タロットカード「戦車」の考察

戦車」という名前のタロットカードがありますが、このカードはタロットの種類にかかわらず、勝利とか成功とか読まれるカードです。


だいたいどのカードでも勇ましい人物が馬車の上にいて堂々としているところから、そう感じたり、読まれたりするのでしょう。


もちろん絵柄の深い象徴的意味合いからでもそれらの意味は出てきます。


しかし「戦車」にはそれだけ(勝利や成功、積極性など)のことを示唆しているのではありません。


(私はマルセイユタロットを使うのでマルセイユ版のカードの「戦車」を見て感じるのですが) もちろん積極的に行動し、勝利を収める意味もありますが、時々どちらかというと物事をコントロールしたり、待ったり、調整したりするようなイメージが出ることもあります。


やはりそれは絵柄において、二頭の馬を御者として操っているということが大きな理由です。


それとこの馬車は単なる馬ではなく、ある霊的な意味を伴うこともあります。それゆえ馬は通常の馬車の馬のように台車の前でつながれているのではなく、中から産まれ出ているように描かれていますし、車輪もおかしな向きにつけられています。


この馬は「世界」のカードに描かれている牡牛とも関連すると考えられ、私には羽はないものの天馬のようにも見えます。


そうすると「戦車」の別の役割が見えてきます。それは天上へ自身を連れて行く乗り物であり、逆に地上へ舞い降りてくるものでもあるということです。


しかしこれはあくまで象徴です。


実際的に考察してみると、このようにリーディングできます。


それはあなたの限界を突破してこれまでの次元やフィールドを超えることの示唆であり、また高い意識と智慧による実際問題や課題への対応だと言えるでしょう。


戦車は実は境界線の乗り物でもあるのです。「戦車」と「星」が同じという数で結ばれているのも偶然ではないと考えられます。


織姫と彦星伝説さえ、この両者から読み取ることができます。


私たちがある境界を超えて成長や発展を見る時、そこには「戦車」が登場してきます。


乗り物に乗り、境界を越えるためには二つの馬にたとえられる相反した、あるいは両極ともいえるエネルギー、考え方、技術統合させていく必要があるのです。


さらにいえば、「戦車」を立体的に見た場合、その台車には4つの面があることになります。この4つにも大きな意味があると考えられます。(旧約聖書「エゼキエル書」とも関係すると言われます)


「戦車」の人物はそうなると大天使や神ということでもある考えられ、人としてそうなる可能性を秘めているとなれば、グノーシス思想とも関連すると想定できます。


簡単にいえば自分の中に神性を置く時、人は自分の人生に勝利するとも言えます。


今日書いたことはかなり秘伝・アルカナに接触する部分もありますので、このあたりにいたします。詳しくはタロット講座にてお伝えいたします。

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