カードの複合体
先日もカルチャーセンターでこんなことがありました。
ある同じテーマの問いを、受講者全員で一人一人個別にリーディングしてみるというといことをやったのですが、出たカードは皆さん違うものの、導き出された回答はほぼ全員同じものだったというものです。
また確かに現れたカードは厳密に言うとそれぞれ異なってはいましたが、同じカードもよく出ていました。
このため、カードへの信頼性を本当の意味で得たという方もいらっしゃいました。(今まで疑っておられたようで・・・(^_^;))
これは何度か別の所や講座でもやったことがありますが、一様に似た結果(出たカードは違ってもカードから得られることは一致するということ)でした。
だからカードは正しいということを私が言いたいのではありません。
ここで強調したいのは、人が変わって展開しても同じ本質のようなものが現れた(読み取れた)ということと、反面具体的なこととなるとやはり異なっている部分も「解釈できた」ということなのです。
山登りでいえば山そのものや頂上が本質だとすると、その登山道や登り方、山への感想などはそれぞれ別でもあるということです。
タロットは本質をとらえることができますが、その解釈やアプローチは人によって異なってきます。
右へ進んだほうがよいという本質がわかっても、その進み方や道筋は人によって違うということでもあります。
それがまたリーダーやリーディングの個性となって現れてきます。となると、人には得意な山の登り方、接し方というものがあることになります。
ゆっくり徒歩で登るのがいいという人もいれば、自動車道があるのなら車で登ってしまったほうが効率的でよいという場合もあるでしょう。
とはいえ、その山に登りたいという意味では同一なのです。
ですからリーディングで大切なのは、本質をまずつかむことです。その上で自分の特色を出してもいいのです。極端にいえば本質さえ誤っていなければ、読み方はどんな個性的であってもOKです。
タロットが本質を表しているということがなかなか初級者ではわかりづらいので、あえて多人数のいる講座では同じテーマで全員でタロット展開をそれぞれしてみるというやり方で理解を促しています。
一人で本質をつかむ訓練をする場合は、細かく一枚一枚タロットを読むのではなく、展開全体を俯瞰的に眺め、観察することをお勧めします。
カード複数の集合体として、生き物のように見るのです。その複合体は何を言おうとしているのか?
そうしてカード全体の生命力や方向性、意志を感じてください。
感じるだけではわかりづらいので、ここでやはりカードの象徴の知識が必要となってきます。知識は実はカードを読むことをとても楽にするものなのです。
人に、タロットの「どこがいいの」と聞かれたとして、これはなんて的確でしょうか(^O^)
(すべての現象の中に、実は神からのメッセージは、常に届いていて、困難な現実に直面した時だけは無意識に何かのきっかけをもらうのではないか)それを分かりやすく教えてくれるのがタロットであり、人によっては解決策も違うのはまさにこういうことですね。
>terimuさん
コメントありがとうございます。
タロットに限らず、やはり何かを説明するのには、皆さんにわかる普遍的な「たとえ話」創作しないとならず、それが難しいところでもありますね。前にも書きましたが、タロットそのものが「たとえ」であもあるので、またそれも面白いところだといえます。