タロットから示唆を得るということ。

タロットカードからはいろいろな示唆が得られます。


ところで「カードから示唆を得る」という表現を私はいつもしていますが、これには具体的にふたつの「示唆」があります。


ひとつは積み重ねた知識と、カードの絵柄・意味(象徴)とが合わさって得られる示唆。


いわば物事・記憶の整理であり、入れた知識を変換して取り出している、意味づけしているという作業です。


タロットの実際的な恩恵は実はここにあります。


たいていの場合、見たり聞いたり読んだりして得られた知識・情報は一度自分の中にしまい込まれ、なかなか取り出すことができにくいものです。


必要に迫られて、あるいはインパクトが強い記憶の場合は強引にでも導き出せることができるのですが、ちょっと前に読んだ本の内容ですら、意外に私たちは忘れているものです。


そして、思い出せるにしても、今度はその得た知識を自分の中でどのように整理・統合するのかという問題も起こってきます。


これがタロットを学習していると、その象徴機能の働きにより、思い出すことも起こりやすくなりますし、どの知識がどの系統に属するのかという引き出しに整理しなおす(パソコン的に言えばフォルダで整理する)こともできるようになります。


つまりカード自体が引き出しであり、フォルダなのです。これができるので逆にいえば、記憶を取り出しやすい、思い出しやすいとも言えます。


そして「示唆を得る」ことのもうひとつの形態は、まさにダイレクトにカードから教えてもらう、感じるというようなものです。


もしかすると自分の記憶の中にあったことなのかもしれませんが、感覚としては、カードが人間のように現れ、語りかけてくるというようなものなのです。


これは人格化という物事を人間のように扱うことでできてきます。いわばカード一枚一枚を「人」として見る方法です。


そうすると、実際にカードの人物とコミュニケーションするかのような感じで、カードから示唆を得ることができます。


女性の皆さんならば、幼い頃にぬいぐるみと語り合っていた経験はありませんか?


これは同じ原理なのです。


そして実はそれがタロットとの会話に活かされるのです。ということは、幼い時に自由に発想していた感覚・イマジネーションを思い出せば思い出すほど、カードが読みやすくなってくるということです。


私たちは大人になるにつれ、それを失うか、してはいけない、バカなこと、幼いことと自分で封じ込めて来ました


その解放が、意外にも大人になった今の私たち自分自身の本当の解放にもつながってくるのです。

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