人生劇場
皆様もこれまでの人生を振り返ってみて、自分にいい影響を及ぼした、与えてくれた人物のことを思い浮かべてください。
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いかがですか。
きっと優しい、穏やかな、そして安心した気持ちになることでしょう。
今度は反対に、この人は嫌だった、きつかった、思い出したくもない・・・というような人を少しだけでもいいのでイメージしてください。
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中にはブロックがかかって記憶にふれることすらできないかもしれませんが、そのような方は無理にしなくても結構です。でも嫌なヤツと思っていたら、意外にすぐに思い浮かんだかもしれませんね。
さて、これで何をしようとしているのかと言えば、人を思い出す時の自分の気持ちの変化を感じてもらうことも大切なのですが、実は自分にとってあまり好ましくなかった、むしろ嫌いだったような人物がどんな役割をもっていたのかを見てもらうためです。
このことはタロットを使えばさらに効果的にできるのですが(私の講座でやることがあります)、タロットを使わなくても、「振り返る」という、ただそれだけのことで、ある程度客観視できます。
それは「時間」という緩衝材があるからですね。
時間というのは一面すばらしいもので、私たちに直接のショックを与えないように、あるいは楽しみ・喜びも何度でも味わえるようにしてくれるとても有り難い存在でもあるのです。
それはさておき、こう考えましょう。
自分にとって特別な人というのは、いわば自分にインパクトを与えた人物です。ということはよい影響を与えてくれた人も当然そうなりますし、逆に自分にとってつらいと感じた人もそうなります。
この両者はまったく別の行為や感情ではあるものの、ともに自分には何らかの意味で強い影響があったわけです。
いってみれば陰陽かもしれません。
だからといって、たとえばひどいことをする人やいじめをする人を肯定するというわけではありません。
ただなにがしかインパクトが強いということは、人生をシナリオや劇場のように客観的に見れば、それだけ意味があるのだと考えることもできるということです。
物語でも強烈な印象をともなう登場人物とはどんな役割でしょうか? だいたい主人公にいろいろなことを考えさせ行動を促す人であり、ターニングポイントに現れがちです。
マイナスと思える人物との関わりは観客として見れば心苦しいです。
いじめ続けられる主人公をずっと見ているのはたまったものではありません。主人公が相手に立ち向かうか、救いの手を差し伸べてくれる人が現れるか、環境が変化するかしないと、つらいくて見ているほうもやりきれないでしょう。
物語は演じるほう(演者)はその場その場でストーリーを新たに創作することはなく、ただシナリオと演出をもとに魅せていくということをするだけです。
これとは異なるのが実際の人生劇場です。
シナリオはその場で自分で書き換えていくことが可能です。おそらく設定の大きな枠組はもともとあるのかもしれませんが、魂的には自分でそれを選び、書いたとも言われています。
そして細かい設定や演出、シナリオ自体は白紙であり、やりながら作っていくということが人の人生だと考えられます。
その時現れる様々な登場人物でも、良きにつけ悪しきにつけ、インパクトを持つ人物はあなたに何らかの指針を与えていると想像できます。
それをまたどのようにシナリオに組み込み、演出し、自分にとって価値あるストーリーにするのかはまさに自分に任されているとも言えましょう。
あなたが見ていて気持ちのいい、感動したストーリーというものが映画やドラマでもあるはずです。
それは登場人物の皆が皆、最初から仲良しこよしでいて、主人公に何の葛藤もなく・・・の物語ではおそらくなかったでしょう。
そしてどのように主人公たちが変わっていったのか、どうしてあなたが気持ちがよいとそれに感じたのかを思えば、自分の実際の人生のシナリオづくりにも役立つでしょう。
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