタロットに出会っているからこそ言えることであり、果たしてうつ病になったことに意味があったのかどうかは、究極的にはわからないというのが正直なところです。
ただ、今起こっている悪いことが、後々に生きてくる学びであるのかどうかわからないにしても、言い方は悪いですが、自分にとって都合の良いストーリーを信じることができれば、後の人生を生きていく希望や意義が見いだせるのも確かです。
私はそのこと(自分が納得するストーリーになること)のほうが実は重要ではないかと考えています。
私の例でいえば、それまでの生き方を反省し、タロットに出会って別の人生を歩むためにうつ病になったのだという「自分のスートリー」を「前向きに」信じられるかどうかということになるでしょう。
真実かどうかが問題ではなく、自分にとって信じられ、そしてそれが自分の礎や勇気、生き甲斐、信念のようなものとして存在していればOKだということです。
悪い言い方をすれば思いこみであり、自分で自分を洗脳しているようなものですが、それで生きる勇気と希望、エネルギーが出るのなら構わないのではないでしょうか。
起こった出来事を、いい意味での自分に都合のよいストーリーに変換するには、やはり何らかの客観的な視点が必要です。
タロットの展開と絵柄でストーリーを再構成(カモワン流の展開はこのことを得意とします)していくのもよいでしょうし、ほかの心理的・スピリチュアルな技法や人からのアドバイス、コーチによって自分の視点を変えてもらうのもよいでしょう。
また、今本当に苦しみの中にいる人には、うかつに「そのことに意味がある」と上から目線で、さもすべてを悟っているかのように言わないことです。
共感することが精一杯だと思います。(厳密には共感も難しいとは思っています)
激痛が痛み、そして傷あとへと変化していく時間経過がないと、自分に起こった苦難を意味あるものへと積極的に変換したり、使命へと転換したりすることはなかなか難しいものです。
言ってみれば、「時間」が先述した客観的な視点になるということです。
これはいわば、前に書いた吊るしの時間 だとも言えます。
この後、自分にとっての都合の良い人生のストーリーを作り出すことができるようになれば、生きていく力が多少なりとも湧いてくるのだと思います。
なぜなら、その人の人生はその信念によって、まさにそのような人生(世界)として映り、傷は消えなくても、それまでとは違う世界に生きることになるからです。
心が疲れている人に。タロットを使った癒し。
このような時ですので、非被災地の方や、問題が特になかった所にいる人でも、心が疲れてしまっている方は多いと思います。
そんな方のために、タロットを持っている方が対象とはなりますが、自分の心を癒す方法をお伝えしたいと思います。
(私がマルセイユ版を使っていますので、どうしてもそのタロットでの説明になることはご容赦ください)
環境はなるべく静かな場所で行ってください。危険のないようにして(倒れても大丈夫なようにして)、ろうそくを立ててもやってもよいでしょう。
まず、タロットを並べて、自分が見ていてもっとも心穏やかになるカードを選びます。
マルセイユ版だと、個人的には「星」のカードが一番癒される気がしますが、ほかにも「節制」「太陽」「審判」「世界」など、とにかく自分が今の気持ちで見て落ち着き、いい感じになれると思うものを選んでください。
そしてそのカードを何かを支えにして、縦に立てかけるようにして自分の目の前に置きましょう。
次に深呼吸してゆったりとそのカードを眺めます。カードを次第にイメージとともに、できる限り大きくしていきます。
カード全体が自分より大きくなりましたら、その感覚を味わい、カードに抱かれるように一体化します。
しばらくその状態で留まり、十分一体感を体験したあと、今度は逆にカードをもとの大きさにイメージで戻していきます。
カードの絵柄のイメージが止まったことろで終了し、カードを片付けます。
終わったら、現実感覚の世界に戻るよう、何か食べたり、運動したり、体を叩いてみるなどして「物体・肉体」を意識するようにしてください。
カードを見ている時は、涙が出たり、悲しくなったりすることもあるかもしれませんが、抵抗せずに身を任せてみましょう。それは浄化の過程のひとつです。
このようなこともタロット活用法にはあります。お試しください。