タロット 三枚リーディング

タロットの展開法には、有名なものは、いくつかに分類されますが、無名なもの、オリジナルなものなども入れるとなると、それこそ、数えきれないほどあると思います。

現に私も、自分で考えた展開法をいくつか(というより、結構)持っています。(占いとしての展開法もありますよ)

とはいえ、やはり、有名でメジャーなスプレッド(展開法)というものがあって、それが使われることは多いです。

その中のひとつに、スリーカードと呼ばれる、いわゆる三枚引き、三つのカードを引いて占ったり、リーディングしたりする方法があります。

三枚引く方法は、いわば基本形みたいなところがあり、そこからさらにいくつかカードを加えて(引いて)解釈するというやり方もあります。

という数は、よくと比べられますが、4と比較した場合、3はモデルや型アイデアや理想を示すのに対し、4は3のモデル、理想を現実に形として示すようなものとなります。3の話を具体的にしてみると、4というもうひとつの数が必要になるみたいなことです。

しかし、あえて4と比べず、3だけの単体で見た場合、3にも現実的なところがあります。

それは、時間との関係です。時間は実体としてはとらえられませんが、数で表すことで、数量的に把握が可能となり、さらに、その数に進行を与えると、時間経過として私たちは感じることができるようになります。

簡単に言えば、過去・現在・未来となる話です。ここで、過去・現在・未来と3つのパートが出たのに気が付かれたでしょう。

そう、3つのパートを時間(の種類、固まり)として考えることで、現実の時間の流れとして(それが真実かどうかここでは問いません、あくまで私たちの現実感覚でのことで述べています)、感じることができるのです。

つまり、時間の種類は3つあれば、私たちは時間の中に生きられるというわけです。(これはマルセイユタロット「運命の輪」とも関係します)

ですから、タロットでスリーカードとなれば、(占われる人の)過去・現在・未来を、それぞれの一枚ずつが表すという解釈もありますし、むしろ、それ(そういった時系列解釈)は(タロット占いの世界では)普通かもしれません。

一方で、3は理想や聖なるもの、現実にはまだ起こっていないモデルや型、プラトン的に言えば「イデア」も示す数であり、ふたつ(2という分離の数)の葛藤や対立を調和させる第三の力も持ちます。

また、現実とイメージの狭間においてのエネルギー、混沌とした次元(ある種の非現実な空間)として見ることもできる数です。

ということは、三枚引いたカードの中には、クライアントの夢や希望、あるいは理想、さらには現実化できない不安や要因なども、象徴的に現れている場合もあるのです。

時間は現実感覚で、過去・現在・未来と流れているのに、クライアントのイメージや心の中、空想では、逆に動いていたり、バラバラだったりすることもあるのです。

これは引いた三枚のカードが、時間の流れとして正常に見えているようで、実はそうではなく、心のイメージが投影されていることもあり、本来の現実と調整するために、カードの入れ替えが必要となる場合があります。

言い換えれば、時間が自分の中で変形し、止まっている(停滞したり、そうだと思い込んでいたりする時間の)ものがあり、それを修正していくことで、現実の時間と一緒にスムースに流れていく(心のイメージの時間が現実のものと調和していく)ことが可能になります。

私は、もともとはカモワン版マルセイユタロット、いわゆるカモワンタロットから始め、カモワン流の動的展開法といわれるものを中心に、実践でも展開してきました。これはこれで、本当にすばらしい技法です。

そして、同じタロットのもうひとり製作者であり、セラピスト、映画監督でもあるアレハンドロ・ホドロフスキー氏の方法にもふれ、さらに自分なりに、マルセイユタロットを研究し、実践していく中で、リーディングセッション中に、様々なオリジナルなものも含めて、その人に必要と思われる展開を採用していくようになってきました。

究極的に言えば、セッションの目的(クライアントの癒しや問題解決、前に進んだり、楽になる術を得ることなど)が大事で、どの展開法が正しいかとか、優れているとかいったものはないと考えています。

ただ、そのタロットリーダーが得意とするもの、相性のいいもの、そのタロットにおいて、特に活かせるものはあるとは思います。

同時に、クライアントの問題や状態によって、その時に適切で合う展開法というのもあると考えられます。

そのため、展開法をひとつだけにこだわり過ぎても、よい結果が出ないこともあります。と言っても、逆に、たくさん持ちすぎて、結局何がなんだかわからない、焦点がぶれてしまっては本末転倒の話になりますから、やはり、自分が核となる展開法(自信をもって展開し、読むことができ、アドバイスできる展開法)は習得しておいたほうがいいでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Top