タロット占いがすぐできる方法。
タロットを「占い」でするとなった場合、やはりカードに吉凶やランク付けのようなものをしていると便利だと思います。
たとえば大アルカナ22枚でも一般的なカードの呼称である「死神」や「塔」をよくない兆しとし、「世界」などはとてもいいとするというような決まりです。
前におみくじ的にタロットを使う方法もあるとは言いましたが、それも似たようなやり方です。
なぜこうすれば占いがやりやすいのかと言えば、これは言わなくてもだいたいわかると思いますが、いい悪いを最初から決めていれば、問いに対して判断することが容易だからです。
おみくじのように凶が出たら悪いことが起こる、避けたほうがよい、今はよくない状態だとすぐ判別できますし、もちろん反対に大吉が出ればラッキー、絶好調、その選択よし!というように思うのと同様です。
これは本当にとてもわかりやすいですよね。
この方法は、タロット占いされたい方にはスピーディーに身につけることができるので、「とにかくタロット占いをすぐしたい」という人にはいいかもしれません。
一番手っ取り早いのは、大アルカナ22枚で吉凶をつけて、だいたいの意味をキーワード(一言や二言のカードを意味する重要な言葉)で暗記すれば次の日からでも占えるでしょう。(カードをもっと減らすこともできます)
ただ、長い目で見ますと、これをしていて楽しいですか? 意味がありますか? ということになってきます。
吉凶判断だけの基準で占いを続けていると、結局「いい」と思うことだけを選ぶ人生になります。
それのどこかいけないの?と思うでしょう。
確かに「いい」選択ができれば人生はバラ色かもしれません。
とろこがこの「いい」ということは実は必ずしも大きな意味で「いい」とは言えないのです。また「悪い」と自分が判断したもの中に、貴重な試練や成長の種が隠されている場合もあります。
「いい」の基準が何なのかということが大切であり、もっというと、人や状況によって「いい」というものは変わってくるとも言えます。
あなたが物質的な成功を望むのなら、それがあなたの「いい」こととなるでしょうし、あなたが「幸せ」と思っている状態や価値が「いい」ということかもしれません。
結局、「幸せ」というものは、人の心の中にあるものです。
お金がたくさんあっても愛する人がいなければ、それは幸せとはいえないかもしれませんし、周囲から見れば不幸せに見える人でも、その人の心は幸せでいっぱいかもしれないのです。
幸せを決めるのは、つまりは自分の心であり自分の価値と思っていることが実現しているかどうかによります。
心や価値というのも実は変化していくものです。ならば、その時「いい」と判断していたものも、いつかは変わってしまうかもしれないのです。
タロットを吉凶的で見ていくということは、あなたが今「いい」「悪い」と判断している意味で吉凶となるので、タロットそのものの吉凶とは言い難いところがあります。
もちろんタロットの解釈や占い方は様々に可能です。あるカードを悪い象徴と取ることもできれば、その反対のことに取ることもできないわけではありません。
ところでこの世は「ひとつが二元で成り立つ」という説があり、すなわち、いいことのように見える側面と悪いことに見える側面が一緒になっていつも存在するということです。
ある見方を変えれば、結局はひとつのものが二つに円の中で分かれているだけであり、公平とも言えます。
究極的には、いい悪いを決めているのはあなた自身のモノの見方ということになります。
ですからカードを通して結局はバランス(の偏り)の問題として見ていくほうが、この世の中や宇宙を理解することにつながると私は考えています。
この視点に立てばタロットカードにはいいも悪いもなく、むしろ見方によってどちらにもなるのだということになってくるのです。
吉凶的に占いに使うのも一時的にはよいと思います。タロットの使い方は自由ですし、ある意味無限とも言えますから、それもありでしょう。
ただ真理というようなものに近づきたい、学びたいということでは、別の使い方のほうがいいと私は思っています。
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